ジャガー・ルクルトは ジュウ渓谷のTHE SOUND MAKERの伝統を称え、サウンド機構を搭載した時計へのオマージュを捧ぐ新モデルを発表

 From : JAEGER-LECOULTRE (ジャガー・ルクルト )


2020年、ジャガー・ルクルトは ジュウ渓谷のTHE SOUND MAKERの伝統を称え、サウンド機構を搭載した時計へのオマージュを捧ぐ 新モデルを発表します。





THE SOUND MAKER(サウンド・メーカー)

ジャガー・ルクルトの歴史は、ジュウ渓谷の平穏で昔から変わらない景色と密接に結びついています。そこには、木々が風にそよぐ音や鳥の歌声、勢いよく流れる渓流の音など、自然の音に溢れています。そして冬には辺り一面を深い雪が覆い、静寂に包まれます。

この地の長くて厳しい冬が、この渓谷の象徴となる特別な2つの音響の発展に貢献してきました。 ジュウ渓谷では寒さのために唐檜の木々の成長が遅いので、産出される木材は非常に優れた楽器の 響板に生まれ変わります。その品質は、弦楽器の製作者が何世紀にも渡って探し求めてきたほどです。凍てつく冬の間は室内でとても長い時間を過ごすため、ジュウ渓谷の昔の時計職人達は、複雑なミニッツリピーター機構を搭載した時計の開発や製造に十分な時間をかけることができました。

2020年、ジャガー・ルクルトはTHE SOUND MAKER(サウンド・メーカー)を称え、ジュウ渓谷とミニッツリピーター機構を搭載した時計の素晴らしい伝統にオマージュを捧げます。1世紀半に渡り培ってきた卓越した職人技を新たな方法で表現します。


THE SOUND MAKER INTRODUCTION



150年間、これらのミニッツリピーターはジャガー・ルクルトの極めて得意な分野でありつづけ、他の伝統的な複雑機構の卓越した職人技を引き立てています。今年、新世代のミニッツリピーターにスポットライトを当て、マニュファクチュールの偉大な伝統を称えるとともに、ジャガー・ルクルトを常に駆り立ててきた革新的な精神を再確認します。



時が紡ぐ音

600年以上、時間の経過は音で告げられてきました。ヨーロッパの人々は、村の教会や市庁舎の塔の時計が鳴らす鐘の音とともに日常生活を送ってきました。
実際、置時計を意味する「clock(クロック)」という言葉は、鐘を意味する古期フランス語の「cloche(クロシェ)」に由来しています(「cloche」は、ラテン語の鐘の音を意味する「clocca」に由来します)。

このような歴史ある塔の時計のミニチュアバージョンとも言えるミニッツリピーターは、電灯が発明される前の時代に、暗闇の中で時刻を知るために発明された、としばしば言われています。必ずしも本当のことではないかもしれませんが、とても素敵な話です。音を鳴らす小さな時計を生み出す 真の原動力となったのは、昔の時計職人の革新を求める熱い思いと、ステータスと鑑識眼のシンボルとして身に着けられるものを手に入れたい裕福な顧客の望みでした。

ジャガー・ルクルトの創業者アントワーヌ・ルクルトは時計職人としてだけでなく、より正確かつ小さな単位で部品を測定、加工できる機械の発明家としても、大きく貢献しました。その結果、ジュウ渓谷は、従来にも増して複雑で小さく、より美しい音色を奏でる、ミニッツリピーター機構を搭載した時計とオルゴールの両方を製造することで有名になりました。


卓越した歴史

時計職人がマスターするのに最も困難でありながらも、最も挑戦のしがいがある複雑機構とみなされているのがミニッツリピーターです。単に腕時計の機能であるだけでなく、ミニチュアの楽器でもあります。このような時計を製造するためには、並外れた器用さの他にも、音を聞き分ける能力が必要です。

ジャガー・ルクルトは1870年に初めてミニッツリピーターを製造して以来、200個以上のミニッツリピーター用キャリバーを開発し、1900年までに100個ほどのミニッツリピーターを製造しました。比較的シンプルなアラームから非常に複雑なグラン・ソヌリやウェストミンスターの鐘の音色まで、あらゆる種類を開発してきました。20世紀半ばまで、「グランド・メゾン」と称してミニッツリピーターやソヌリを製造する一方で、時計製造業の名だたるブランドの数多くにミニッツリピーター機構を搭載したムーブメントを供給してきました。

