A.ランゲ&ゾーネの「おもてなし」 銀座久兵衛とのコラボと新店舗オープン!

 By : KITAMURA(a-ls)


A.ランゲ&ゾーネのSIHH2018新作展示会の模様は、東京(https://watch-media-online.com/blogs/1425/)と大阪(https://watch-media-online.com/blogs/1429/)ともにレポート済みだが、これらとは別に、銀座ブティックでは独自のスタイルで新作の発表を行った。

なんとブティック店内に、銀座の老舗、九兵衛さんを招聘し、お寿司ランチをいただきながらの和洋折衷“LANGE ZEIT”が催されたのだ。


●当日のメニュー(表紙)と久兵衛さんからのSUSHIマイスター




ランチ&歓談という和やかな雰囲気の中、気が付いたこと、それは女性客の多さだ!
ドイツ時計といえば、質実剛健&武骨というイメージで、しかもその雄でありレディース・ウォッチのヴァリエーションも決して多くないA.ランゲ&ゾーネが、これほどまでに女性の関心を惹くようになるとは・・・。ちょっと感動である。
機械と仕上げの美しさ、そして最近のエッセンスであるデザイン・センスの方向性が、こうした状況を生んだのだろう。

そんな中、ご婦人たちの注目を集めていたのはやはり、A.ランゲ&ゾーネ・ブティックもしくは直営店でしか手に入らない限定100本の「リトル ランゲ1 パープル」だ。


●画像はピンクのストラップを合わせてみたもの。こちらのほうが女性受けは良いかも。


●A.ランゲ&ゾーネ日本代表、エドモンCEOも店頭でご接客。

とはいえど、『A.ランゲ&ゾーネの美学は、絶対に“機械&ゼンマイだ”』とおっしゃる生粋のA.ランゲ&ゾーネ・マニアの紳士に対しても、A.ランゲ&ゾーネの「おもてなし」はぬかりない!
グラスヒュッテから来た、この腕利きのマイスターがお相手をしてくれる。

ロバート・ホフマン氏だ。
この方はたぶん、過去に来日した多くのランゲの時計師の中でも、好感度ベスト3に入るナイス・ガイ。お客さんはもとより、時計メディアのライターさんや評論家諸氏の評判もすこぶる良い。


●実機を使ったわかりやすい説明によるプレゼンテーションは素晴らしい

当然、今年の目玉であるトリプル・スプリットのプロモーションという観点から、いろいろと工夫を凝らした実演を見せてくれた。そのひとつが、A.ランゲ&ゾーネが特許を持つアイソレーション機構だ。

●アイソレーションを説明するためのクロノグラフ針のホイール(付け根)部分の拡大模型


●手で動かすとスネイルカムの接触が分離されているのが体感できる

これはダブル・スプリットの完成に大きく貢献した機能で、簡単に言うと、ゼンマイのトルク・ロスにつながる最大の障害である摩擦を軽減するための発明。単にクロノグラフとして作動している際にラトラパンテ針に無駄な摩擦が生じないように、ラトラパンテ針を切り離して分離(アイソレート)してしまうという機構だ。
ちなみにA.ランゲ&ゾーネ場合、常にラトラパンテ針がクロノグラフ針の上にセットされるのはこのアイソレーション機構を搭載しているためだ。
もちろんこの機構はトリプル・スプリットにも搭載され、55時間という長いパワーリザーブに貢献している。

ま、こういったギアとかカムのお話には興味を感じないお客様のために、老舗がお寿司を握ってくれるのだが、ここでクイズ。「銀座久兵衛とA.ランゲ&ゾーネ、創業年が古いのはどっち」?(答えは記事末に)

さて、ギアとかカムに興味がなく、そのうえ、お寿司も食べ終わってしまわれたお客様のために用意されている、さらなる「おもてなし」が、歴史展示である。


上の画像は先日の東京と大阪で展示されていたウォルターお爺さまのご愛用時計だが、ブティックの展示では、それらをさらに至近距離で拝見することができるのだ!


●いわゆるプフォルツハイム・ランゲ。正史には載らない若かりし頃のお爺さまのもう一つの復興ヒストーリーを物語る時計。


●ウォルター・ランゲ銘の懐中時計。天文台コンクールなみに歩度を姿勢差ごとに計測した手書きのメモがさらなる感動をそそります・・・

そして、お爺さまといえば、追悼時計である1815ウォルター・ランゲへのオマージュの、そのまた特別限定のステンレススチール、黒エナメル・モデルのオークションが間もなく行われることもあって、オークショニアを務めるフィリップスの関係の方々もこのイベントに来ていらっしゃっていた。

話題の時計がこちら!

