ゼニスが、海草の再生に向けてMEDSEA財団と提携~地中海の蘇生へ

 From : ZENITH (ゼニス)




地中海の蘇生へ:ゼニス、海草の再生に向けてMEDSEA財団と提携


ゼニスは、環境活動への取り組みや、よりクリーンな未来への社会的責任を強化するため、MEDSEA財団とのパートナーシップを締結しました。その目的は、地中海に生息している、炭素を吸収する海草の植林プロジェクトの支援です。



昨年、サルデーニャ島で開催されたエクストリーム E Island X Prixのレース中、電気自動車が競うこのラリーレースで公式タイムキーパーおよび創立パートナーを務めるゼニスは、現地のレガシープログラムに参加。MEDSEA財団によるそのイニシアチブは、ヨーロッパの宝であり、スイスに最も近い海である地中海に生息するポシドニア・オセアニカの草地回復を目的としたものでした。それから1年、ゼニスとMEDSEA財団の新たなパートナーシップは、活動の幅を広げ、CO2排出量を削減することを目指して誕生しました。

ゼニス HORIZ-ONのプラットフォームでは、気候変動の影響に対してブランドが取り組む様々なイニシアチブや団体のひとつとしてMEDSEAを支援。新進のプロジェクトは、今後数年間の長期計画に沿って実施されます。ゼニスとMEDSEAは、サルデーニャ島北岸のサンタ・テレーザ・ガッルーラ自治体に位置する海洋保護区「Capo Testa Punta Falcone(カポ・テスタ・プンタ・ファルコーネ)」を活動の場にすることを選択しました。1年目の目標は、海草が死んでしまった200m2を再生するため、根付きのポシドニア・オセアニカの挿し木4,000本を植えることです。MEDSEAは、植林したポシドニアの健康状態やプロジェクトの効果を常にモニタリングし、ポシドニアが吸収・固定したCO2排出量を数値化してフィードバックする予定です。



「壮大な地中海が、実は世界で最も汚染された海のひとつであることは、見過ごされがちです。ヨーロッパ人として、地中海は私たちの心の中に大切な場所として存在しています。行動を起こし、長年にわたる怠慢を改めるべき時は今しかありません。だからこそ本日、このプロジェクトをゼニスが支援することについて、その発表を謙虚に受け止めつつも光栄に思ってます。すでに非常に期待の持てる結果が出ており、企業の社会的責任と環境活動に向けたプラットフォーム、HORIZ-ONにとって理想的なプロジェクトだと感じています」ゼニスCEOのジュリアン・トルナーレは、こう語りました。

MEDSEAは、地中海固有の海洋植物であるポシドニア・オセアニカの生息地を回復することを目指しています。ポシドニア・オセアニカは、海洋生物の重要な生息地であり、「ブルーカーボン」を貯留して気候変動の影響を軽減させる働きから、CO2排出量の削減において重要な役割を担っています。ここ数年は海水温の上昇により、生息環境の悪化と生息数の激減に見舞われ、炭素の吸収においては危機的状況にあります。



実際、海草全般は、世界で最も急速に減退している生態系のひとつと言われています。海草は海底の0.2%しか占めていないにもかかわらず、海洋の炭素の10%を貯留するうえ、熱帯雨林に比べて30%も多くの炭素を大気から取り込んでいます。炭素を吸収し、貯留するその独自の性質により、気候変動の影響を緩和する上で最も重要なステップのひとつといえる、海草の生態系の保全を可能にします。また、「地中海の肺」とも呼ばれるポシドニアは、スイスを含む地域全体に、二酸化炭素排出に対する効果的な影響をもたらしています。

MEDSEAの創設者であるアレッシオ・サッタは、次のように語ります。「地中海沿岸の海洋生態系の回復に向けて、ゼニスとの長期戦略を開始できたこと、それも、ここサルデーニャ島で、最も絶滅の危機に瀕している固有種のひとつ、ポシドニア・オセアニカへの取り組みで始められたことをうれしく思います。私たちMEDSEAにとって、目に見える効果を生み出す、回復に向けた具体的な行動を起こすことは非常に重要です。ゼニスのように、忍耐力や決断力といった価値観を共有するパートナーとともに、より高い目標と成果を求めていきます。今こそまさに、私たちの星をつかむときなのです!」

ゼニスは、今後数年間にわたりMEDSEA財団を支援し、この独自のイニシアチブの進展を紹介していく予定です。

【MEDSEA】
MEDSEAは、研究者、思想家、リーダーが集まり、海洋保全に対する意識を高め、生物多様性の保全と気候危機対策につながる具体的なプロジェクトに協力して取り組む場です。自然のための変化をもたらす具体的な解決策を研究し、実施するための共同プラットフォームとして活動しています。MEDSEA財団は、2015年にサルデーニャ島で誕生しました。その使命は、すでに進行中の変化のプロセスを促し、地中海における生物学的多様性やダイナミクス、また安全やクリーンさ、健康や豊かさを維持する最終目標に向けて、環境移行が十分な速度で行われるようにすることです。
2022年7月にリスボンで開催された国連海洋会議に際し、MEDSEA財団、Fondation de la Mer(フランス)、John Nurminen財団(フィンランド)は、海洋保護を目的とする欧州財団連合の設立を発表しました。気候的、生物学的な緊急事態の中で、このイニシアチブでは、バルト海から、外国領海を含む大西洋を経由した地中海までの現場において、具体的な保全および回復に向けた活動の強化を目指しています。  https://www.medseafoundation.org/index.php/it/