ミニッツリピーター機構の構造は基本的に19世紀初期から変わっていませんが、ジャガー・ルクルトは、ムーブメントの伝達効率と奏でる音の透明感や美しさの両方を向上させることに絶えず取り組んできました。初期の技術革新には、カテドラルゴング(1870年)やトリプルハンマー機構(1880年)があります。1895年、ジャガー・ルクルトはサイレント・ストライク・ガバナーを発明したことで、伝統的なレバータイプの調速機構に特有の雑音を取り除きました。現在では、その発明が様々に改良されて、ほとんど全てのミニッツリピーターウォッチに使用されています。1900年、ジャガー・ルクルトは初めて極薄のミニッツリピーターを製造しました。

20世紀半ばには、社会が変化し、都市生活においてもスポーツにおいても、人々は実用的な機能を搭載する時計をますます求めるようになりました。そこで、ジャガー・ルクルトは自身が持つチャイム機構の卓越した職人技によって、アラーム機構を搭載した腕時計であるメモボックスを開発しました。ミニッツリピーターのハンマーとゴングの機構をメモボックスのキャリバーに使用し、極めて高速に打ち鳴らすことで、繊細な鐘のようなチャイム音ではなく、単調なブザー音を作り出しました。

1950年に発表され、特徴的な“スクールベル”の音を奏でるメモボックスは、70年間アラームウォッチの基準であり続けています。長年の間に、ワールドタイム表示やパーキングメーターリマインダーなどの実用的な機能が追加されたモデルが加わりました。また、1959年には、世界初のアラーム機能付きダイビングウォッチが発表されました。2000年以降、永久カレンダーやマスター・コンプレッサー、ダイビングウォッチトリビュートシリーズなど、メモボックスは様々な形で再び登場しています。


テクノロジーと伝統の融合

ジャガー・ルクルトがこの壮大なミニッツリピーターの遺産を蘇らせることに取り組み始めた1990年代中頃から、ジャガー・ルクルトの時計職人もデザイナーも、時計製造の最も貴重な伝統を守り育てていくために、テクノロジーを用いながら音質の基準を再設定することに取り組んできました。

サファイアクリスタルの優れた音響伝送特性を活かした、特許取得済みの「クリスタルゴング」(2005年に発表)は、サファイアクリスタルガラスにゴングが直接溶接されています。また、2年後に発表された四角形のゴングは、ハンマーが打ちつける表面をフラットにすることでより一定でパワフルな音が鳴ります。連結式の“トレビュシェ”ハンマー(2009年に発表)は、その名の由来ともなっている、中世に兵器として使われた「トレビュシェット」(平衡錘投石機)と同じ動作原理を使うことで、ハンマーの打鐘速度と力を改善しました。2014年の極薄のハイブリス・メカニカ 11で導入されたサイレントタイム リダクション機能は、15分単位の打鐘がない場合に生じる、時と分の間に発生する不要な無音状態を防ぎます。

2019年、ジャガー・ルクルトは、キャリバー950に新たにらせん状の形状をした“デュプレックス”ゴングを導入しました。平らなコイル状のゴングを並べるのではなく、2つのゴングをムーブメントの外縁部に沿って1周するように曲げてから上方に曲げ、さらにムーブメント上面の周りに沿って、それぞれ反対方向に半円アーチを描くようにしてゴングをつなげています。このように、ケース内の空間を最大限に活用して、音響共振を大幅に増加させます。
また、打鐘機構の改善に日々取り組んでいるジャガー・ルクルトのエンジニア達は、リピーターを他の複雑機構と組み合わせることにも挑んでいます。最近では、永久カレンダーと多軸ジャイロトゥールビヨン、ウェストミンスターチャイム機構の組み合わせ(キャリバー184)、永久カレンダーと新たなデュプレックスゴングシステムと自動巻の組み合わせ(キャリバー950)、そして、今年の新世代のマスター・グランド・トラディション・グランド・コンプリケーションでは、恒星暦でのカレンダー表示とオービタル・フライングトゥールビヨンの組み合わせ(キャリバー945)があります。

150年間、これらのミニッツリピーターはジャガー・ルクルトの極めて得意な分野でありつづけ、 他の伝統的な複雑機構の卓越した職人技を引き立てています。今年、新世代のミニッツリピーターにスポットライトを当て、マニュファクチュールの偉大な伝統を称えるとともに、ジャガー・ルクルトを常に駆り立ててきた革新的な精神を再確認します。



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JAEGER-LECOULTRE : Master Control Memovox
ジャガー・ルクルトがマスター・コントロール コレクションから 2つの新作メモボックスを発表!
 
