リシャール・ミル・オーナーズ・パーティ・レポート~時計が結ぶ"ファミリー"たちの夕べ

 By : a-ls

先日、リシャール・ミルのオーナーズ・パーティがマンダリン・オリエンタル・ホテルで開催された。




このパーティのすごいところは、国内のほとんどすべてのオーナーが招かれているというところだ。
実際こうしたオーナー向けのパーティは時計の世界ではよく開かれているが、リシャール・ミルのように数年前に購入したオーナをずーっと招き続けてくれるブランドはあまりないと思う。

なので、しばらくご無沙汰してるお仲間や、東京以外にお住いの愛好家の方々などと、この場を通じて旧交を温めることができたりするので、自分にとってもとてもありがたいイベントでもある。


パーティの開始を待つ間にもテーブルの各々で、ご挨拶や、時計集合カットや、リストショット撮影など、和気あいあいとした光景がそこかしこで見られる。



日本での展開以来、リシャールさんがずーっと言い続けてきた"ファミリー"という概念が本当に根付いていると実感する。

いよいよパーティの開幕。
挨拶に立ったリシャール・ミルさんは、相変わらずフレンドリーで、素晴らしくポジティブだった。


日本だけでなく世界中でリシャール・ミルの時計のニーズは爆発している。しかし、だからと言って決して量産はしない。
「それが価値を守り・高めること」だとも述べた。

確かに、量産すれば売り上げは上がるだろうが、全オーナーを対象とするようなこうしたパーティは絶対に開けなくなる。そしてその少ない絶対数に対して妥協のない開発費(機構・素材)をかける。さらにファン・サービスへの出費も惜しまない。
したがって単価は上がっていくが、それでも需要は減らないどころか、市場はさらに過熱していく。
このスパイラルは時計業界を瞠目させ、その"柳の下"を狙っているのか、最近、時計のシェイプや価格だけを似させたものを市場で目にする機会も多いのだが、それらがリシャール・ミルと決定的に異なっているのは、リシャール・ミルには"オーナーとなったユーザーをいかに楽しませ、いかに満足してもらうか"を常に模索し続ける、リシャール流の顧客サービスの神髄があるという点だと思う。

チャリティなどのわかりやすい社会貢献もそうなのだが、「お客様ために、お買い求めいただいた時計の価値を守るためにしていること」を、続けて挨拶に立ったリシャール・ミル・ジャパンの川﨑社長も強調されていた。



この日のパーティは、移転した銀座ブティックのオープン報告も兼ねていたのだが、旧店舗よりかなり広くなったにもかかわらず、展示されている在庫は10本程度、しかもそのうちの半分以上が"売約済み"のものだと、川﨑社長は正直に語ってしまう。それでもなぜブティックを拡充させるのかに対し、こう述べる。
「時計の価値を高めるには、ファンの皆さまの語らいの場が必要で、ブティックはそのキー・ステーションなのです。」


●銀座ブティック外観

この日のパーティの前週に、銀座ブティックの内覧会があったのだが、その席でも川﨑社長の何も隠さないオープンなスピーチは絶好調で、今月6月のブログでも紹介したが、その際のマスコミ向けスピーチにこたえる形で、「(6月時点のスピーチでは)リシャール・ミルと認定中古を合わせて100億円の市場を作れたらと言っていたのですが、最終的には(20189月期決算)リシャール・ミルの新品だけで505本・1045000万円を売り上げました。認定中古は90本・17億円となりました」と発表しただけでなく、まだ秘密なハズのSIHHの新作情報までちらりと言及してくれたりもした。

●銀座ブティック内部、ウォッチメーカールーム(左下)やバーカウンター(右下)まで完備されている。


リシャール・ミルさんにも通じるこのラテンっぽいサービス精神、それでいて、ブランドの根幹に触れる部分は絶対に曲げない馬鹿正直なところ、「組織は人なり」を実感させるお人柄である。

オーナーズ・パーティでは各国"ファミリー”からの挨拶や、各々が運営するチャリティー団体に対してのリシャール・ミル・ジャパンからの寄付に感謝を述べる映像が流された。


来日したヨハン・ブレイク選手の挨拶では、チャリティーのためジャマイカを訪問していた川﨑社長が再登壇して、現地仕込みで会得してきたというダンス・ステップを披露してくれた。



そして日本のファミリーも壇上にそろい、乾杯!




