モリッツ グロスマン 2017バーゼル新作レポート

 By : KITAMURA(a-ls)

今年のモリッツ・グロスマン新作のうち、アトゥム・エナメルについてはすでにNewsで速報したが、その実機画像ならびに、その他の新作情報を掲載する。


アトゥム・エナメル



グロスマンのモデル・ラインの中核をなす「アトゥム」は多くのバリエーションを持っているが、その中でもこのアトゥム・エナメルは、モリッツ・グロスマンが活躍していた19世紀~20世紀初頭のグラスヒュッテの時計マイスターたちが理想とした静謐なパッションが薫り立つ作品となっている。

仕上げの超絶さはいうまでもなく、時刻合わせなどの操作性にも優れた自社製キャリバー 100.1を搭載。
エナメルダイヤルはドンツェ・カドランというスイス名門の産となるが、多くの手作り工程を経てブラウン・ヴァイオレットに焼き戻されたスチール針とホワイトエナメル文字盤との色鮮やかなコントラストなど、古典的美観と現代的技巧が見事にマリアージュされている。



懐中時計の昔から、12時のインデックスに赤い彩色を施した文字盤は多く、それはエナメル工房の技術力を誇示するためのものだっというが、最近はデザイン的に「赤」を好まない傾向もあるため、グラスヒュッテ懐中にも多く使われていた「青」を12時に採用したという。

こちらのアトゥム・エナメルはローズゴールドとホワイトゴールドそれぞれ25本限定で、価格はそれぞれ、
 RG:ダブルフォールディングバックル 410万円、ピンバックル 380万円
WG:ダブルフォールディングバックル 440万円、ピンバックル 400万円 
と発表されているが、ココでちょっとした情報が!!

 
なんと、このアトゥム・エナメルには、日本限定ヴァージョンも存在するのだ!!
詳細は近日発表。

アトゥム・エナメル仕様

ムーブメント:手巻き、5姿勢調整
部品数:198個
石数:20石(うち3石をネジ留め式ゴールドシャトンに使用)
脱進機:アンクル脱進機
調速機:質量ネジ4本および調節ネジ2本を装着した耐震軸受式。グロスマン製テンプ、ニヴァロックス1ヒゲゼンマイ(ブレゲタイプ80番、グスタフ・ゲルステンベルガー案に基づく)を下側に設置
テンプ:直径: 14.2 mm 振動数: 18,000振動/時
パワーリザーブ:完全巻き上げ状態から約42時間
機能:時、分、ストップセコンド機能搭載スモールセコンド。グロスマン製プッシャー付き手巻き機構、パワーリザーブ表示
操作:リュウズ18K ゴールド(時計の巻上げおよび時刻設定用)
プッシャー:18K ゴールド( 時計リスタート用)
ケースサイズ:直径: 41.0 mm、厚さ: 11.35 mm
ムーブメントサイズ; 直径: 36.4 mm、厚さ: 5.4 mm
ケース:スリーピース
ダイヤル:グランフー・エナメル、12時にブルーのローマンインデックス。1時から11時にブラックのローマンインデックス
針:手仕上げ、スチール/ステンレス
風防:片面反射防止加工をしたサファイヤクリスタル
ストラップ:手縫い、アリゲーター・ストラップ

【特徴】
グロスマン製テンプ/針合わせファンクション解除・時計リスタート用プッシャー/2色バー・スタイルのパワーリザーブ表示、差動装置による駆動/小型化したグラスヒュッテ式コハゼ装置(改良型戻し機能付き)/段差式テンプ受け、グロスマン製精密調整ネジによる調整/表面加工をしない洋銀製3分の2プレートと支柱からなる支柱構造/3分の2プレート、テンプ受けおよびガンギ車受けのハンドエングレービング/幅広いグラスヒュッテ・ストライプ模様/角穴車の3段サンバースト模様/平ネジ留め式の盛り上がったゴールドシャトン/個別に取り外し可能なクラッチ式巻き上げ機構/針合わせ用ストップセコンド機能

 

