ジャガー・ルクルトが、有名なアメリカ人アーティスト、 マイケル・マーフィーに特別に依頼した新しいアートインスタレーションを発表

 From : JAEGER-LECOULTRE (ジャガー・ルクルト )





ジャガー・ルクルトが、有名なアメリカ人アーティスト、 マイケル・マーフィーに特別に依頼した新しいアートインスタレーションを発表



時計製造とアートの関係性を深めているジャガー・ルクルトでは、有名なアメリカ人アーティスト、マイケル・マーフィーに新作を依頼しました。
『Spacetime(時空)』と題されたこのインスタレーションは、空間の3つの物理的次元と時間の4番目の次元との関係性を探求することによって、ジャガー・ルクルトの文化的および創造的な宇宙をさらに拡大してくれるものです。この『Spacetime(時空)』は、4月14日に中国で開催されるWatches&Wonders上海で初公開された後、1年かけて世界中の主要都市で展示されます。
(参考→ https://watch-media-online.com/news/4218/





アナモルフォーシス
マイケル・マーフィーの作品で重要なことは、作品の見方です。
彼の作品を存分に鑑賞するためには、位置を変えながら作品を見る必要があります。彼は、従来のアート制作技術にデジタル処理と手作業によるスキルを組み合わせて、吊り下げられた3次元のモビールを2次元の画像のように見せるまったく新しい手法を発明しました。



これらのアナモルフィックなインスタレーションは、さまざまな高さと距離で吊り下げられている複数のオブジェで構成されています。見る者の視線に応じて、形は変化しているように見えます。一見ランダムで混沌とした形の寄せ集めのように見えているものが、高度に組織化された認識可能な作品へと変化するのです。このようにして、見る者が知覚の変化を経験することで、アートメディア自体と主観的な体験との間の障壁が打ち破られていきます。



「マイケル・マーフィーとコラボレーションできることを嬉しく思っています。彼のアーティス ティックなインスタレーションには、極めて高い精度が要求されます。これは、ジャガー・ルクルトにも共通する価値観です。ジャガー・ルクルトの時計職人たちは、創意工夫に富んだスケッチ、テンプの振動、脱進機の1つ1つに心と魂を注ぎ込み、常に精度の限界を超えるべく挑戦を続けています」とジャガー・ルクルトCEOであるカトリーヌ・レニエは述べています。



すぐに認識が容易な文化的アイコンをモチーフにした作品をよく制作するマイケル・マーフィーと ジャガー・ルクルトとのコラボレーションで誕生した今回の新作ですが、
「レベルソには、象徴的なグラフィカルアイデンティティがあり、それは私が好んで使うものです」とマイケル・マーフィーは述べています。



『Spacetime(時空)』を通して表現されるタイムピースとして選ばれたのは、新たに発表された レベルソ・トリビュート・ノナンティエムです。これは、それぞれのダイヤルでまったく異なる方法で時間を表示しています。

アーティストであるマイケル・マーフィーは、この新しいレベルソと彼のアナモルフィックな作品の類似点をすぐに見出しました。その多くは2つの異なる側面を持ち、異なる位置から見たときにまったく別のものに見えるという点です。



「私のレベルソのデザインは、時計とその仕組みについてのストーリーを伝える部品のつながりを打破するものです」とマーフィーは説明しています。「レベルソを作動する部品ごとに分け、2つの異なる写真のような錯覚を作り出す方法で構成し直しました。1つは時計の表面で、もう1つは時計の裏面です。」



アート作品の69個の部品のそれぞれの形状は、従来の時計部品に似せてあります。ただし、それぞれにムーブメントと文字盤の部品の異なる断片が写真印刷されています。これらの部品は、見る者がインスタレーションを歩き回ることでのみ、完成形としての時計の姿として見ることができます。




時計製造との共通点
レベルソとの明白なつながり以外にも、マーフィーの作品には時計製造と多くの共通点があります。特に究極の精度が必要とされるという点については明白です。



「我々が作るアート作品は、3次元で並べられた多数の吊り下げられたオブジェで構成されています。これには、わずか1㎜の誤差しか許容されません」とマーフィーは言います。「高さ12フィート(3.6 m)を超える作品を扱う我々にとって、1㎜違うだけで非常に複雑な問題を引き起こします。時計製造における精度は、そういった意味で我々と非常に関係が深いものであると考えています。」



新しい時計のキャリバーを開発することと同様に、マーフィーのアートには徹底した計画が必要となります。 見る者が認識できる画像を作り出すためには、各部品が3次元のどこにある必要があるかを正確にマッピングすることから始め、正しい順序で75の手順を実行する必要があります。それは非常に複雑なプロセスなのです。時計のムーブメントと同様に、1つの小さな要素に問題があるだけで、作業全体が止まってしまいます。




『Spacetime(時空)』インスタレーション
新作のタイトルである『Spacetime(時空)』は、空間と時間の関係に常に魅了されてきた マーフィーにとっては極めて自然なものでした。物理学では、時空とは、空間の3次元と時間の1次元を合わせて、1つの4次元集合体とする任意の数理モデルです。
「私はいつも自分のインスタレーションには4つの次元があると思っていました」とマーフィーは説明します。「私はこれらのアート作品を、長さ、幅、高さの3次元空間に浮かぶフラットな画像の錯覚として制作しました。また、このアイテムの体験は、時間の経過とともに発生します。それがこの作品の4番目の次元なのです。」



ジャガー・ルクルトとのコラボレーションは、文字通りの意味で時に関する作品を作りたいという、アーティストとしての長年の願望を実現してくれるものでした。

「4番目の次元である時間は、私のすべての作品にとって不可欠な要素です。私は常に内部の時計部品の美しさとその精度に魅了されており、いつも時に関する作品を作りたいと思ってきました。」

見る者にとっては、マイケル・マーフィーの『Spacetime(時空)』は、計時や時間を作り出すことの美しさと精度を、新しくユニークで魅力的な方法で捉えたものとなります。





マイケル・マーフィー
マイケル・マーフィー(1975年生まれ)は、自身が知覚アートと呼ぶユニークなアート制作スタイルで知られるアメリカ人アーティストです。 見る者の知覚を強調する自身のテクニックを「3次元空間での画像の錯覚」と表現しています。マーフィーは、初期は大学で美術を教えながら委託された作品を制作していましたが、2013年からは自身の作品制作に専念しています。

マーフィーの代表作には、『Gun Country』や『The Immigrant』などの重要な社会問題についての提起となっている作品や、バラク・オバマの肖像画、マイケル・ジョーダンとナイキのために制作された複数の作品などがあります。マーフィーは、ニューヨークのブルックリンに在住し、制作活動を行っています。彼のポートフォリオはperceptualart.comで見ることができます。



[レベルソ]
1931年、ジャガー・ルクルトは、20世紀のデザインのクラシックとなるタイムピース、レベルソを発表しました。ポロの激しい試合にも耐えられるように作られており、すっきりとしたアールデコ調のラインと独自のリバーシブルケースを備えたこの時計は、瞬時に識別することができます。誕生から90年間、レベルソはアイデンティティに妥協することなく自らの存在を常に変化させてきました。50種類以上のキャリバーが搭載され、何も描かれていないメタルの裏面はクリエイティブな表現のためのキャンバスとなり、エナメル、エングレービング、ジェムストーンなどで装飾が施されました。今年、90周年を迎えたレベルソは、変わることなく、その誕生にインスピレーションを与えた現代の精神を象徴し続けています。
jaeger-lecoultre.com