時計製造の伝統に深く敬意を払い、革新を追求する情熱に突き動かされるジャガー・ルクルトは今年、長い歴史の一端を担ってきたチャイムを備えた複雑機構であるミニッツリピーターおよびアラーム 機構を備えたメモボックスを再解釈します。



あらゆる複雑機構の中でも、最も便利で魅力的な機構の一つであるにもかかわらず、まだアラーム 機能は時計製造の世界において驚くほど珍しい機構です。ジャガー・ルクルトが最初のメモボックスを発表してから70年、メモボックスは腕時計のアラームの見本となり、都会的なライフスタイルや水中でのスポーツのためにデザインされたモデルも登場しています。

メモボックスのストーリーは1940年代後半に遡ります。戦後、経済が回復して世界中に活気が溢れ、発明が次々と生まれました。テクノロジーによって新しい産業が生まれ、都市が発展し、忙しく駆け回るビジネスマンは楽観的であり、自信に満ちていました。

この背景に対して、ジャガー・ルクルトはチャイム機構の卓越した職人技を駆使してアラームウォッチを開発しました。実用的なタイムピースは、その時代に完璧にマッチしたことでしょう。アラーム機構はミニッツリピーターからインスピレーションを得ましたが、ハンマーが非常に速い速度で何回もゴングを打たなければならないという特定の課題がありました。



シースルー・サファイア・ケースバックの新世代ウォッチ

今年、マスター・コントロール・メモボックスの新たな世代を発表するにあたり、ジャガー・ ルクルトは1950年代の初期のメモボックスからインスピレーションを得て、オリジナルモデルの 実用性や魅力の真髄を継承しつつ、新たに現代的なスタイルを取り入れました。便利な機能を付加するという伝統を受け継ぐ新しいマスター・コントロール・メモボックス・タイマーには、まったく新しいアラーム設定機構を組み込みました。また、マスター・コントロール・メモボックスには、クラシックなアラームと日付表示のモデルにすっきりとしたラインの現代的なスタイルを取り入れました。

この新たな世代のアラームウォッチのために、ジャガー・ルクルトのエンジニア達は、自動巻 キャリバー956をわかりやすく一新しました。これまでのメモボックスは透けていないケースバックで、そこにゴングが取り付けられていましたが、新しいマスター・コントロールのケースは サファイアクリスタルのシースルーケースバックによって、ハンマーの動きを楽しむことができます。このために、ケースの側面にゴングを取り付けるよう打鐘機構のデザインを完全に見直すことが求められました。新しいオープンワークのピンクゴールド製ローターには、コート・ド・ジュネーブ装飾が施され、ムーブメントのプレートに施された繊細な仕上げと調和しています。また、ハンマーの 動きを眺める際に妨げることもありません。ただし、全く変わらない重要なエレメントが一つあります。それはメモボックスの魅力である、特徴的な“スクールベル”アラーム音です。


マスター・コントロール・メモボックス

オリジナルの1950 年のメモボックスの優美で端正なダイヤルをすっきりとした現代的なスタイルに再解釈した新しいマスター・コントロール・メモボックスは、アラームと日付表示のクラシカルな コンビネーションにサンレイ仕上げのシルバーダイヤルを組み合わせました。植字インデックスは より一層洗練され、1950年代半ばのメモボックスの特徴である細長い三角形のインデックスが ドーフィン針に呼応します。ブルーの秒針はさりげなくポップな彩りを添え、シルバーホワイトの ダイヤルに活気を与えます。


マスター・コントロール・メモボックス・タイマー

何十年にも渡ってアラームウォッチの実用的価値を際立たせてきたジャガー・ルクルトは、ワールドタイム表示やパーキングメーターリマインダーなど様々な便利機能をメモボックスに搭載してきました。同じ熱意で、ジャガー・ルクルトのエンジニア達は今回、新しい便利機能であるタイマーを開発しました。


