ランゲ&ゾーネのウォッチメイカー、マックス・ファン・アールスト”初”来日

 By : KITAMURA(a-ls)

「A.ランゲ&ゾーネ SIHH 2017 新作コレクション 特別展示会」が開催されていたランゲ銀座ブティックに、その期間中、グラスヒュッテの本社から若く才能に富んだ時計師、マックス・ファン・アールストさんが来日し、ウォッチメイキングのデモンストレーションが行われた。

●マックス・ファン・アールスト氏


予定では、4/3、6日は「新ランゲ1・ムーンフェイズ」、4/4、7日は「チェーンフュジーの鎖」をテーマとするデモンストレーションとなっていて、わたしはランゲ1・ムーンフェイズのインサイド・レポートを見に行ったつもりだったのだが、このマックスさん、今までに来日したランゲのウォッチメーカーとはちょっとキャラクターが異なっていて、とても饒舌でノリが良く(笑)、
「ぼくは本社でリヒャリト・ランゲ・プール・ル・メリットや、リヒャルト・ランゲ・プール・ル・メリット・トゥールビヨンを組んでいるんで、その分解・組み立てのほうが取材映えすると思うんだが(笑)、OK?」


え? あ・・・・、あっ、はい。。。。。

・・・ということで、
メニューは急きょコチラ、使用ムーブも左から右にチェンジして、

リヒャリト・ランゲ・プール・ル・メリットの分解・組み立てに(笑)。


作業中は白の長い指サック。ちょっと触れる程度の場合は左手奥にあるピンクの指サックを使うのだそうだ。
ということで作業開始!!


テンプ周りなど、極小のビスを回すときには木のピンセットを使用する。

手慣れた手つきで分解は進み・・・、

あれよあれよという間に・・・・、

心臓部、テンプを取り外し・・・


ガラス製のボード上に綺麗に並べられた部品が・・・、さて、ここでクエスチョン!

●この中にひとつ、仲間外れの部品が混ざっています、さて、どれでしょう?(難易度:初級)(笑)

ということで、分解終了!!

●見えないところにまでペルラージュ仕上げが施されていることがわかる。



さて、この折り返し点で、マックスさんの集中力を維持するための休憩を取ることになっていたのだが、ご本人は、水分補給しただけで、
「何かご質問は?」と、非常に精力的にユーザーとコミュニケーションをはかる。

さらに、デモを見ていたお客さんに、
「みなさんの中で、まだランゲ・ウォッチをお持ちでない方は?」と訊ね、何人かが手を挙げると、
「あなたはラッキーです。今日はランゲ・ウォッチについて、ここにいる誰よりも多くの新しい知識を得ることができますから! 何か気になっている時計はありますか?」と言うと、お客さんの気になっているモデルを陳列ケースから出させて、なんと接客まで始めちゃうのだ。 


その後も『ランゲのトゥールビヨンキャリッジがなぜ独特な形なのか』など、1時間以上にわたる興味深いレクチャーを経て、ようやく後半戦、組み立て編がスタート。とにかく明るく、非常にパワフルなのだ!


マックスさんの熱意に応えるべく、テンプの装着シーンは動画で見せてしまおう!



あまり目にする機会のない日の裏側の作業。

新たなお客さんが来ると、ハイライトを説明し直してしてくれちゃう。


そして目出たく元通り!



最後は、彼のお茶目なキメ・ショットで(笑)!







マックスさん、ホントにご苦労様でした!!






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