そしてもうひとつアトゥム・ラインから、デイト表示に趣向を凝らした注目作があるので、まずは、ブランドからのプレス・リリース(青字で表記)を。


アトゥム・デイト

日付表示は正確な時刻に次いで腕時計に求められる重要な機能ですが、長い高級時計の歴史においては比較的新しいものと言えるでしょう。
アナログ式の日付表示を搭載した腕時計が初めて発表されたのは20世紀始めのことでした。グロスマンの時計師はこうしたクラシカルな表示にインスピレーションを得つつ、優れた日付表示を搭載する「アトゥム・デイト」を新たに開発しました。アトゥム・デイトでは、外周の日付目盛りと印象的なブラケット型マーカーが採用されました。



アトゥム・デイトに搭載されるキャリバー100.3はアトゥムのキャリバー100.1をベースにしており、グロスマンらしいすべての要素を受け継いでいます。ムーブメントのダイヤル側にジャンピングデイト機構を組み込むため、いくつかの重要なパーツが新たに設計されました。ケースの10時位置にあるもう一つの設定用リュウズがこの新たな機構を示しています。

日付設定用リュウズ

アトゥム・デイトでは、シリーズ全体を特徴付けている、装飾をそぎ落としたケースのすっきりしたラインが際立ちます。ケースはローズゴールドとホワイトゴールドからお選びいただけます。グロスマン製手巻き機構の時刻設定用リュウズの下にあるプッシャーと、ちょうど向かい側にある10時位置の日付設定用リュウズがこのモデルの独自の機構を表しています。


10時位置のリューズと日付表示、この画像は28日を表している。

グロスマンが目指したのは、明瞭なルックス、そして簡単で確実な操作が可能な日付表示でした。例えば月末に日付を調節する際には、この高い操作性が実感できます。


日付はいつでも前後への調整が可能で、その間もムーブメントは動き続けます。日付設定リュウズを引き出し、任意の方向へデイトマーカーが現在の日付を表示するまで回します。リュウズを押し戻すと、マーカーのついた日付リングがジャンパバネにより正しい位置にはまります。

日付表示
シルバー無垢のダイヤルでは、デイト表示リングのためのスペースを作るため、分表示リングをやや内側に配置しています。
アラビア数字の日付にはブルーを採用し、分表示目盛りとコントラストを付けました。周囲に配した日付表示リングの上をデイトマーカーが動くため、従来のポインターデイト針とは異なり、分針と重なり合うことがありません。代わりにブラケット型のマーカーが現在の日付をはっきりと囲みます。この表示方法は1から31まで完全な表示を備えているため、ひと月の日々の経過が印象的に感じられるでしょう。
キャリバー100.3のジャンピングデイト表示は、切替ツメとリング型バネを備えた日付切替車、および解除レバー、星形歯車とマーカー付き日付リングにより構成された複雑な機構によって作動します。


アトゥム・デイトのデザインはこのシリーズの特徴であるランセット型の針により高貴な印象を醸し出しています。モリッツ・グロスマンでは全モデルに使用される針を手作業で形作り、仕上げています。ローズゴールド製ケースにはブラウンに焼き戻した時分秒針を、ホワイトゴールド製ケースにはポリッシュ仕上げの時分秒針を採用しました。
デイトマーカーは従来のポインターデイト針の代替として新開発しました。デイトマーカーはダイヤルから一段下がった外周に備えられ、時計回りに1から31の目盛りを一日ずつ進み、1か月で一回転します。
デイトマーカーもまた、丹念に手作りされ、ブラウンヴァイオレットに焼き戻すことでブルーの日付インデックスと美しいコントラストが生まれます。ブラケット型のマーカーが現在の日付をはっきりと囲むため、瞬時に確実な日付を読み取ることが可能です。


日付けは瞬転式。WGとRGの2種があり、価格はそれぞれ、
 RG:ダブルフォールディングバックル 420万円、ピンバックル 390万円
WG:ダブルフォールディングバックル 450万円、ピンバックル 410万円 