これにより、経過する時間の長さを基準にしてアラームが鳴るように設定することができます(例えば、会議時間や夜の起床時間など)。あるいは、特定の時刻に鳴る従来のアラームを設定することもできます(約束の時間や飛行機に間に合うように目覚ましをかけるとき等)。どちらのアラーム設定方法も選択できるように表示はリンクしており、もう一つの表示は相当する位置に自動的に移動します。

ダイヤルは、サンレイ仕上げを施した二色のブルーの同心リングで構成されており、内側のリングにはポリッシュ仕上げの数字が浅く浮き彫りされています。内側のリング上では、先端に赤いJLロゴが付いた小さな針が、アラームが鳴るまでの経過時間を表示します。外側のリングにはメモボックスの特徴である三角形のマーカーが配され、アラームが鳴る時刻を示します。

 

 
マスター・コントロール・メモボックス・タイマーは250本の限定生産となります。
どちらのメモボックスも新しい40mmのマスター・コントロールのケースです。傾斜したベゼル、ダイナミックにカーブしたラグ、ポリッシュ仕上げとサテン仕上げを組み合わせた表面のデザインは、リラックスした現代的なエレガンスを醸し出します。
 




【技術仕様】

マスター・コントロール・メモボックス
リファレンス: Q4118420


ケース:サテン仕上げとポリッシュ仕上げが施されたステンレススチール
サイズ:40 mm x 12.39mm
ムーブメント:ジャガー・ルクルト製キャリバー956(機械式自動巻)
機能:時、分、秒表示、日付、アラーム(メモボックス機能)
パワーリザーブ:45 時間
ダイヤル:サンレイ仕上げのシルバーダイヤル
ケースバック:オープン
防水性:5気圧




マスター・コントロール・メモボックス・タイマー
リファレンス:Q410848J、250本限定


ケース:サテン仕上げとポリッシュ仕上げが施されたステンレススチール
サイズ:40 mm x 12.39mm
ムーブメント:ジャガー・ルクルト製キャリバー956(機械式自動巻)
機能:時、分、秒表示、日付、アラーム(メモボックス機能)、タイマー表示(JLロゴの付いた針)
パワーリザーブ:45 時間
ダイヤル:ツートンカラーのブルーのサンレイ仕上げダイヤル、メモボックスディスク上に数字を エングレービング
ケースバック:オープン
防水性:5気圧




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JAEGER-LECOULTRE :Master Grande Tradition Grande Complication
新たなるマスター・グランド・トラディション・グランド・コンプリケーション

チャイム機能を備えた腕時計を生み出す卓越したサヴォアフェール(ノウハウ)を余すところなく示しながら、ジャガー・ルクルトは、壮麗なまでの新しいデザインで「マスター・グランド・トラディション・グランド・コンプリケーション」を再解釈します。

これは、ミニッツリピーターを兼ね備えた2モデル ― キャリバー184搭載の「マスター・グランド・トラディション・ジャイロトゥールビヨン・ウェストミンスター・パーペチュアル」と自動巻キャリバー950搭載の「マスター・グランド・トラディション・ミニッツリピーター・パーペチュアル」 ― を2019年に発表したのに続くものです。

( 以下は、一部Watches&Wondes2020発表時の記事と重複します)



「マスター・グランド・トラディション」シリーズは、ジャガー・ルクルトの創意工夫に富んだ時計製造技術と高い芸術性を湛える創造性を象徴するもので、イノベーションとコンプリケーションを魅力あふれる斬新な手法で融合させています。このシリーズに加わった最新作が、新しい「マスター・グランド・トラディション・グランド・コンプリケーション」。150年以上にわたり積み重ねられてきたジャガー・ルクルトのサヴォアフェールが詰まっています。この傑作の機械式時計には、時計製造の歴史にその名を残す、最もロマンティックでありながら、技術的には実現が至難の業である2つの複雑機構、ミニッツリピーターと天体表示が組み込まれているだけでなく、オービタル・フライングトゥールビヨンをも搭載することで、複雑性が格段に異なります。ピンクゴールドとホワイトゴールドの2バージョンが用意された、このそれぞれ8本限定モデルには、ジャガー・ルクルトの芸術性あふれるクラフツマンシップを再確認する新たな美学が表現されています。