●フィリップスのオークション・カタログよりオリジナル写真は縦長でジーンズのポケットに手を突っ込んでいるのちょっと不遜に感じ、横に90度回転させて使用してます。フィリップスさん、ごめんなさい<(_ _)>

このブラックエナメルダイヤル、実はSIHHで披露後、もっと完璧に近づけられるはずと判断したアントニー・デ・ハスの意向で、新たに焼き直されている。いったい幾らくらいで落札されるのか見当もつかないが、その収益金は心身に障害を持つ青少年の支援活動を展開するチルドレン・アクション財団に寄附される。

というわけで、あまりに居心地がよくてついつい長居してしまったA.ランゲ&ゾーネ銀座ブティックのイベントだったが、この春、さらに新たなA.ランゲ&ゾーネ取扱店がオープンする。

もうご存知の方も多いかもしれないが、5月9日、タカシマヤウオッチメゾン東京・日本橋にA.ランゲ&ゾーネ コーナーができるのだ。


最後は、そのオープンを知らせるプレスリリースからの引用。

『ドイツが誇る機械式時計の最高峰、A.ランゲ&ゾーネの新コーナーが、5月9日(水)、タカシマヤウオッチメゾン東京・日本橋2階にオープンいたします。
時計の一点一点が芸術品と謳われ、世界中の愛好家を虜にするA.ランゲ&ゾーネのウォッチコレクションを、ブランドの世界観を表現した空間の中で、ゆっくりとご覧いただけます。  


●タカシマヤ ウオッチメゾン 東京・日本橋 A.ランゲ&ゾーネ 新コーナー

第二次大戦後、東独政府に国有化されるなど時代に翻弄されながらも、1990年に再興を果たしたA.ランゲ&ゾーネは、早くも1996年には日本への進出を開始し、今日では、2つの直営店を含む18の店舗を全国に展開しています。
そして今回、19番目の店舗として、新しいコーナーをタカシマヤウオッチメゾン東京・日本橋にオープンいたします。A.ランゲ&ゾーネの最新ショップコンセプトを採用した店内では、ブランドのコーポレートカラーであるグレーを基調にした空間の中に、ドイツ製の重厚なファニチャーが居心地よく配されています。時計のムーブメントと同様に角を45°に面取りしてヘアライン仕上げを施したショーケース、時計の美しさを際立たせる照明など、細部にも徹底してこだわりました。
それは、控えめな外観ながら細部に完璧を追求するA.ランゲ&ゾーネの哲学を反映しています。
オープン日 2018年5月9日(水)
所在地 東京都中央区日本橋3丁目1.8 タカシマヤ ウオッチメゾン 東京・日本橋
電話番号 03(3211)4111 大代表
営業時間 午前10時30分~午後7時30分 店休日 施設に準ずる
インターネット: alange-soehne.com

日本は世界でも有数のランゲ先進国であり、ブランドを支援してくださる愛好家の多い重要なマーケットとされています。愛好家の多い東京の中でも、現在も江戸の歴史や情緒が感じられ、伝統や匠の技がいたるところで息づいている日本橋エリアは、ランゲのブランド文化と親和性が高い特別な場所。訪れる人々のとりわけ“良いもの”を追求する姿勢や価値観の高さは、他のエリアとは一線を画しています。
その日本橋エリアで2店舗目となる、タカシマヤウオッチメゾン東京・日本橋A.ランゲ&ゾーネコーナーでは、ゆっくりと時計選びを楽しみたい方や、本物の価値を求めるお客様に満足していただける、落ち着いた環境をご提供いたします。
1845年にフェルディナント・アドルフ・ランゲがドイツ・ザクセンの地に時計工房を構えたことから、その歴史を刻み始めたA.ランゲ&ゾーネ。創業者とその息子たちが持ち続けた、「世界最高の時計を作る」という高い志は、伝統的な時計製造の技術とともに、今もなお職人たちの心に息づいています。』

・・・・とのこと。


前回のブログでも書いたが、2018年のA.ランゲ&ゾーネ、何かとても面白くなりそうな気がする!!




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※【クイズの答え】
A.ランゲ&ゾーネ創業=1845年
久兵衛創業=1935年。A.ランゲ&ゾーネのほうが90年ほど早いのだ!