ランゲ1をめぐる25年の軌跡 【#3】~ランゲ1 アニヴァーサリー・コレクション最終作の繰り上げ発表とニューライン妄想、そして大予告!

 By : KITAMURA(a-ls)



今年1月のSIHHでの、「ランゲ1 アニヴァーサリー」に始まったランゲ1 アニヴァーサリー・コレクション10連作が、先日、9月25日に発表となった「ランゲ1 トゥールビヨン"25thアニヴァーサリー"」をもって、ついに完結した。



●10作のうち最初と最後を除く8本を一堂に撮影(読者様ご提供・下の画像とも)


もともと2月以降の作品は、毎月24日に発表という方針だったので、本来であれば10本目の最終作は、A.ランゲ&ゾーネの大事な記念日、10月24日に発表される予定であったはずなのだが、それが1ヶ月も早まったことになる。

まず、本来9月24日発表予定だった「リトル ランゲ1 ムーン」が9月4日発表に早まり、そして「ランゲ1 トゥールビヨン」が9月25日の発表となった。
その理由のひとつは、何度かブログでも書いたように、A.ランゲ&ゾーネが関係するイベントの開催日等と新作発表を同期させるための調整だ。

つまり、9月分のリトル ランゲ1 ムーンの発表を、A.ランゲ&ゾーネが後援している、『コンクール・オブ・エレガンス』というロンドンでのクラシックカー・イベントの会期初日に合わせ、そして10月分をA.ランゲ&ゾーネ シンガポール・ブティックのリニューアル・オープン日である、9月25日に繰り上げた、というスケジュール面からの決定というのが大きな理由である。



しかしである。
ハンプトンコート・パレスという、ヘンリー8世がその豪華さを羨んで王宮に召し上げたという歴史を持つロンドンの旧王宮殿で開催される華やかなイベント、『コンクール・オブ・エレガンス』のために、9番目の発表の日にちを半月ほど繰り上げるのは、まぁ良いとしても、最終作は別に10月24日のままでもよかったはずなのである。

ランゲ1を含むA.ランゲ&ゾーネの最初の4モデルが世界で初めて披露された1994年10月24日から四半世紀を経た今年の10月24日、10連作の有終の美を飾る「ランゲ1 トゥールビヨン"25hアニヴァーサリー"」が発表され、そして同日に、新たなラインからの新モデルもベールを脱ぐ!

・・・という、伝統のランゲと未来のランゲが、2019年10月24日を期に交錯するという劇的なストーリーが描かれるはずだったのだが、これがどうして変更されたのか…。

ランゲ1をはじめとする、A.ランゲ&ゾーネ最初の4モデルが世界で初めて披露された1994年10月24日の有名な写真


さて、ここから先は、この繰り上げに関するもうひとつの妄想的な推測になる。

つまり、ランゲ1トゥールビヨンと、まだ見ぬニューモデルが同日発表になった場合、当然のことながら、この2モデルが並んだ画像も世に広まることになるわけだが、それが、絵柄的もしくは機能的に、あまり"しっくりこない"という判断がなされたのでないかという妄想である(笑)。

これは来たるべきニューモデルの推察にもつながるが、たとえば、10月の新モデルは、この9か月間ずっと目に馴染んできたアニヴァーサリー・コレクションの、いわゆるランゲ1 フェイスに対して、何らかの違和感を感じさせるデザインである可能性があるのではないか…とか、少なくとも新モデルはトゥールビヨンではないなとか、なぜなら、それがトゥールビヨンだったら、絶対に「ランゲ1トゥールビヨン」とその2つを並べて展示したくなるに違いないから…とかね。

ま、そんな感じで、あと1月ほど、ニューモデルに対する妄想は尽きないのであるが(笑)、その前に、今回の「ランゲ1トゥールビヨン 25thアニヴァーサリー"」とは異なる、もうひとつの世界で1本の「ランゲ1トゥールビヨン」がお披露目されるという、興味深いイベントがある!!


それが、アワーグラス グループ創立40周年を祝して特別に製作された。「ランゲ1 トゥールビヨン」の公開だ。

A.ランゲ&ゾーネ Anniversary イベント

日程:10月5日(土)~10月9日(水)
会場:アワーグラス銀座店
時間:平日・土曜12時~20時/日曜 11時~19時

詳細はコチラを参照→ https://watch-media-online.com/shop_news/2575/


さらにこのイベントでは、過去に発表された珍しい限定のランゲ1の数々の展示や、ランゲ・ウォッチの代名詞でもある3/4プレートを持つオリジナルの懐中時計のムーブの動作展示など、いくつかの興味深い展示が予定されている。

そしてその中でも特筆される企画として、これまで非公開だった、ランゲ1の15周年を記念して作られたペア・ウォッチの展示が決定したのだ。

今年がランゲ1をはじめとするA.ランゲ&ゾーネの復興モデル発表25周年なのは、何度も書いてきたとおりだが、時系列の流れを整理すると次のようになる。


1994年10月24日:ランゲ1をはじめとするA.ランゲ&ゾーネの復興モデル発表。

2004年10(10周年):10周年記念モデルとして、「アニヴァーサリー・ランゲマティック・ジュビリー(日本名「エマイル」)」を発表。





2009年:15周年    


2014年10月24日(20周年):「ランゲ1 トゥールビヨン ブラックエナメル」をドレスデンの旧王宮のパーティで発表。



同じく20周年記念として、同年8月香港の「WATCH&WANDERS」でランゲ1とリトルランゲ1のギョウシェダイヤルのペア・セットが発表されている。




2019年(25周年): "25thアニーヴァ―サリーコレクション"としてランゲ1ファミリーから10連作で限定時計を発表。




ということになるのだが、問題は15周年の 「?」 にあたる記念モデルだ。


これまでその存在すら知られることはなかったのであるが、この度、ついにその幻の15周年記念モデルが作られていたことが明らかになったのだ。



その証拠画像がコレだ!



ケースサイドに確かに刻まれている"15 JAHRE"(独語で"15年"の意味)の文字。



さらに、な、な、なんだコレは!!!




そして、この幻のモデルの全貌が、来たる10月のアワーグラスのイベントで、ついに明らかになるのである!!!!



このモデルについては、数日内に改めてちゃんとした記事を書くので、しばしお待ちください。
今日はここまで!