今の時代に合ったミニッツリピーター

時計職人がマスターするのに最も困難でありながらも、最も挑戦のしがいがある複雑機構とみなされているのがミニッツリピーター。単に腕時計の機能であるだけでなく、ミニチュアの楽器でもあります。ミニッツリピーター製作の技術的な難しさは、針が示す時刻を完璧にプログラミングされた一連の打鐘に精確に置き換えなければならないという機構の複雑さにあります。また、こうした打鐘が、深みがあり調和の取れた、純粋でクリアな音を出すようにしなければならないという芸術的な観点からの難題もあります。

これまで150年以上にわたり、ミニッツリピーターは、ジャガー・ルクルトが誇るコンプリケーションウォッチのポートフォリオにおいて中心的な存在となってきました。チャイム機能を備えた腕時計
を誕生させるグランド・メゾン ジャガー・ルクルトの卓越した職人技は、1900年以前に製造された100点ほどのミニッツリピーターウォッチを含む、200以上のミニッツリピーターキャリバーによって証明されています。ジャガー・ルクルトがこの壮大な時計製造の遺産を蘇らせることに取り組み始めた1990年代中頃から、ジャガー・ルクルトの時計職人もデザイナーも、時計製造の最も貴重な伝統を守り育てていくためのテクノロジーを用いながら、音質の基準を再設定することに取り組んできました。


ミニッツリピーターウォッチの最も重要な要素のひとつが、時計内部で発生する音を人間の耳によって聞き取れようにする方法です。ジャガー・ルクルトのミニッツリピーターでは、サファイアクリスタルの優れた音質を利用してジャガー・ルクルトが特許を取得した「クリスタルゴング」(2005年に発表)が、増幅器として機能するサファイアクリスタルに溶接されています。また、 2年後に発表された四角形のゴングでは、ハンマーが打ちつける表面がフラットになることでより均一でパワフルな音が鳴るようになる一方、追加された素材が振動質量を上げるので、フルに音が出るようになっています。連結式の“トレビュシェ”ハンマー(2009年に発表)は、その名の由来ともなっている、中世に兵器として使われた「トレビュシェット」(平衡錘投石機)と同じ動作原理を使うことで、ハンマーの打鐘速度と力を大幅に改善しました。

チャイム音がどんなに美しいものであっても、一緒に雑音が聞こえてくるようでは台無しになってしまいますが、この問題はジャガー・ルクルトが特許を取得したサイレント・ストライク・ガバナーによって125年前に解決済みです。遠心力を使ってチャイムを制御することで、古い打鐘機構の特徴となっていた雑音を取り除くこの装置はその後、標準となり、現在では、ジャガー・ルクルトのほぼすべてのミニッツリピーターウォッチに搭載されています。


天空を思わせるダイヤル

新作「マスター・グランド・トラディション・グランド・コンプリケーション」には誰もが認める卓越した時計製造技術が余すところなく表現され、ダイヤルを飾る天体表示という、非常に複雑な機構が実現されています。

ジャガー・ルクルトは先ず、技術革新によって生まれた新世代ミニッツリピーターを、2010年に発表されたオリジナルの「マスター・グランド・トラディション・グランド・コンプリケーション」の天体を見ているかのようなダイヤルと組み合わせました。この腕時計には、調整装置として機能するオービタル・フライングトゥールビヨンも搭載されています。


軸が60秒で1回転するトゥールビヨンが1恒星日をかけてダイヤル上で反時計回りに1回転します。太陽日(常用時の基準となっている)より若干短い恒星日は、恒星の日周運動によって測定される地球の自転に要する時間で、厳密に23時間56分4.1秒となっています。太陽時よりほぼ4分短い恒星時は、天文学者が夜空の星の明らかな動きを追うのに使用しています。

星座ディスクの端にセットされたゴールドの太陽の形をしたポインターが、日付と月、黄道十二宮、そしてダイヤルのインナーフランジに表示された24のインデックスを指し示します。ダイヤル上には2つの同心リングがあり、常用時はアプライドインデックスが配された内側リングと分目盛りが配された外側リングを使って読み取ります。



