オメガの話題作 「シーマスター アクアテラ“ウルトラ ライト” 」、その続報!

 By : KITAMURA(a-ls)


8月27日に唐突に発表された「シーマスター アクアテラ“ウルトラ ライト” 」。
想像の斜め45度上くらいから現れたそれは、晩夏の時計シーンに恰好の話題を提供してくれた。
実際、WMOの定例ミーティングの席でも30分くらいは“ウルトラ ライト”の話題で潰れちゃったし、それこそまさに“話題作”というにふさわしい登場だった。



話題のその1。まずは、アスリート・ウォッチという位置づけだ。
スポーツ・ウォッチが、ステンレススティール製で防水性が高ければよかった時代から、今はデザイン性も高く、そして値段までも高く、いわゆる“ラグスポ”なるジャンルがもてはやされている。ラグジュアリー感・高級感を盛り込んだこれらのジャンルに対し、たとえばゴルフ、テニス、陸上競技といった、アスリートが実着してプレイすることを前提としたモデル、つまり、強い衝撃や滝汗という腕時計にとって過酷ともいえる環境に耐えるための技術開発・素材開発を突き詰め、そこに多額のコストをかけた結果として高級(高額)時計たりうるアスリート・ウォッチも、いまや時計産業のひとつの花形となっている感がある。で、いよいよオメガもこのフィールドにガチ参戦するんかいーーという興味で、時計ファンならまぁ20~30分は話していられる。


次に素材の話題。
先端的なスポーツ・ウォッチのトレンドでもある“軽さ”を求めるには、ケース素材の研究も必須となる。今回オメガが選んだのはチタンとアルミの合金であるガンマチタン。弊社CCFan氏はツイッター上でその正体をあっという間にγ-TiAl合金(ガンマ-チタンアルミ合金)と看破していたが、
アルミというのは耐食性に優れ、軽くて、毒性もなく、鋳造しやすく、加工性も高く、しかも強くて、非磁性体という、こうやって書き出すと長所ばかりで、航空機や宇宙開発なんかには欠かすことのできない素材なのだが、不思議なことに、時計のケースに限ってはあまりうまくいった試しがない。このムズかしい素材をオメガはいかに料理したのか? さらには、ムーブメントのブリッジと地板があえてチタン製であるその利点は軽量化だけなの? などなどーーというテーマで、理系時計マニア諸氏ならば、ひと晩中でも議論できるに違いなし。



そして価格の意味するところ。
推奨小売価格¥5,637,600.00(消費税込)。決して安い価格ではないが、時計の分析のアプローチのひとつに、どこに一番コストが掛かっているのかを探すという手法がある。最もコストがかかっている部分こそ、その時計の最重要部分であり、ブランドが重視した点であり、逆に言うと企業秘密でもあり、取りも直さずその時計の最大の特徴となる部分であるからだ。現時点の資料からではまだ明確には浮かび上がってこないが、そこに納得できるような開発のプロセスなどの壮大なストーリーでも明らかになれば、「なるほどね、だからこの価格なのね」という話にもなるのであろうーーなどという、ちょっと下司い勘繰りで、ま、会社の昼休みいっぱいくらいは妄想していられるだろう。



いまだ発売時期は未定ということなので、実際にはまだまだクリアすべき課題をいくつか抱えているのではとも想像するが、こうした妄想に対するヒントが散りばめられたプレスリリースが、昨日発行された。

実は27日の発表はオフィシャルサイトやライン等で行われ、正式なプレスリリースは出されていなかった。その段階で、当WATCH MEDIA ONLINEは情報中心の第一報を掲載しているのだが、中一日おいて、単にプレスリリース情報だけを続報的に掲載するのは、サイト的にもちょっと間が抜けてる感が漂うので、第一報を受ける形であえてマクラを書いてみた(笑)。

それではお待たせしました。
以下、プレスリリースより、オメガからの問題作「シーマスター アクアテラ“ウルトラ ライト” 」の続報をご覧ください!







