パテック フィリップが、新工房の完成を記念した1000本限定モデル、カラトラバ6007A-001を発表!

 By : KITAMURA(a-ls)


パテック フィリップが、新工房の落成を記念した1000本限定モデル、カラトラバ6007A-001を発表!

コロナ禍によるバーゼルワールドの延期など今年の特殊な状況に伴い、「2020年の新作発表は行わない」というかなり悲観的な見方が各メディアから伝えられていたパテック フィリップが、新しい工房の完成という自社の歴史的なエポックを祝う新作カラトラバの製作情報が解禁された。


2020年の新作発表について、




とりあえずは、オフィシャルサイトに掲載された英文の抄訳から。

プラン・レ・ワット(ジュネーブ)の新しい工房棟の完成を記念して、パテック・フィリップは、コレクターの心を躍らせるユニークなデザインのステンレススチール製カラトラバを製作しました。
記念すべきRef. 6007A-001カラトラバは、直径40mmの1000本限定モデルで、サファイアクリスタルのケースバックにはカラトラバの十字架と「New Manufacture 2019」の特別な銘が刻印されています。



2019年は、パテック フィリップの時計の創造、開発、製造のための理想的サイズの旗艦棟となる新しい工房(PP6)に最初の作業グループが移動した年です。

6007A-001 カラトラバは、パテック・フィリップのコレクションでは非常に珍しい素材であるポリッシュ仕上げのスチール製ケースと広角なカーブを持つベゼルで、その存在を瞬時に際立たせます。

文字盤のデザインは、 三角形のマーカーが付いたアワー・サークルの内側のレイル・ウェイ・スケールや、Ref.6006Gカラトラバにも通ずる時・分のバトン針など、比類のないダイナミックなフェイスを反映しています。



また、
自動巻きキャリバー324 S Cムーブメントによる3時の日付表示、アプライドのアラビア数字インデックスの採用など、これらのすべての要素が活気に満ちたエキサイティングなダイヤルアーキテクチャに貢献しています。



表現されたグラフィック・スタイルは、文字盤の技術的な個性を強調しています。
同時に、グレーブルーの色合いは、繊細な円形のサテン仕上げを伴う特徴的な要素であり、アプライトの数字インデックスやホワイト・ラッカーと発光コーティングが施されたホワイトゴールド製バトン針などの白い刻印との視覚的な対照を成しています。



文字盤中央には、光と戯れる"カーボン"スタイルのテクスチャーが施され、それは先進技術に関わる解きがたい例証のひとつと解釈できます。
また、もう一つの特別な特徴は、に白い装飾の縫い目、尾錠、生地を思わせる繊細なエンボス・パターンを備えたカーフスキンのストラップで、その色と構造は、ダイヤルセンターに合わせたコーディネートとなっています。



【仕様】

[ダイヤル]
グレーブルー。文字盤中央に"カーボン"パターンをエンボス加工、蓄光コーティングを施したゴールド製のアプライド数字。蓄光コーティングを施したホワイトゴールド製のバトンスタイルの針にホワイトラッカー仕上げのバトン型針に夜光塗料。
ホワイト・ラッカーと発光コーティングが施されたホワイトゴールド製バトン針。




[ケース]
スチール。
直径:40mm。
厚さ:9.07mm。
30m防水。
サファイアクリスタル製ケースバックにカラトラバの十字架と「New Manufacture 2019」の刻印。



[ストラップ]
カーフスキン(牛革)、布地模様のエンボス加工、尾錠。

[ムーブメント]
キャリバー324 S C 自動巻き。日付表示窓。センターセコンド。
直径:27mm。高さ:3.3mm。
部品点数:213個。

巻き上げローター:21Kゴールド製のセンターローター。
周波数:28,800半振動/時(4Hz)。
パワーリザーブ:最小。35時間 - 最大。45時間。

(以上オフィシャルページより抄訳掲載)





2020年、パテック フィリップは2015年から進めていた建設工事を完成した。
非常に近代的な建築物は、ジュネーブにあったすべてのアトリエを一つ屋根の下に集約し、希少なハンドクラフトの専門家や研修施設に必要なスペースを提供しているだけなく、将来的な生産拡張に対応することを予想した充分な予備スペースも確保されているそうだ。
なお、ケースバックには「New Manufacture 2019」の刻印があるが、この2019は、最初のワークグループが新工房棟に移動した年を示しているという。


●10階建・約200メートルの長さを持つ建物の拡張可能性は、次なる2〜30年の製造成長を予測したもの。

完成まで5年を費やした新しい建物は、ジュネーブにおけるパテック・フィリップのルーツと、伝統と革新とを完璧に融合させ、同社の時計製造芸術の未来に対する強い意志を再確認した存在といっても過言ではないだろう。











パテック・フィリップは、企業の歴史において、重要なイベントを記念して限定モデルを発表することを伝統としている。

1996年、パテック・フィリップはジュネーブのプラレワット(Plan-les-Ouates)にある新社屋に製造工房と本社を移転した。
この新しい建物で、すべての生産施設をひとつ屋根の下に統合することは、同社の新しい時代の始まりを示した。

●その記念として、1997年に(画像左から)ミニッツ・リピーターRef.5029P、パゴダRef.5500G、レディースパゴダRef.4900Rの3モデルが発売された。


2005年、現行のすべてのモデルをラグジュアリーな環境下でみることのできる旗艦店、ジュネーブサロンの完成に伴い、2本の限定モデルが発表されている。

●2006年にジュネーブサロンの完成を祝して発売された(画像左より)、スティール製のカラトラバRef.5565A、ゴンドーロRef.5105P

そして今回、新工房棟(PP6)の完成に伴い発表されたRef.6007A。
これもまた、パテック フィリップの長い歴史における重要なマイルストーンとして刻まれる1本となることは間違いないだろう。


まだ実機を見ていないので、具体的な論評は差し控えるが、近年のパテック フィリップの文字盤製造技巧や、ケースの仕上げの具合などを見る限り、工芸性の高い非常に凝ったものとなっていることは疑いない。

時計産業だけではないが、暗いムードにある2020年。展示会も開かれず、ほとんど画像を通してみるだけの新作ではあるが、パテック フィリップの新作情報にはとても明るい光を感じた。
これは早く実機を見てみたい!!




【問い合わせ】
パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター
TEL:03-3255-8109

http://www.patek.com






 ◆お詫び◆
6月19日 午前5:44付で投稿されました記事に誤りがありましたため取り下げました。
関係各位にご迷惑おかけしてましたことをお詫びいたします。
WATCH MEDIA ONLINE編集人 北村