A.ランゲ&ゾーネのクラシック・カー イベント回想~ドイツ テーゲルンゼー湖で開催された「コンクール・オブ・エレガンス」開催によせて

 By : KITAMURA(a-ls)

最近あまり書けていないブログに習慣的に取り組むためのリハビリ・ブログ。

大したネタではないが、A.ランゲ&ゾーネが積極的にスポンサードしてきたクラシック・カー・イベントのひとつで、ロンドン郊外のハンプトン・コートで開かれてきた「コンクール・オブ・エレガンス」のドイツ・ヴァージョンが、今年の7月末、テーゲルンゼー湖畔で開催されたとのこと。当然、A.ランゲ&ゾーネも大いにそのパートナシップを発揮したというニュースにあわせて、A.ランゲ&ゾーネとクラシック・カー イベントとの関りを簡単に振り返ってみようと思う。

もともとランゲは、ドイツやザクセン文化を積極的に後援していた。特に2008年からのザルツブルク音楽祭へのスポンサードは、日本から招待されたランゲ・オーナーも多く、かなりの好評を博していた。ところが、2011年に現在のシュミットCEOの就任を契機として、ランゲの後援イベントは車関係、とくにクラシック・カーへと舵を切ることとなる。 (参考:https://alszanmai.exblog.jp/17988380/  )
まず、2012年に世界的なクラシックカー・コンテスト、「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」への協賛を発表。その後、クラシック・カーによるレース・イベント「グロースグロックナー・グランプリ」も後援する。



「車と時計には、産業としてメカニックとしての共通点を多く持っている。また、時計愛好家には車のファンが多い」というのが、その主な理由だったが、シュミットCEOご自身が自動車業界の出身のため、そこに多くの知古を持っていたことも大きかったと思う。

サポート開催の第一回目となった2012年には、不肖ながらわたくしもご招待を受けたのだけれど、当時のランゲのもうひとりの経営責任者だったジェローム・ランベール氏の来日と日程が重なってしまっため(参考:https://alszanmai.exblog.jp/18372876 )、イベントの2日目のディナーから慌ただしく参加したことなど、今も懐かしく思い出す。(参考:https://alszanmai.exblog.jp/18388943/ 、https://alszanmai.exblog.jp/18396833/ 、https://alszanmai.exblog.jp/18400078/  )


ただ、「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」へのスポンサードが、これほど長く続くとは当時は思っていなかったし、ランゲとモータースポーツにそれほどの親和性があるとは当時も(今も)感じていなかったので、新たに、オーストリアのグロースグロックナー・アルペン山岳道路(Grossglockner High Alpine Road)で行われる「グロースグロックナー・グランプリ」の後援もすることが発表された際の個人ブログには、ちらっと不満も書いていたりする(笑)。懐かしさも込めてちょっと引用しておこう。

『しかしまぁ、スポーツモデルを持たないランゲが後援するイベントが、2つとも車がらみというはどうなんでしょう・・・ね。
どちらもクラシック・カーのイベントなので、”伝統の進化形”という意味には沿っているのかもしれませんが、かつて”北のフィレンツェ”とも呼ばれた文化と芸術の都ドレスデンをバックグラウンドに持つランゲであれば、以前に後援していたザルツブルグ音楽祭など、芸術・文化系のスポンサードも考えてみて欲しいと思うのは、わたしだけでしょうか・・・。』(参考: https://alszanmai.exblog.jp/23375968/ )。



しかしそれから12年、今もブレることなく車推しを続け、(参考:https://watch-media-online.com/news/7460/ )、その間には念願のスポーツモデルもヒットさせたし、まぁここまで継続すれば、さすが"質実・頑固"なドイツ魂の証左だと、称賛してもよいのかもしれないかな(笑)。


ということで、以下、先月ランゲから配信のあった「コンクール・オブ・エレガンス 2024」のプレスリリースを引用しておく。


A.ランゲ&ゾーネ、
ドイツ テーゲルンゼー湖で開催されたコンクール・オブ・エレガンスに参加


A.ランゲ&ゾーネのタイムピースは、独創性、比類のないスタイル、完璧さへのあくなき追及を体現しています。またそれは、優れた自動車を定義するうえで同じです。これらの理由から、A.ランゲ&ゾーネは、国際的なクラシックカーの祭典へのサポートを続け、今年で12年目になります。7月末、A.ランゲ&ゾーネは後援パートナーとして、ドイツ テーゲルンゼー湖で開催されたコンクール・オブ・エレガンスに参加しました。自動車に関するエンジニアリングの専門技術と情熱で世界的に有名であり、私たちのマニュファクチュールの母国でもあるドイツで開催されることを嬉しく思います。