重さはもういらない

待望の最新作、シーマスター アクアテラ “ウルトラ ライト”

スポーツ向けにデザインされたオメガの革新的最新タイムピース


●「シーマスター アクアテラ“ウルトラ ライト” 」¥5,220,000(税抜)/発売時期未定


スポーツにおいて、すべてのアスリートは自分のパフォーマンスを上げることを常に追求して いますが、オメガの新しいシーマスター アクアテラ “ウルトラ ライト”の開発も、このような アスリートの姿勢と同じように進められました。その名が示す通り、この精巧なスポーツウォッチは重さを感じないこと、そしてプレー時の着け心地の良さが特徴となっています。これらの 課題を達成するため、本来このコレクションが持っているすべての部分に再考が加えられました。その結果、ウォッチメイキングの革新性に新たな1ページが刻まれることになったのです。



オメガが誇る一流アスリートとの共同開発
今回のオメガの最新マスター クロノメーターの開発の裏には、ゴルフ界のトップアスリート、 ローリー・マキロイの存在があります。オメガ アンバサダーである彼がこの新しいタイムピースの開発チームに加わることで、アスリートが真に望む理想的な時計が完成したのです。

「オメガの新しい軽量スポーツウォッチの開発に加われたことを誇りに思っています。アスリートが時計に対して何を求めるかということはよくわかっています。今回のオメガとのコラボレーションでは、私のそのような意見を活かしながら各部分を改良していきました。新作“ウルトラライト”は、着け心地がとにかく抜群です。どんなスポーツをする時でもその素晴らしさを実感できるでしょう。」― ローリー・マキロイ:オメガ ゴルフ アンバサダー


●新作モデルの開発に加わったローリー・マキロイ



軽量でありながらタフ
スポーティーなファブリック ストラップを装着した場合、“ウルトラライト”の重量はわずか55gです。ケース、ケースバック、そしてリュウズは、ガンマチタンと呼ばれる合金からできており、この合金の導入はオメガとしては初となります。
このユニークな素材は従来のチタンよりも軽く、しかも丈夫という優れた特性があり、主に航空産業界で使用されています。また、入念な研究とトライアルを重ねた結果、オメガは、ダイアルを減量化することもできたのです。これにより、外見のデザインを損なうことなく、さらなる軽量化が実現しました。




着け心地を追求したプッシュインスタイルのリュウズ
使わない時にケースの内部に収めることができる伸縮自在のリュウズの採用も、オメガとしては初めてです。この特徴のおかげで、競技中にアスリートの手の動きを妨げることが一切なくなりました。


「今回の新しいモデルで最も興味深いのは、リュウズが隠せるようになっている点です。ケースの内側に押し込むだけで手の動きの邪魔になることがなく、とてもスマートな機能だと思います。」― トミー・フリートウッド:オメガ ゴルフ アンバサダー



レッド、グリーン、ブルー
“ウルトラ ライト”はラバー ストラップ仕様ですが、完璧な着け心地が求められる時に取り替えられるよう、ファブリック ストラップも付属しています。太陽反射防止処理が施されたマット仕上げのアクアテラは、アルミニウム製の秒針、シーマスターのロゴ、3/6/9/12時位置のインデックス、そしてストラップのステッチに、大胆な色使いをしています。

「グリーンはチタンのダイアルにとてもよく合いますし、私たちが毎週プレーをするグリーンのコースへの敬意が込められていると思っています。」― セルヒオ・ガルシア:オメガ ゴルフ アンバサダー


●グリーンのモデルを着用するセルヒオ・ガルシア



カラーは、レッド、グリーン、ブルーの3種類が用意されています。




マスター クロノメーター パワー
軽量化することで時計の精度や機能が下がることはありません。
事実、このタイムピースには オメガの5年間保証が付いています。“ウルトラ ライト”の内部にはオメガが初めて導入した チタン ムーブメントが搭載されています。
すべてのブリッジと地板は表面を硬化皮膜処理したチタン製で、この素材を用いることで部品間の摩擦が軽減され、ムーブメントに特別なダーク グレーカラーをもたらしてくれます。
キャリバー8928チタンは、コーアクシャル脱進機を搭載した手巻きキャリバーです。スイス連邦計量・認定局(METAS)によるマスター クロノメーター認定を受け、15,000ガウスの高耐磁性能も備わっています。タフな状況下での確実なパフォーマンスが実証されており、その姿は、オメガのスポーツアンバサダーたちと重なります。

●キャリバー8928 チタン





第一報はこちらを参照→ https://watch-media-online.com/news/2522/





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オメガお客様センター TEL:03-5952-4400