ジャガー・ルクルトの美学

比類なきムーブメントが比類なきデザインを生み、新作「マスター・グランド・トラディション・ グランド・コンプリケーション」では、このコンプリケーションのマリアージュが斬新な芸術性あふれる表情を湛えています。デザインにおけるジャガー・ルクルトのサヴォアフェールと芸術性あふれるクラフツマンシップとを再確認するものとなっているこのタイムピースには2バージョンがあります。1つはブラックのダイヤルにピンクゴールドのあたたかみのある光沢が融合、もう1つはディープブルーの色合いにクールな魅力を放つホワイトゴールドと、ベゼルにセットされたバゲットカットのダイヤモンドの控えめな煌めきが組み合わされています。

多層になったダイヤルが天空のテーマを引き立てるだけでなく、オービタル・フライングトゥールビヨンも見ることができるようになっています。ダイヤルの一番下の層にあるミッドナイトブルーまたはブラックのディスク(モデルによって異なります)には小さな星がちりばめられています。その上の層には、繊細な透かし細工がドームを形成していますが、その模様は凸状の天空ディスクの上に表示された星座と対応しています。星図は、ジュウ渓谷にあるジャガー・ルクルト本社の緯度である北緯46度から見た北半球の夜空が描かれています。

新作「マスター・グランド・トラディション」の2つのミニッツリピーターウォッチとして2019年に発表されたものと同じケースが、ダイヤルの芸術性と高度なムーブメントを完璧な形で引き立てています。80個以上もの部品で構成された凸型ベゼルのアクセントとなっているのがラグの幅広い面取り部分。ラグの中空になったサイドが、ダイナミックなテンションをプラスする一方、リピータースライドにはテーパード加工が施され、湾曲したケースのサイドと美しいハーモニーを奏でています。表面それぞれにマイクロブラスト、ポリッシュ、サテンブラッシュといった異なる仕上げが施されることで、光を最大限に捉え、ディテールの魅力を高めています。


新作「マスター・グランド・トラディション・グランド・コンプリケーション」は、あらゆる点で、ミニッツリピーターウォッチにおけるジャガー・ルクルトの不朽のサヴォアフェール、そしてイノベーションを突き進めていこうとする情熱と伝統に対する深い敬意との絶妙なバランスを維持していくことへのこだわりの証となっています。




【技術仕様】
マスター・グランド・トラディション・グランド・コンプリケーション
レファレンス:
Q5262460 (ピンクゴールドモデル、世界8本限定)
Q5263480 (ホワイトゴールドモデル、世界8本限定)

[ケース]
サテン仕上げ、マイクロブラスト加工、ポリッシュ仕上げ、ピンクゴールドまたはホワイトゴールド製
バゲットカットダイヤモンド(ダイヤモンド44個 – 3,76カラット)がセッティングされたベゼル
サイズ:45 mm
ケースバック:オープン
防水性:5気圧

[ムーブメント]
ジャガー・ルクルト製キャリバー945A(機械式手巻)
パワーリザーブ:40 時間

[機能]
時、分、月、24時間表示、恒星時表示付きオービタル・フライングトゥールビヨン
サファイアクリスタルに溶接されたカテドラル「クリスタルゴング」を備えるミニッツリピーター
北半球の星座が描かれた天空ディスク

[ダイヤル]
レーザー溶接ゴールド構造のブラックダイヤル(ピンクゴールドモデル)
またはレーザー溶接シルバー構造のブルーダイヤル(ホワイトゴールドモデル)


Jaeger-LeCoultre: HOME OF FINE WATCHMAKING SINCE 1833
ジャガー・ルクルトは、メゾンの本拠地をジュウ渓谷の静寂な地に置いていることが、ホームとして、その場所への独特の帰属意識を高めています。まさにこの地こそ、ジュラ山脈の比類なき景色に着想を得ながら、果てることのない「内なる炎」に導かれ、グランド・メゾンの精神が生まれる場所なのです。すべての作業がひとつ屋根の下で行われているこのマニュファクチュールでは、時計職人、エンジニア、デザイナー、芸術職人が一丸となって働き、時計に息吹を吹き込みます。揺るぎないエネルギーと、メゾンに属する一人ひとりのコミットメントを日々促している創造の精神が原動力となり、控えめな洗練さと技術的な創造性を培っています。この精神が、1833年以来、1,200以上のキャリバーを生み出すパワーの源であり続け、そして、ジャガー・ルクルトをウォッチメーカーの中のウォッチメーカーへと導いているのです。www.jaeger-lecoultre.com




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営業時間:平日の月曜から金曜 11:00~19:00