齋藤 勝雄氏、平成29年度「卓越した技能者(現代の名工)」に選定

 From : SEIKO (セイコー )


齋藤 勝雄が平成29年度「卓越した技能者(現代の名工)」に選定
機械式腕時計の組立・調整・修理技能で評価


セイコーインスツル株式会社の子会社である盛岡セイコー工業株式会社社員で、機械式腕時計の組立を行う齋藤 勝雄(さいとう かつお)氏が、このたび平成 29年度「卓越した技能者(現代の名工)」として選定されました。
「卓越した技能者」表彰制度は、卓越した技能を持ち、その道で第一人者と目されている技能者を厚生労働大臣が毎年一回表彰するものです。

齋藤 勝雄氏は、2002年に盛岡セイコー工業の高級機械式腕時計の組立職場に配属、同じく高級機械式腕時計の組立・調整士で、先の「現代の名工」の桜田 守氏に師事し、天性の器用さと誠実さ、粘り強さをもって、機械式腕時計の組立・調整・修理の腕を磨き上げてきました。なかでもセイコーウオッチ株式会社が誇る高級ドレスウオッチ<クレドール>に搭載される極薄メカニカルムーブメント「キャリバー68」の組立調整の習得に努力を重ね、桜田氏の後継者として日々その製作に取り組んでいます。

「キャリバー68」は、厚さわずか1.98mmのメカニカルムーブメントで、その中には120点を超える部品が組み込まれています。その薄さが故に組立は難易度が高く、指先の感覚を頼りに100分の1mm単位で部品を調整しながら組み立てるという、正に卓越した技能が求められるムーブメントです。


左)<クレドール> シグノ メカニカルスケルトン彫金モデルGBBD961
右)メカニカルムーブメント キャリバー68(厚さ1.98mm)

齋藤氏は、世界的に見ても最高難度級であるこの極薄の機械式腕時計を10年以上にわたり作り続け、送り出した時計は世界中から高い評価を得ています。そして国内および海外でのセミナーや組立実演を通じて、日本の高級機械式腕時計の魅力や技術の高さをアピールし、機械式時計のファンや市場の拡大に貢献しています。

さらに極薄時計組立の技能伝承に努めるほか、各種時計技能検定の検定員や指導員としても力量を発揮、後進の育成にも貢献しています。これらの功績が認められ、今回の「卓越した技能者(現代の名工)」受賞となりました。




【齋藤勝雄(さいとう かつお)氏 略歴】

 1968年1月 生まれ (49歳)
 1986年 西根時計工業入社(盛岡セイコー工業の子会社で、93年に合併)
 1999年 一級時計修理技能士 資格取得
 2002年 高級機械式時計の組立職場に配属、機械式時計の組立に従事
 2006年 いわて機械式時計技能士 一級合格
 2008年 時計技能競技全国大会 第一部門優勝
 2016年 いわて機械式時計技能士 IWマイスター合格


 


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セイコーウオッチ株式会社 広報宣伝部 TEL:03-3564-4597