非常にクォリティーの高い着席ディナー中も、リシャールさんのテーブルにはユーザーが表敬に訪れる。そして誰に対しても快く写真撮影に応じるので、『ディナー終了後に写真撮影タイムを取りますので、いまはお食事しましょ』という場内アナウンスが流れるほどだった。
そんなディナーが佳境に差し掛かるころ、舞台上ではオーケストラの生演奏が!
オープニング曲は「スターウォーズのテーマ」。



さらにオペラ歌手、ジョン・健・ヌッツォ氏とオーケストラの競演!!
大歓声、そして誰しもが笑顔のうちにフィナーレ。。。。


まさに留まるところを知らない『進撃のリシャール・ミル』のホスピタリティ、その真髄にたっぷりと触れた夜であった。






ちょっと蛇足かもしれないが、オマケで・・・
この日帰宅してまだパーティの余韻も冷めていない深夜、たぶん当サイトの読者と思われる方より、リシャール・ミルのRM 17-01チタンの購入を検討されているという相談がSNSのダイレクトメッセージに寄せられた。

それは「数年前の同機能のモデルと比べると定価ベースでかなりの価格差がありますが、時計の完成度には、この価格差も納得できるような違いや利点がありますでしょうか?」というような内容だった。

まだパーティでの心地よい感覚とアルコールが残っていたせいもあったかもしれないが、このように返信した。

『最近のリシャールの価格は、実に悩ましいですよね。
お尋ねのモデルの場合、過去の同機構モデルと比べると、ムーブの固定方法の改良や素材の進化、そしてそれらの研究開発費などの諸コストが現行品の価格に上乗せされていると思います。
完成度(壊れにくさ・仕上げの洗練さ等)は間違いなく向上しています。ただ、それらが現在の定価と見合うのかというご質問には、開発費などをどういう振り分けで原価計算しているかわからないので確かなことは言えませんが、一般的なブランドの通例と比較すると、時計単体だけを見た場合は高いと思われます。

しかし、この部分をどう考えるかがユーザーの心意気と言いますか、その時計にかけるパッションと言いますか、つまり、所有するという現実がもたらす情熱なり時計愛なりは個々それぞれに必ずありますよね、それが価格に見合うくらい強いものかどうかを判断するのは、ユーザー自身とも言えるのではないでしょうか。

たとえば、その判断材料のひとつとして、ブランドが進めている認定中古があります。この制度が確立する以前、リシャール・ミルの日本上陸草創期には、時計を手放す際にはかなりの目減りを覚悟しなければなりませんでしたが、現在ではとても素晴らしい価値を維持していますし、世間的な知名度も高まっています。いまの価格には、そうした環境を作るためにRMが使ったコストも、きっと含まれているでしょう。

ちょうど本日、RMのオーナーズ・パーティが開かれたのですが、内容も雰囲気も、高級機械式時計の最高峰にふさわしい、とても素晴らしいものでした。 毎年1回リシャールさんに会えて愉しめるこのパーティは、正規店で購入したオーナーである限り、ずっと続きますので、普通よりも高い価格はその"一生分の参加費"を前払いしたと考えることもできるかもしれません(笑)。

最後に、セレクト的には素晴らしいと思います。リシャールさんは創業当時からトゥールビヨンにこだわっていましたので、仮にエントリーモデルから入ったとしても、RMにハマると結局この機構が欲しくなるものです。遠回りせずにトゥールビヨンから入ると、毎年発表される新作に、あまり目移りしなくて済みます。 また、軽さはこのブランドの本分ですので、ケースは絶対にチタン以下の重量を持つものを選ぶべきです。この2点を満たすRM17-01チタンは現時点ではベストな選択だと思います。ただ、少なくとも一度は実機を腕に乗せて感触を確かめてください。その感触に相性ってありますから。
ま、時計趣味は、購入前に"あーでもない、こーでもない"と迷いを巡らせるのも大きな楽しみのひとつですから、たくさん迷ってみてください。』




うん、ちょっと酔ってる(笑)。



先日、フォト速報のみお届けした鈴鹿サーキットでのイベント「リシャール・ミル 鈴鹿 サウンドオブエンジン」の正式記事、
https://watch-media-online.com/blogs/1831/

もうそれも写真中心の記事にしちゃうので、も少し待ってくださいませ。