グルーベル・フォルセイ「QPバランシエール」~ "最適"永久カレンダーの新章を見る

 By : CC Fan

グルーベル・フォルセイのGWD新作、QPバランシエール。
個人的に注目の作品だけあって、久しぶりのブログとニュースの同時公開です。

2015年初出の永久カレンダーを最近のグルーベル・フォルセイが採用する自社製テンワと傾斜プラットフォームによる「バランシエール」のフォーマットで仕立て直した新作です。

実は春のWacthes & Wondersにて「GMTバランシエール コンヴェクス」と共に実機を拝見していたのですが、装飾が入っていない初期のプロトタイプだったため、掲載はNG。



参加中のGWDで実機を見るぞ!という事で事前に感想をブログで認めよう、といった記事になります。



永久カレンダーを制御する「メカニカルコンピューター」という仕組みについて、何度も記事を書いてきて、個人的に機械式永久カレンダーとしては最も最適な仕組みである、と感じるようになりました。

古典永久カレンダーの大敵である年や閏年を計算する歯車の回転が遅いこと(減速比が大きいこと)によるバックラッシ(歯車の遊び)の問題、バックラッシを抑えるために規制バネを入れると抵抗になり月代わりや年代わりの抵抗で止まるという問題、調整が複雑で一方方向にしか合わせられない…という問題を「ほぼ同じ速度(一か月で一周)で回転する月・年・閏年の歯車の「差」で表現する」スマートな解決手法で「この手があったか!」と驚くような仕組みです。



過去の記事はいくつかありますが、もっとも正しいのは下記です。
https://watch-media-online.com/blogs/3476/

ただ事前知識として以下の記事も合わせてご覧ください。
https://watch-media-online.com/blogs/3058/

「合わせやすさ」「使いやすさ」を標榜した永久カレンダーはいくつかありますが、「リュウズのみで調整可能」「全連動で日付だけ合わせればいい」「進めすぎた場合は逆戻し可能」が全て同時に成り立つというのはほとんど無い、と認識しています。
個別調整を排し、ケースバック側の西暦インジケーターを併用することで長時間停止していても「今日」に合わせるだけで曜日も含めて使い始められる、というユーザビリティを誇ります。



2015年ではメカニカルコンピュータの「差」を活かした均時差表示が設けられていましたが、今回はオミットされ、メカニカルコンピュータ機構を遮ることなく堪能できます。
個人的にメカニカルコンピュータの「キモ」と感じるほぼ1:1の変速比の伝え車も見えるようになっているように見えます、これについては実機で観察するのが楽しみです。

また、西暦表示を大型化し、「カレンダー」として、より使いやすくなっていると感じます。



永久カレンダー表示は一直線に曜日・2桁表示の日付・月が並ぶ読みやすい表示、操作禁止時間表示付きの24時間表示とディスク表示のスモセコは傾斜テンワの大型化に合わせて再配置されています。
2時位置のHMと書かれた表示はファンクションセレクターで、HM(時分合わせ)とQP(永久カレンダー調整)をリュウズ同軸のプッシャーを押すたびに切り替えます。
また、操作禁止時間帯ではQPモードでリュウズを引けなくする安全装置も設けられています。

メカニカルコンピュータの数少ない課題としては歯車が重なる構造のためどうしても厚みが出てしまい、汎用ムーブメントの文字盤側に搭載する「モジュール」構成にはしづらく、グルーベル・フォルセイのような統合設計の専用ムーブメントを必要とする、という点が挙げられます。

ただ、同じく厚みが必要な傾斜テンプやトゥールビヨン24セコンズと組みあわせることでムーブメント全体としては無駄なく機構を収めているため、全体としては欠点にはならない、という認識です。



非対称なデザインで、一見すると散らかったようにも見えてしまいますが、しばらく見ていると調和を感じるユニークなデザインです。



実機を拝見したら感想を書きます!


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