H. MOSER & CIE.(H. モーザー社)2021新作 ~ブランドを消して創造を昇華させる「エンデバー・センターセコンド・コンセプト X seconde/seconde/」

 From : H. Moser & Cie. (H. モーザー)


2015 年、H. モーザー社は、究極のミニマリズムを追求することを決意し、コンセプトのダイアルからロゴを取り去り、控えめなシグネチャー フュメダイアルが、この時計を特徴づける唯一のアイコンになります。この本質への回帰は、注目の焦点をブランドから離し、製品と専門技術へ戻すようにデザインされたもので、大胆でありながら人間らしいラグジュアリーを体現しています。この手法が成功したため、H. モーザー社は、コンセプトモデルを通じた再解釈を seconde/seconde/ に依頼しました。時針は、それとは根本的な対比をなす、鮮やかな色彩のピクセル化された消しゴム形の現代的ではない針によって置き換えられ、このクラフトマンシップの伝統的作品に不遜で皮肉なほど詩的なエッジを与えています。



H. モーザー社は、時計に本来の機能を取り戻させることで、本物の高級品はロゴがなくてもすぐに識別できることを実証し、それによって真の愛好家がブランドではなく本質的価値によって時計を購入することを証明します。エンデバー・センターセコンド・コンセプト モデルは、過去と現在を結ぶ架け橋のようなものであり、時計製造の初期においては、ムーブメントにときどき署名が入れられるだけであったことを思い起こさせます。このようにすべての要素をはぎ取られ、絶対的な純粋さを備えたダイアルは、時計製造自体の基本と本質へ回帰します。 この手法を実例で示すために、H. モーザー社は、seconde/seconde/ とのコラボレーションを望み、あるモデルのデザイン変更を依頼しました。従来の針の代わりに時間の経過を示す、鮮やかな色彩のピクセル化された消しゴムは、作品を完全に見せるためにロゴが消されたことを表しています。



意外性の好みを seconde/seconde/ と共有する H. モーザー社 CEO のエドゥアルド・メイランは、ロマリック・アンドレこと seconde/seconde/ がこの作品にもたらした現代的で芸術的なエッジを評価しています。「seconde/seconde/ は、破壊的な要素を加えることで美しさをひっくり返し、このモデル固有のエレガンスを尊重しながら喜ばしい対比をなし、ロゴやインデックスを持たない私たちのダイアルのコンセプトそのものをもてあそびます。」パリ出身の芸術家である seconde/seconde/ は、彼の哲学を次のように説明します。「この“ハンド・スワップ”(針の交換)という原則は、既存の時計の1本またはそれ以上の針を置き換えるためのもので、私の作品の特徴になっています。私にとって、それはこの破壊的衝動に駆られています。私はバランスを崩したい。不調和を生み出す。この不協和は、製品を混乱させて解体する私のやり方です。それによって、製品を再構築することができます。知られていない面を明らかにしたり、別の見方を示すために。私の視点。私は消しゴムのことを格調高い特別なものを凌駕する、ありふれた日用品と見ています。消しゴムは、H. モーザー社にとって明らかに大切な概念である除去とミニマリズムの比喩というだけではなく、人目につかないことが多い絶え間ない努力と成果のない試みの比喩でもあります。私たちは、方程式を解くまで、この仕事を首尾よくやり遂げるまで、こうした努力の跡を何度も何度も消します。時には探し求めるものを見つけるために、絶えず間違いを犯し、消さなくてはなりません。」



エンデバー・センターセコンド・コンセプトの見かけのシンプルさの背後には、200 年に及ぶ専門技術のノウハウが凝縮されています。そのステンレススチール ケースの中心で鼓動を刻むのは、H. モーザー社が一貫して設計と開発を手掛けた自社製 HMC 200 自動巻きキャリバーです。その調速機構は、系列会社の Precision Engineering AG によって製造されました。ここに使われている専門技術を自社で保有していると主張できるのは、ごく一部のマニュファクチュールに限られます。

エンデバー・センターセコンド・コンセプト X seconde/seconde/ モデルは、20 個限定製造で、H. モーザー社のウェブサイトでのみ販売されます。それぞれの時計には、seconde/seconde/ によるシリアルナンバー入りのオリジナル作品が付属します。




H. モーザー独自のユニークな高級時計へのアプローチです。





【技術仕様】
エンデバー・センターセコンド・コンセプト X seconde/seconde/

リファレンス 1200-1229
ステンレススチール モデル
ファンキーブルー フュメ ダイアル
ブラック アリゲーター レザーストラップ
20 個限定製造




[ケース]
ステンレススチール
直径:40.0 mm
厚さ:10.7 mm
サファイアクリスタルおよびシースルー ケースバック
「M」で装飾されたリュウズ


[ダイアル]
サンバースト仕上げを施したファンキーブルー フュメ
リーフ型の分針
seconde/seconde/ のデザインによるピクセル化された消しゴム形の時針


[ムーブメント]
HMC 200 自動巻きキャリバー
直径:32.0 mm(14 1/4 リーニュ)
厚さ:5.5 mm
振動数:21,600 振動/時
27 石
ラチェット式両方向自動巻きシステム
18K ゴールド製ローター、H. Moser & Cie. ロゴの刻印
パワーリザーブ:約 3 日間
オリジナルのシュトラウマン® ヘアスプリング
モーザー ダブルストライプ仕上げ


[機能]
時針および分針
センターセコンド

[ストラップ]
手縫いのブラックのアリゲーター レザーストラップ
ステンレススチールのピンバックル

H. モーザーは Heinrich Moser により 1828 年に創設されました。ノイハウゼン アム ラインファルを拠点とするこのブランドは現在、約 60 名の従業員を擁し、14 つの自社製キャリバーを開発し、年間に 1,500 個以上の時計を製造しています。H.モーザーは、その姉妹会社であるPrecision Engineering AG(PEAG)を通じて、調速機構やヒゲゼンマイなどの部品を製造しており、これらは自社の生産に使用されるほか、パートナー企業にも供給されています。 Precision Engineering AGは、2012年にモーザーウォッチホールディングスに設立された独立企業であり、エスケープメント用の部品製造を専門としています。H. モーザーはモーザー家の人間を名誉会長とし、Heinrich and Henri Moser 基金の代表に迎えるという栄誉に浴しています。Heinrich Moser の子孫たちに設立された Moser 基金は、一族の歴史を維持するために機能しており、Heinrich Moser 家が住まうシャルロッテンフェル城に併設の Moser 博物館に収蔵すべき昔のモデルの収集といった役目も担っています。時計製造に関するノウハウとこの分野での専門技術に裏打ちされた MELB Holding はH. モーザー、Hautlence という企業を擁するに至っています。MELB Holding は伝説的なジュウ渓谷を拠点とする家族経営の独立系グループです。