今年の7月29日に生誕100周年を迎えたA.ランゲ&ゾーネの創業者であるウォルター・ランゲも、ヴィンテージカーに特別な情熱を注ぎ、クラシックカーのイベントにたびたび参加していました。自動車の傑作が、バイエルンアルプスの麓で並々ならぬ熱意をもって披露されたことに、彼もきっと喜んだことでしょう。

2024年7月26日、27日、今回初めてドイツ テーゲルンゼー湖畔にて、コンクール・オブ・エレガンスが開催されます。このヴィンテージカーのイベントは、イギリス コンクール・オブ・エレガンス主催でハンプトンコート宮殿にて行われ、2018年からA.ランゲ&ゾーネがスポンサーを務めています。今回、グラスヒュッテのマニュファクチュール、A.ランゲ&ゾーネもドイツで開催される同イベントに参加し、この特別な舞台で高級時計製造の芸術性を披露します。

バイエルンアルプスの麓に佇む14世紀の印象的な荘園からは、テーゲルンゼー湖の息をのむような眺めを誇ります。2024年7月26日と27日の両日、ここで約50台の希少価値の高い自動車を間近で鑑賞することができます。また、スペシャリスト コンクールやカークラブの希少な車150台も展示されます。




時計製作技術とモータースポーツの魅力的な関係
この自動車イベントは、A.ランゲ&ゾーネのクラフツマンシップに光を当てるのにふさわしい舞台でもあります。6つのウォッチファミリーから厳選されたモデルが、グラスヒュッテのマニュファクチュールの世界を巡る旅へと観客を誘います。クロノグラフがイベントの主役となることには、なんの驚きもありません。それは、クロノグラフが、精密な計時とモータースポーツの歴史的なつながりを象徴するものだからです。A.ランゲ&ゾーネのクロノグラフは、その卓越した技術と美しさにより、25年にわたってフラッグシップモデルであり続けています。


テーゲルンゼー湖に集う自動車と時計の芸術作品
ハンプトンコート宮殿で開催される「コンクール・オブ・エレガンス」と同様、ドイツで初めて開催される「コンクール・オブ・エレガンス」は、国際的な観客を対象としており、世界中から最も重要なコレクターが集まり、華やかな雰囲気の中で愛車を讃えます。また、両イベントに共通しているのは、総合優勝者は審査員によってではなく、車のオーナー自身によって選ばれるということです。



A.ランゲ&ゾーネ マニュファクチュールから寄贈される賞は、自動車の傑作を維持するために費やされた非常に長い年月に対する対価を象徴しています。それは、先駆的な技術と伝統的な職人技に対する感謝の思いが、この文化遺産を後世に残していこうとする姿勢に特に表れています。これは、モーター駆動の芸術品にも、腕に着ける芸術作品にも当てはまります。

「A.ランゲ&ゾーネの時計芸術作品は、テーゲルンゼー湖畔に展示される自動車の傑作を見事に引き立てます。ドイツ、コンクール・オブ・エレガンス 第1回大会に、後援パートナーとして参加できることを光栄に思います。既にA.ランゲ&ゾーネの時計が高い評価を受けているハンプトンコート宮殿 コンクール・オブ・エレガンスとの成功を収めたパートナーシップを、次はこの地で続けます。」と、ヴィルヘルム・シュミットは強調します。
「私たちにとって特に喜ばしいのは、新たなコンクール・オブ・エレガンスが、私たちのマニュファクチュールのルーツである国で開催されることです。特にドイツは、その技術の芸術性と自動車への情熱で世界的に有名ですから。」
このイベントでは、A.ランゲ&ゾーネの時計製作に関する専門技術や厳選されたタイムピースを披露する最適な舞台となりました。


まぁ長い付き合いの中、いろいろと得難く貴重な経験もさせていただいたランゲだが、そういえばコモ湖のイベント、わたしは全行程の半分弱しか参加していないことに気づいたので、なんかのついでにでも補完体験させていただけないかなぁ、前半部分だけでいいので(笑)。

ということで、次のランゲ・ブログは「リヒャルト・ランゲ ミニッツ・リピーターについて」の予定。気長にお待ちくだされませ。