組織化する時計窃盗犯罪~京都貴金属店強盗で男女5人逮捕、うち3人を起訴

 By : KITAMURA(a-ls)


この頃、時計盗難のニュースが多い。
正規品の品薄やら、セカンド・マーケットの価格が高騰しすぎてるやら、いろいろ原因はあるだろうが時計にまつわる物騒な記事を目にする機会が多い。

ここ最近のニュースだけを拾ってみても、

[8月4日付]
880万円相当の高級腕時計「パテック フィリップ」盗まれる。客装い取り出すように店員に依頼。窃盗事件として男の行方追う。東京・新宿。
https://news.goo.ne.jp/article/tbs/nation/tbs-6032864.html 

[7月29日付]
700万円のロレックス持ち逃げか 軍手で品定めした男「お茶を買ってきて」と頼み音信不通に…
https://news.yahoo.co.jp/articles/cebcb139d721fbd1fc29dc8686ca9d1d51e32cfa

等々、マラソンならぬ"ダッシュ"による持ち逃げ的犯行が多いが、それも徐々にエスカレートし、組織的かつ暴力的になる傾向もあるようだ。

今年5月に京都で発生した強盗事件がまさにそれで、被害を受けた店舗が人通りの多い京都中心地にある繁華街にあり、白昼の営業時間中の犯行、しかも逮捕者が「闇サイト」を通じて集められ、その指示者を巡ってさらなる組織的な犯行の疑いが浮上しているという事件である。

以下、報道を時系列で並べてみる。


■[発生・5月2日]
「時計のショーケース割って盗んでいる」2人組、ロレックスなど50点奪い逃走

2日午後3時15分ごろ、京都市中京区烏丸通蛸薬師下ルの高級腕時計買い取り販売店「ビッグムーン京都」から、「ハンマーを持った人が来て、時計のショーケースを割って盗んでいる」と110番があった。
ロレックスなどのブランド腕時計約50点が奪われ、2人組が逃げた。けが人はなかった。京都府警中京署が強盗事件として調べている。

 
同署によると、店舗は当時、営業中だったが客はいなかった。1人が入店後に店員に「すっこんどれ」と脅し、ハンマー様の物でショーケースをたたき割り、もう1人が時計を袋のようなものに詰めて逃げたという。  
同署の説明では、2人組のうちハンマーを突き付けた1人は身長約170センチの男とみられ、グレーのパーカと黒色ズボン、白いマスク姿。もう1人は身長約150センチで性別不明、紺色パーカ、黒色ズボン姿だった。いずれも20~30代とみられるという。  
現場は、四条烏丸交差点から北へ約250メートルのビジネス街。
(京都新聞サイトより引用: https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/782232  )


■[実行犯ら逮捕・7月22日]
貴金属店強盗、容疑で男女逮捕 ほかに2人関与か、京都
京都府警が、京都市中心部の貴金属店に押し入り高級腕時計を奪ったとして強盗の疑いで、20代の男と岐阜県に住む40代の女を逮捕していたことが21日、捜査関係者への取材で分かった。ほかに別の事件で起訴された20代の男2人が関与した疑いがあり、府警は21日にも再逮捕する方針。  
事件は5月2日、京都市中京区の貴金属店「ビッグムーン京都」に押し入った2人組がショーケースを壊し、高級腕時計約50個を奪って逃走した。府警によると、被害額は計約7千万円に上るとみられる。  
捜査関係者によると、男女を逮捕したのは7月20日。
(共同通信配信 https://news.yahoo.co.jp/articles/9d338b0ca3ff53d5726435a7ae48843b1d4b6e08 )


そして取り調べが進むうちに、この4人は互いに面識はなく、「闇サイト」を通じて集められていたことがわかってくる。そしてその指示役とされた男が逮捕される。


[指示役逮捕・8月8日付]
高級腕時計強盗 新たに29歳容疑者逮捕 犯行当日の指示役か
ことし5月、京都市の時計販売店で高級腕時計40本余り、およそ7000万円相当が奪われた事件で、いわゆる「闇バイト」で集められた実行犯に、犯行を指示していたとして、29歳の容疑者が強盗の疑いで逮捕されました。 警察は、組織的な犯行の可能性もあるとみて、さらに捜査しています。

この事件は、ことし5月、京都市中京区の腕時計販売店、「ビッグムーン京都」に2人組が押し入り、高級腕時計41本、およそ7000万円相当が奪われたもので、先月(7月)、店内に押し入ったなどとして男女4人が逮捕されました。
その後の捜査で、逮捕された4人はSNSを通じたいわゆる「闇バイト」に応募して集められていたことがわかり、警察は8日、4人に犯行を指示したなどとして住所不定の自営業、伊藤一輝容疑者(29)を新たに強盗の疑いで逮捕しました。
警察によりますと、伊藤容疑者は事前にSNSや電話などで4人とやり取りをして犯行の役割や段取りを調整していた疑いがあり、犯行当日の指示役とみられるということです。 警察は、認否については明らかにしていません。 警察は、「闇バイト」を募集した人物の特定を進めるとともに、組織的な犯行の可能性もあるとみて、事件の詳しいいきさつをさらに捜査しています。
(NHK KYOTO WEBより引用:https://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/20220808/2010015151.html )



[逮捕者5人のうち3人を起訴・8月10日付]
6900万円被害の高級腕時計強盗 3人を起訴・京都地検
京都市内の貴金属店で今年5月、高級腕時計計41点(販売価格計約6900万円相当)が奪われた強盗事件で、京都地検は10日、強盗容疑で逮捕していた4人のうち2人を強盗罪で、1人を盗品等運搬罪で起訴した。 強盗罪で起訴されたのはいずれも無職の中村陸哉容疑者(20)と、今泉恵子容疑者(45)。
腕時計を車で運んだとする盗品等運搬罪で大阪府東大阪市の無職、伊藤葵容疑者(21)。伊藤被告の強盗容疑については処分保留とした。
地検は4人のうち福岡県筑後市の男性会社員(25)を不起訴としたが、理由は明らかにしていない。 起訴状などによると、中村被告と今泉被告は5月2日、貴金属店でハンマーを振り上げて店員を脅迫し、腕時計を奪ったとしている。
(産経.comより引用:https://www.sankei.com/article/20220810-5NUYPHDOM5PKBE2YQRFNXVWIIY/ )



今のところ、道はここまでだが、指示役とされる伊藤容疑者は、「大阪の別の事件でも"闇バイト"の指示役として逮捕・起訴されている(MBSニュース)」ことから、警察は伊藤容疑者の背後にさらなる組織的な犯行グループがあるとみて捜査しているとのことだ。


こうした犯罪が組織化されていったり、模倣犯がでないように、まずはこの事件の全容解明を望みたいところだ。