東急百貨店本店が閉店、渋谷ヒカリエ ShinQsに 「パテック フィリップ」「カルティエ」「グランドセイコー」などの新ショップを順次オープン

 By : KITAMURA(a-ls)


1967年(昭和42)年11月1日というから、今から55年も前、渋谷区立大日向小学校跡地に開業した「東急百貨店本店」が、いよいよ2023年1月31日をもってその長い歴史に幕を下ろすこととなった。若者の街というイメージの強い渋谷にありながら、ここは50~70代をターゲット層とし、まさに昭和日本の"洗練された山の手"文化を感じられる数少ないデパートだったし、隣接する複合文化施設「Bunkamura」もオーチャードホールを除いて4月から休館というので、われわれ世代にはちょっと寂しい話でもある。
●東急百貨店本店外観

この名門百貨店の5階には、さほどの混雑もなくゆっくりとショーケースを愉しむことのできる大人な雰囲気の時計・宝飾品フロアがあったのだが、その売り場もついに今月いっぱいということになった。


●東急本店・5階フロア見取り図


さて気になるのは、このフロアにあったテナントのその後についてだが、「パテック フィリップ」や「カルティエ」など、一部のブランドについては、東急百貨店が発表した「渋谷ヒカリエShinQs」に関するプレスリリースの中で言及されている。都内の時計販売事情にも関わるニュースなので、プレスリリースをご紹介しておこう。



時計・宝飾やラグジュアリーコスメティックを導入し、 多様化するニーズに対応 東急百貨店、渋谷ヒカリエ ShinQsに 新ショップを順次オープン

東急百貨店(以下、当社)は、「アップグレード」をテーマに、2023年2月から渋谷ヒカリエShinQs(渋谷ヒカリエ地下3階~5階、以下ShinQs)の改装を順次実施します。
今回の改装では渋谷駅周辺の商業環境やお客さまの消費行動の変化、さらに東急百貨店本店の営業終了を踏まえ、時計・宝飾やラグジュアリーコスメティックなどを導入し、品揃えのカテゴリー及び価格帯を拡大し、多様化するニーズにお応えします。

既存ショップにおいても10ブランド以上のリニューアルを予定しており、「パーソナルギフト」や「自分へのご褒美」として従来からニーズの高いギフトMDを全館で強化します。
さらに外商のお客さま専用の「東急百貨店 お得意様サロン」を新設し、担当営業員がお買い物のお手伝いやご要望にきめ細かくお応えします。


■時計・宝飾などラグジュアリーなカテゴリーの導入
2階と5階に時計・宝飾カテゴリーを導入します。2階に<PATEK PHILIPPE (パテック フィリップ)><Cartier(カルティエ)><PIAGET (ピアジェ)>のラグジュアリーウォッチ3ブランドをショップとして4月より順次オープンします。※Cartier(カルティエ)は時計のみの取り扱いとなります

5階の時計・宝飾ゾーンでは<Grand Seiko(グランドセイコー)><CREDOR(クレド―ル)><The CITIZEN(ザ・シチズン)>などのブランドをお取り扱いいたします。また、メンテナンスも実施し時計修理技能士によるオーバーホールやジュエリーのリフォームを承ります。

さらに、5階には「東急百貨店 お得意様サロン」と、隣接する場所にアートや時計・宝飾、ファッションなどを期間限定で紹介する「イベントステージ5」を新設します。

地下1階のコスメティックとビューティーのフロアには、<CHANEL (シャネル)><GUERLAIN(ゲラン)><LA PRAIRIE (ラ・プレリー)>のコスメティック3ブランドをオープンし、ラグジュアリーコスメティックブランドがさらに充実します。

■渋谷ヒカリエ ShinQs  新ブランド一覧

●2階 4月より順次オープン
<PATEK PHILIPPE (パテック フィリップ)>
<Cartier(カルティエ)>※時計のみの取り扱いとなります。
<PIAGET (ピアジェ)> 

●5階
・時計・宝飾ゾーン 4月より順次オープン
<Grand Seiko(グランドセイコー)>
<CREDOR(クレド―ル)>
<The CITIZEN(ザ・シチズン)>
ウォッチメンテナンス ※2月11日(土・祝)より 3階で仮設営業
・イベントステージ5 4月上旬オープン

●地下1階 ShinQsコスメティック&ビューティーフロア
<CHANEL (シャネル)> 2月1日(水)
<LA PRAIRIE (ラ・プレリー)>3月下旬
<GUERLAIN(ゲラン)>4月1日(土) ※2月8日(水)より仮設営業




【渋谷ヒカリエ ShinQs 概要】
店舗名:渋谷ヒカリエShinQs
開業日:2012年4月26日
所在地:東京都渋谷区渋谷2-21 -1 渋谷ヒカリエ 地下3階~5階
URL: https://www.tokyu-dept.co.jp/shinqs/  
※今後の改装の詳細は決まり次第、お知らせいたします。


渋谷ヒカリエ(2012年)ができてもう10年経つというのも驚きだが、ヒカリエ以降、東急グループは「渋谷キャスト」(2017年)、「渋谷フクラス」・「渋谷スクランブルスクエア」(2019年)など、大規模な高層化による再開発を次々と進めている。東急百貨店によると、東急本店の建物は解体され、その跡地には地上36階地下4階建ての複合ビルが建設予定という。


ブランド直営ブティックが全盛の昨今では、いろいろなブランドの時計をゆっくり眺めたり、トレイに並べて比べたりしながら、スタッフさんと時計のお話をして時間を過ごせるような時計店や時計フロアは、これからはますます少なくなっていくのかなぁ…。時計の勉強にはそういう空間は最適なんだけどなぁ。。。