GREUBEL FORSEY REVEALS THE “GREEN FLASH”
OF WATCHMAKING EXCELLENCE

SIHH2018にて数々のクリエーションを発表したグルーベル フォルセイ(Greubel Forsey)、SIHHの発表ピースのレポートがひと段落したと思ったら、直前に迫ったバーゼルでも新作を公開するとのニュースが飛び込んできました！

ニュースの掲載ではありますが、用意されたのが英語とフランス語の資料のみで、当方である程度の"意訳"を行っているため、ブランドからのニュースという形ではなく個人の意見が加わったブログとして掲載いたします。
また、WMOの予約投稿システムを使い、情報解禁タイミングぴったりで掲載されるようにしたので"最速公開"を謳っています。
ただ全世界で見ると"同着"はそれなりに居そうです。

テーマとして掲げられ、写真が大きく掲載されている"グリーフラッシュ(緑閃光)"とは、太陽が沈む直前または昇った直後に、いくつもの条件が重なることで白色の太陽光の内、緑色の成分だけが目に届き、緑色の閃光のように見える非常に稀少な現象です。
条件を満たす確率は非常に低く、なかなか見られるものではないそうです。

完全な研磨によってある角度からは黒く見える最上級の鏡面仕上げである"ブラックポリッシュ"は必要な条件を満たすための困難さと、同じく光の作用による現象であることから時計製造における"グリーンフラッシュ"であるとし、グルーベル フォルセイが追求する手仕上げによる完璧性の象徴として今回のテーマに取り上げられました。
素材(鋼、金、プラチナ、チタン)やサイズ(ネジ、針、ブリッジ、文字盤、プレート)によらず、ブラックポリッシュ仕上げで仕上げられた全ての表面は、角度を変えることで鏡面から急に漆黒にかわり、視線を捉えます。
テーマに従い、今回発表された4作を含む、グルーベル フォルセイのピースはブラックポリッシュで仕上げられた部位を持ちます。

Quadruple Tourbillon Blue

高精度を狙い、ダブルトゥールビヨン30° 2基をスフェリカルディファレンシャルで連結し、並列動作させる超複雑時計です。
青色のダイヤル全体を広範囲なブラックポリッシュで仕上げるという気が遠くなりそうな仕上げです。



さらに、オリジナルのクアドラプル トゥールビヨンからムーブメントの仕様を変更しブラックポリッシュの金属ブリッジを与えました(オリジナルはサファイアクリスタル製のブリッジ)。
それぞれのダブルトゥールビヨン30°のケージもブラックポリッシュ仕上げなので、トゥールビヨンの動きに合わせて様々な表情を見せるでしょう。

Quadruple Tourbillon Black

こちらは貴金属ケース(ゴールド、プラチナ)しかなかったオリジナルのクアドラプル トゥールビヨンのケースをADLCコーティングを施したチタンケースにしたものです。
軽さによる装着感と快適性の向上と、擦れに強いADLCコートにより、より"使うため"のピースとしての性能が上がっています。

トゥールビヨンのブリッジはオリジナルと同じくサファイアクリスタル製で、Blueと比較すると違いが分かりやすいでしょう。
また、GFロゴやブランド名のフォントもあえてオリジナルと同じものを使っているようです。

Tourbillon 24 Secondes Vision Enamel

人気作、トゥールビヨン24セカンド ビジョンにエナメルダイヤルを使ったモデルです。
今までにも様々なカラーバリエーションが提案されてきましたが、白色のエナメルダイヤルとローマンインデックスでさらに古典的な見た目になっています。
当然、大きくあけられた開口部から見えるブリッジはブラックポリッシュで仕上げられています。






このピースだけはケースバック側の写真も。
ケースバック側にはパワーリザーブインジケータと、トゥールビヨンを逃がすための"ドーム"が設けられています。

他のトゥールビヨン24セカンドと大きく異なる点として、ビジョンのムーブメントだけトゥールビヨンが表裏逆に取り付けられており、文字盤側に駆動ギアがあります。
現在は記載されていませんが、ムーブメント番号もGF3"r"であり、rはReverse(反転)ではないかと思われます。

Double Tourbillon Technique Blue

最後はクロノメトリーコンクールでダブルトゥールビヨン30°の優位性を証明したダブルトゥールビヨン30° テクニックのブルーバージョンです。
階層的なムーブメント全体を均等な青色にすることは技術的な困難さを伴います。
ケースは、チタン・プラチナ・ホワイトゴールドから選択可能です。

Technical Specification

PDFファイルから変換した画像ですが、それぞれのスペックも。









これらの新作の公開はバーゼルワールドの会場ではなく、近隣のホテルを会場にして行われ、SIHHとはちょうど逆の構図になります。
WMOでも実機の取材を予定しています！

http://www.greubelforsey.com/en/