1900年代の風合いを継承したパテック フィリップ 味わいのあるアイテム。
By : Kamineぽってりとしたエレガントな丸型ケース。
それに、マハラジャのターバンのような形をしたリューズ。
カラトラバ・コレクションのひとつである5153は、どことなくノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。
時間をはっきりと指し示すドフィーヌ針とアローインデックスに際立つパテック フィリップらしさ。
パテック フィリップのドフィーヌ針の特徴はその立体感。
針の角度は、光を受けて視認性を高め、文字盤の奥ゆきや表情にパテックらしさを演出します。
実物を手にとっていただく際は、是非斜め横からもご覧になってみて下さい。
アローインデックスは、その名の通り矢印、山形のような形。
これもドフィーヌ針と同じく、角度により光を受け暗いところでの視認性を高めます。
ストレートなバーインデックスと似ているようで異なります。
ほんの少しのフォルムの差で、格段に表情が違って見えますから、小さな文字盤に秘められる時計の芸術性に改めて面白さを感じますね。
そして、ターバン型のリューズ。
このリューズの周りに、裏ブタ開閉のためのヒンジ部分があります。
サファイヤクリスタル・バックを保護するカバーを開けて、美しいムーブメントを鑑賞。
パテック フィリップ社の昔からあるポケットウォッチさながらの構造です。
こういったタイプのものを“オフィサー”モデルと表現します。
”オフィサー”とは「将校」の意。
1900年代初頭、戦争の近代化に伴い、いちいち時計をポケットから出していられない将校は懐中時計にラグを取り付け、
腕に巻き付けたというエピソードがあり、それが名前の由来となっています。
腕時計の歴史上、あるブランドが飛行家から初の腕時計製作の受注を受けたのも同じ頃。
(写真:サントス・デュモン)
ちょうど一世紀程前、人類にとって、時計を腕に着けるという発想が根付いたのはこの時代のことでした。
オフィサーモデルに色濃いポケットウォッチのテイストはリューズの位置と直線的なラグからも見てとれます。
パテック フィリップのポケットウォッチは伝統的に蓋付きのものは3時位置に、蓋の無いものは12時位置にリューズが付きますが
これはラグを後付けするのに、3時位置にリューズがあるものの方が適していたというフレキシブルな面と単純に文字盤を保護するためという実用的な面が起因していると思われます。
カバーを開けるとパテック フィリップの誇る自動巻キャリバー324 S Cの美しい仕上げを堪能できます。
自分だけの「愉しみ」「優越感」という感覚を刺激し所有することへの悦びは、高級時計を所有するひとつの大きな魅力です。
「見る事ができるのに普段は隠している」
そんな風に考えることもでき、日本人が美徳の一つとする奥ゆかしさにフィットするようにも感じます。
開閉式の蓋というものは閉める時の感触が非常に大事で、「パチッ」と閉まらないと何とも後味の悪いものになります。
懐中時計のフタも含め、この様式は一部分で蓋が留まっているのではなく、円周のたわみで閉まる原理です。
従って、感触が経年劣化しにくいといえます。
必ず「パチッ」という明快な感触とともに、フタが閉まることがパテック フィリップ基準。
スイス本社では、最終検品で責任者がこの音と感触を確認して、初めて製品として出荷されるのです。
パテック フィリップ社特有の丸穴式フォールディングクラスプも標準装備。
このクラスプの開閉も金属のたわみを原理とします。
この丸穴式フォールディングクラスプは開閉の快適な感触に加え、脱着時のベルトのいたみも軽減。
取り外しで誤って落下させてしまうリスクを防ぐこともできます。
パテック フィリップのフォールディングクラスプは時計全体に一体感を生み、高級感を演出します。
アクセサリーパーツとして、このフォールディングクラスプは勿論別途ご用意しております。
お手持ちのパテック フィリップのバックルをこのタイプへご変更を検討される方も、是非お気軽にご相談下さいませ。
写真はトアロード店2F パテック フィリップ・フロアより
本日は、パテック フィリップ 5153をご紹介しました。
是非、店頭へお気軽にお立ち寄り下さい。
ご来店を心よりお待ち申し上げております。
カミネ トアロード店2F
Open.10:30-19:30(5月13日~14日全店休業)