H. モーザー スタイルのミニッツリピーター

 From : H. Moser & Cie. (H. モーザー)


H. モーザーは、チタンケースのフレームワークの中で、まばゆいばかりの バレエをオーケストラのように奏でています。エンデバー・コンセプト ミニッツリピーター トゥールビヨンのダイアル上で、ハンマー、チャイム、フライング トゥールビヨンが調和して回転しています。シャフハウゼンを拠点とするマニュファクチュール H. モーザー社は、時間の経過を音だけでなく動作でも堪能できるように、チャイムで時を告げるこの複雑機構をロゴもインデックスも排した新色のエレクトリックブルーのダイアル側に配しました。基本に立ち返ったこの純粋な手法により、無駄な要素を一切なくし、コンプリケーションの美しさを余すところなく表現することに成功しています。




エンデバー・コンセプト ミニッツリピーター トゥールビヨンのために、H. モーザー社は最も伝統的なコンプリケーションに注目し、フロアを回るように踊るワルツの動作を取り入れた見事なフライング トゥールビヨンと組み合わせました。最新カラーのエレクトリックブルーのダイアルで、2 つのチャイムとミニッツリピーター ハンマーが、6 時位置に配されたトゥールビヨンと見事な調和を見せます。この創意の極致を開発するために、H. モーザー社はミニッツリピーターのエキスパート、Timeless 社の専門技術を採用しています。両社は協力して、まったく新しいデザインを生み出し、チャイムとハンマーをダイアル側に配置して、美しいコンプリケーションを作り上げました。このためには、数多くの技術的課題を克服する必要がありました。特に、チャイム(精巧さを保つために、同じレベルに配置される)は、フライング トゥールビヨンの動作を妨げないと同時に、控えめなデザインという H. モーザー社の主眼を尊重するために、湾曲した形にする必要がありました。



ムーブメントとケースの製作では、エレガントなプロポーションを保つことのできる直径と厚さを確保するのに多くの労力が費やされました。テフロン製のランナーに取り付けられたスライドボルトは、スペースを節約するために地板の中に組み込まれています。ケースの中央部は、ムーブメントを収納するために最大限に広げられており、サウンドボックスを作るための十分なスペースが確保されています。これにより、異なるフィーラースピンドルから得られる情報に基づいて作動する 2 個のハンマーが2 個のチャイムを叩き、時、15分単位、および分を告げる音を増幅させます。ケースの形状はチタンの特性と美しさを最大限に引き出せるよう入念に設計、開発、調整されており、共鳴に必要なスペースが大きく設けられています。チタンは弾性係数が高く、これは負荷がかかった状態でも変形しにくい剛性に優れた素材であることを意味します。また密度が低いために軽量で、さらに減衰率が低いために音響壁の振動エネルギーの放出を抑えて効率的に伝達することができます。ミニッツリピーターのメカニズムを確実に動作させること自体が既に技術的な偉業と言えますが、大きさ、長さ、澄んだ音色を併せ持つ美しい音を実現するには、ミニッツリピーターを完全に理解していることが必要でした。



6 時位置の目を惹くミニッツ フライング トゥールビヨンは、スケルトンブリッジの背後に見え、精度と計時機能を高めるボールベアリングが取り付けられているのがわかります。今の時代を象徴する極めて現代的なこのトゥールビヨンは、ロゴもインデックスもないエレクトリックブルーのダイアルの上に浮かんでいるように見えます。ブラック アリゲーターレザー製のストラップが、この美しい時計にエレガンスを加え、控えめなミニマリストスタイルのロマンチックなコンプリケーションに仕上げています。



疑う余地のない H. モーザー社スタイルの高級時計です。

技術仕様 – エンデバー・コンセプト ミニッツリピーター トゥールビヨン

リファレンス 1903-0500、チタン モデル、エレクトリックブルー ダイアル、

ブラック アリゲーター レザーストラップ、世界限定20本



ケース

チタン製
直径:43.0 mm、厚さ:14.0 mm
サファイアクリスタル
テフロン製ランナー付きスライドボルト
サファイアクリスタルを用いたシースルーのケースバック
「M」で装飾されたリュウズ


ダイアル

サンバースト仕上げを施したエレクトリックブルー
ダイアル側にハンマーとチャイム
リーフ型針の時針および分針


ムーブメント
手巻き HMC 903 キャリバー
直径:33.0 mm、厚さ:9.62 mm
振動数:21,600 振動/時
35 石
パワーリザーブ:90 時間
プレートとブリッジ上のダブル モーザーストライプ
手作業による仕上げと装飾が施されたムーブメントおよび部品
6 時位置のミニッツ フライング トゥールビヨン、スケルトンブリッジ
ミニッツリピーター


機能

時針および分針
時間、1/4 時間、分をチャイムで告げるミニッツリピーター


ストラップ

手縫い、レッド ライニング付きブラック アリゲーターレザー
モーザーのロゴが刻印されたチタンのピンバックル

H. MOSER & CIE.(H. モーザー)
H. モーザーは Heinrich Moser により 1828 年に創設されました。ノイハウゼン アム ラインファルを拠点とするこのブランドは現在、約 60 名の従業員を擁し、14 つの自社製キャリバーを開発し、年間に 1,500 個以上の時計を製造しています。H.モーザーは、その姉妹会社であるPrecision Engineering AG(PEAG)を通じて、調速機構やヒゲゼンマイなどの部品を製造しており、これらは自社の生産に使用されるほか、パートナー企業にも供給されています。 Precision Engineering AGは、2012年にモーザーウォッチホールディングスに設立された独立企業であり、エスケープメント用の部品製造を専門としています。H. モーザーはモーザー家の人間を名誉会長とし、Heinrich and Henri Moser 基金の代表に迎えるという栄誉に浴しています。Heinrich Moser の子孫たちに設立された Moser 基金は、一族の歴史を維持するために機能しており、Heinrich Moser 家が住まうシャルロッテンフェル城に併設の Moser 博物館に収蔵すべき昔のモデルの収集といった役目も担っています。時計製造に関するノウハウとこの分野での専門技術に裏打ちされた MELB Holding はH. モーザー、Hautlence という企業を擁するに至っています。MELB Holding は伝説的なジュウ渓谷を拠点とする家族経営の独立系グループです。