ランゲ&ゾーネ メカニズム動画

 By : KITAMURA(a-ls)

最近、ランゲ&ゾーネ(A.Lange&Söhne)は、代表的な機構のメカニズムをアニメーション動画化してネット上にアップしている。

これまでにも「ジャンピング・セコンド」、「ゼロリセット」、「ムーンフェイズ」などを紹介したが、また新たに3つの動画が公開されている。


まずは「ザ・パワーリザーブ・インディケーター」というタイトルの動画。

この見所はなんといっても、ムーブメント内部にまだ未公開部分の多い新型ランゲ1をモチーフにとしている点だ。




輪列の動きなど、ずっと繰り返して環境ビデオとしても見ていられるくらいの面白さだ(笑)。
レギュラーブロガーのCC Fan氏 曰く、
「パワーリザーブに加え、スモールセコンドをちょうど60秒の位置で止めるための制御を行うレバー&カムや、ブロッキングフィンガーの構造が説明されています。 新型ランゲ1の情報はあまり詳細が載っていないのでこうやって公開してくれると嬉しいです。」とのこと。


そしてなかなかに白眉の出来なのが「ザ・クロノグラフ・メカニズム」というタイトルの作品。

シンプルなクロノグラフの説明(採用モチーフはダトグラフ)から始まって、ラップタイムの取れるラトラパンテ・クロノグラフ(モチーフは1815ラトラパンテ)、そしてダブル・ラトラパンテ・フライバック・クロノグラフ(モチーフはダブル スプリット)へと、順に複雑化していき、どんな場面の時に有効に使えるのかまでもがアニメ化されている。





コレを見ていると、前任の日本CEOペーター・ケッセルマン氏らと一緒に、ランゲ・オーナーズクラブの古き良きイベント企画として、『ダブルスプリットの最も効果的な使用シチュエーションを考え、秀逸なアイデアを出したメンバーに実機を貸し出し、実際にプレゼンしてもらおう』とか、あーだこーだ楽しげな企画を考えていたことが、実は本社の数年先を行っていたアイデアだったのかもなぁなどと(笑)、とても懐かしく思い出される。

動画のラストには、時計裏から眺めたときに最も美しい機械と言われるクロノグラフの、その構造に触れるアニメーション部分などもあり、なかなか勉強にもなる。

※こちらは(動画には出てきませんが)参考画像のとしてクロノグラフ実機の裏、美しい!





最後は「アウトサイズデイトメカニズム」


ご存知の通り、ドレスデンのゼンパーオーパーの有名な5分時計をモチーフに、ランゲ1へ搭載された、当時としては画期的なデイト表示機構。その後、他のブランドも多く追随したランゲの代名詞ともいえる機構だが、この動画は、ランゲ1以前の一般的なデイト機構と比べるところから始まり、そのメカニズム部分をほぼ完全に公開してくれている。






ランゲ1の場合、あのアシンメトリーなフェイスに対して、完璧なバラスを持ってアウトサイズデイトを配した、そのデザインの絶妙もまた素晴らしい。




また、アニメーションではなく、実写で工芸的な技術を紹介する動画もスタートしたようなので、そちらがシリーズ化され、ある程度数がまとまったら、また改めて紹介したい。

このアニメーション・シリーズ、次があるとすれば、どのようなメメカニズムが扱われるのだろうか。
実写工芸部門ではいつか、「ザ・エナメル」なんていう動画のUPを期待しているだが(笑)!!








More information: 
https://www.alange-soehne.com/