アトゥム・デイト 仕様
Ref. MG-000854
ケース 18Kローズゴールド
ダイヤル シルバー
針 手仕上げ、ブラウンに焼き戻したスチール

Ref. MG-000857
ケース 18Kホワイトゴールド
ダイヤル シルバー
針 手仕上げ、ポリッシュ仕上げをしたステンレス

ムーブメント:自社製キャリバー100.3、手巻き、5姿勢調整
部品数:259個石数:26石(うち3石はネジ留め式ゴールドシャトンに使用)
脱進機:アンクル脱進機
調速機:質量ネジ4本および調節ネジ2本を装着した耐震軸受式グロスマン製テンプ、ニヴァロックス1ヒゲゼンマイ(ブレゲタイプ80番、ゲルステンベルガー案に基づく)を下側に設置
テンプ:直径: 14.2 mm 振動数: 18,000振動/時
パワーリザーブ:完全巻き上げ状態から約42時間
機能:時、分、ストップセコンド機能搭載スモールセコンド、日付表示、グロスマン製プッシャー付き巻き上げ機構操作 リュウズ2個 18K ゴールド(巻き上げおよび時刻・日付設定用)、プッシャー1個 18K ゴールド(時計スタート用)

ケースサイズ:直径41.0 mm、厚さ11.85 mm
ムーブメントサイズ:直径36.4 mm、厚さ7.56 mm
ケース:スリーピース
ダイヤル:シルバー無垢、インデックスはゴールド無垢、針 手仕上げ、スチールまたはステンレス
風防:サファイアクリスタル、片面反射防止コーティング





特徴】
グロスマン製テンプ/針合わせファンクション解除・時計リスタート用プッシャー/外側を回るポインタによる正確なジャンピングデイト日付表示/10時位置にある追加リュウズでいつでも前後調整が可能な日付/小型化したグラスヒュッテ式コハゼ装置(改良型戻し機能付き)/段差式テンプ受け、グロスマン製精密調整ネジによる緩急調整装置/表面処理をしない洋銀の3分の2プレートおよび支柱構造、3分の2プレート・テンプ受け・ガンギ車受けのハンドエングレービング/幅広く水平なグラスヒュッテ・ストライプ模様、3段のサンバースト模様で装飾された角穴車/平型ネジ留め式の盛り上がったゴールドシャトン/個別に取り外し可能なクラッチ式巻き上げ機構/針合わせ用ストップセコンド機能




その他、昨年賛否両論を巻き起こしたアトゥム・ピュア・Mのラインから、今年は新たに「G」と「L」が投入されている。
以下、プレスリリースより。

新モデルのアトゥム・ピュアGはダイヤルパネル部分が「グリッド(GRID)」状になっており、




アトゥム・ピュアLではパネル部分が「長い穴(LONG HOLE)」の形状をなしており、既存モデルのアトゥム・ピュアMと同様、シースルーのスタイルが続いています。


モデルごとに、ダイヤルパネルの透過度が高く、あるいは低くなっていて、時計内部をシースルーする度合いも異なりますが、ダイヤルを少し見やるだけで、魅惑的なディテールがはっきりと分かります。
両仕様に備えられているシースルーバックを通して、特別設計されたピュア・クラシック仕上げの中でキャリバー201.1が作動している様子を見ることができます。そして純粋主義的な装飾によって、技術ディテールのプレゼンスがより高まり、純粋な時計製造技術へのフォーカスがあてられます。


さらに、SSケースであることで”廉価版”的な意味合いで見られることもあったこの「Pure」シリーズのひとつの存在証明として、SSケースのまま、キャリバー100.1を積み、モリッツ グロスマンの時計製作への徹底したこだわり(=ハイアート)を具現化した「ATUM Pure High Art.」という各15本限定の3色シリーズがある。
これはpre-Basel品として、今年の1月末に発表されていたのでご存知の方も多いかもしれないが、
"Auch erhältlich mit dem Kaliber 100.1 mit High Artistic Finish als ATUM Pure High Art.”!という作品だ!!




さらにもうひとつ、こちらはまず画像からご覧いただこう!






これはアトゥム・プリマヴェラというシリーズ。
大変美しい文字盤を持つ新作で、WGケースで3種・RGケースで1種の計4種が、310万円~370万円までの価格体で登場している。

仕上げも最高クラスで、男女を限らないファッショナブルな作品だ。



テフヌートのラインや、その他の限定時計の情報などは、また後ほどに!!!





さらなる情報は下記で。
https://www.grossmann-uhren.com/