「もっとも思いを込めることができる腕時計とは。」

 By : Kamine

「もっとも思いを込めることができる腕時計とは。」

メモリアルシーンの瞬間を腕時計に閉じ込めて
名作 ジャガー・ルクルト レベルソ

以前 放送作家の小山薫堂さんと時計の企画の件でお話しをした事がありました。
その時に「人生で最も見る回数が多いのは自身の時計の文字盤だと思う」と話されました。

 

そこから時計を継承することの(形見として或いは贈られる物として)奥深い とても良いお話しに引き込まれていった事を思い出します。

 

最も目にすることの多いのが時計の文字盤だとしたら、その時計の裏面に何か文字彫があれば かなり「しげしげ」「しんみり」と或いは「ノスタルジック」な感情で裏蓋を見る事もあるだろうなと思います。

 

 

昔から懐中時計、腕時計共 時計本体の裏側に文字入れをすることは結構多く、イニシャル、何かの記念日、幸運のシンボルなどを彫刻してきました。
それ以外にも例えば 私の友人からの依頼で、「笑う門には福来たる」と刻印したこともありました(笑)
今はレーザーエングレーブで素晴らしく美しく刻印ができるようになりましたが、昔はタガネで一刀彫りをする見事な腕前の職人さんが沢山いました。

 

 

最近でも敢えて手彫りをご用命になられる方もおられる位 やはりそれは暖かみがあって芸術性をも感じさせるものです。


今日、このブログを書くきっかけになったのは、ずっと長い間 革新を繰り返しながらカミネの店頭に君臨し続けるジャガー・ルクルトの名作 レベルソに目が留まったからです。

 

いつ見ても美しいこの時計のデザインはやはり長い歴史を生き続ける完成度があるからなのだと思います。
(発表は今から90年程昔、1930年頃です)



時計をはめたまま文字盤をくるりと裏返す
その所作は、はた目にも時計と持ち主の特別な関係を感じさせます。

 
レベルソの文字盤側を裏返すのは、ポロ競技の時に風防(ガラス)を守る為
または時間を見たくない、時を気にしたくない時に裏返しておく・・・など色々な使い方があります。

 

しかしもうひとつの大切な役割は 人生を共にする時計に記念日やメッセージを記すための彫金、装飾をする
また先々そんなメッセージを入れる日の為「この裏面」を大切にとっておくのも悪いことではありませんね。

 

レベルソの長い歴史の中でのエングレービングのひとコマ。

英国紳士たちは、レベルソにブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブの名前のエングレービングを施し、アメリカ人女性飛行士アメリア・イアハートは、彼女が1935年5月8日に達成したメキシコ、ニューヨークの航路を記念に刻印しました。

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