トリローブ 統合設計キャリバー X-セントリックを搭載したレ・マティノーの新型がデビュー

 By : CC Fan

2019年のバーゼルのインキュベーションスペースで出会い
オンリーウォッチやユニーク星座文字盤と言う情報をお伝えした一味違ったユニークな表示を実現したトリローブ(Trilobe)と言うブランド。

バーゼルで再会…と言うのも空しく、昨今の情勢で少しご無沙汰してしまいましたが、今までのETA2892センターセコンドムーブメントにクロノード製オフセットディスク表示モジュールという構成から、表示に合わせて専用に設計された新キャリバー「X-セントリック」を搭載したモデルが登場したというニュースがありましたので紹介いたします。
なんとオフィシャルで日本語資料が用意済み!

新たなシグネチャー キャリバー X-セントリックは自動巻ムーブメント



トリローブ(Trilobe)は、ブランド独自のエスプリからデザイン・開発した X-セントリックオートマチックムーブメントを搭載。
ブランドのアイデンティティを反映するこの自社製キャリバーは、現代的エスプリを効かせた構造上の幾何学美をシンプルな視点で引き立てています。それらの調和がコレクションに繊細さと現代性をもたらします。
X-セントリックキャリバーに搭載されたマイクロローターは、精巧さと技術的な性能を兼ね備えています。


フランスで設計 スイスで製造

トリローブはクロノード社の工房(ジャン・フランソワ・モジョン)の協力のもと、時計製造における独自のビジョンであるX-セントリックを開発し、その後、マイクロローター付自動巻きムーブメントの再設計をラ・ショー・ド・フォンにある新たな製造パートナーに委託しました。
その使命は、スイス時計製造の卓越性を永続させつつも技術的な課題と「芸術的逸脱」へのアプローチを巧みに組み合わせることです。
このキャリバーはこのようなエスプリのもと、驚くべき建築的視点をもとに設計されました。
それは正にトリローブの冒険の出発点へ立ち帰るものと言えるでしょう。

トリローブウォッチの製造を手がける職人たちは、ラ・ショー・ド・フォンの熟練時計師の技を引き継ぎ、最高水準の品質と技術を満たした時計を製造します。
完璧さと手作業の尊さに対する彼らの情熱は、ムーブメントの目に見えないディテールにまで表現されています。

表か 裏か

時計はケースバックも表面と同様に美しいものでなければなりません。
トリローブはコントラストを操ります。
時計製造におけるX-セントリックのビジョン、表面にはシグネチャーである3つの円。
背面にはトリローブの主軸であるグラフィックと建築的な視点に着目した配置。
建築の美学からインスピレーションを得たこのムーブメントは、2色のプラチナを通して視覚的なコントラストをもたらします。光を探求する表面、そしてストームグレーの深みへと誘う背面。


新しいムーブメント 新しい構造

X-セントリックキャリバーに採用される時計技術により変身を遂げたケース。
わずか8.80 mmのケース厚に両面反射防止処理を施した透明サファイアケースバックを採用した「レ・マティノー(Les Matinaux)」ウォッチは簡潔、普遍性、そして建築的な曲線を組み合わせ、316 Lスチールで作られた腕時計です。
面取りに手磨きが施されたラグ、鏡面加工とマイクロバイル加工を交互に施したサテン仕上げのケースサイド、トリローブのケースの従来とは異なる構造で、7 つのエレメントから構成され、その一つ一つに最高レベルに洗練された仕上げを施しています。
クラシカルで鮮明な刻印



詩的な文字盤に施されたイノベーションと専門技術

トリローブはダイナミックに中心軸をずらす事で、時計製造の絶対的な要素を打ち破ります。
これは、時計製造の運動力学で歴史的に中心軸が主流であったことへの挑戦です。
X-セントリック自動巻きキャリバーは、かつてないディスク表示で伝統的な時計製造のスイスのノウハウにイノベーションと緻密さを凝縮し、X セントリックキャリバーは限界に挑戦します。透明な素材により、ムーブメントのあらゆる繊細さと精巧さが見て取れます。


X-セントリック時代のムーブメントの始まり

時計製造の現状に挑む:本格的なこだわり

ムーブメント

マイクロロータ付自動巻き機械式ムーブメント。
全部品点数230個、完全なスイスメイド。
カスタマイズされ、ダイナミックに中心軸をずらしたデザイン。
特許取得済み表示。構成部品の習熟とエネルギー管理の技術的快挙。

最先端リング

大リングは時、中央リングは分、小リングは秒と時分秒が独自の位置に配されています。
3つのリングは、中心をずらして移動します。各リングは、独自の経路を反時計回りに進み、
他のリングに重なり合いません。

高級時計製造の規範に基づいたモダンで純粋、そして洗練された仕上がり

このユニークなムーブメントの特筆すべき点は、単に技術的な複雑さだけではなく、ディテールの仕上げ作業にどれほどの手作業を施しているかと言う点にもあります。
モダンでシンプル、洗練された仕上がり。
見える部分にも見えない部分にも施された数々の仕上げ技術がこのキャリバーを芸術作品にしています。
面取りにマイクロバイル加工を施したプラチナとブリッジ、面取りに手磨きポリッシュ仕上げを施した角穴車
トリローブのニュアンスカラー

技術的仕様



ムーブメント
自動巻き機械式ムーブメント搭載
パワーリザーブ48 時間
振動数:28’800振動/時 (4 Hz)
人工ルビー:33
ムーブメントの全部品点数: 230

表示
回転リングと固定式インデックスによる時、分、スモールセコンド表示

特許
文字盤と同じ平面上を回転する3つの機構により時、分、秒を表示するコンセプト。

ムーブメント サイズ
厚さ: 5.78mm
直径: 35.2mm

ケース サイズ
厚さ: 8.8mm
直径: 40.5 mm

ケース
ステンレススチール 316 L. 直径 40.5 mm 、
厚さ 8.8 mm のベゼル。
サテン仕上げとミラー仕上げを交互に施した表面仕上げ。
アタッチメントされたラグ
5気圧(約50メートル)防水テスト済み
ドーム型ベゼルに両面反射防止トリートメントを施し
たサファイアガラス。サファイア・ケースバック

お渡し日から24ヶ月保証

www.trilobe.com


9月から本格的な展開をスタート予定とのこと。

個人的には汎用ムーブメントとモジョンモジュールという構成も好ましいと思っていましたが、今回は統合設計によりより薄く、また文字盤側の美しさにそろった審美的な美しさを備えたムーブメントが見えるグラスバックと言うのがポイントでしょうか。
2892バージョンはグラスバックとソリッドバックの2パターンがあり、自分が買うならソリッドバックかな…と思っていましたが、X-セントリックならグラスバックが良いと思えます。

ご無沙汰してしまいましたが、2019年のバーゼルで印象に残った時計の一つであり、今後もフォローしていきます。