SWISS MADE ではなく、あくまでスイスらしさ(SWISSNESS)を追及

 From : H. Moser & Cie. (H. モーザー)

H. MOSER & CIE.(H. モーザー):

「SWISS MADE」ではなく、あくまでスイスらしさ(SWISSNESS)を追求。

ノイハウゼン アム ラインファルにて、2016 年 12 月 19 日

50 ~ 60%。これは、より基準が厳格になる新しい「スイス メイド」のラベルによる、時計製造への影響を要約した数字です。2017 年 1 月 1 日以降、「スイス メイド」というラベルにふさわしいと見なされるためには、時計部品の 60% がスイスに出自を持たなければならないことになりました。モーザー社は、この厳格化でさえ不十分だと考えています。このラベルによって、価値が高まるというよりも、混乱が拡大することになるでしょう。一般に「スイス メイド」という名称を見ると、最終顧客は時計が 100% スイス製だと思ってしまいます。こうしたラベルの受け止め方と、実際には多くのブランドの部品が中国で製造されているという事実の間には、大きなギャップがあります。シャフハウゼンに本拠を置く小さなマニュファクチュール、モーザー社では、製造工程の 95% 以上がスイスで行われています。こうした自社で設定しているきわめて高い基準に見合った、はるかに厳格な規格であったなら、歓迎したことでしょう。以上の理由により、モーザー社は「スイス メイド」というラベルを撤廃することに決めました。2017 年以降、モーザー社の新しい時計のダイヤルには、このラベルが取り付けられることは一切ありません。

「私たちはスイスという価値を強く信じており、伝統的な機械式時計の製造を守るために、日々、戦っています。私たちのマニュファクチュールでは、すべての部品を最初から最後まで設計、開発、製造しています。これには、関連会社である Precision Engineering AG による調速機構とヘアスプリングも含まれます。社内で実現できないものがあった場合は、スイスのサプライヤーから供給を受けています」と、モーザー社 CEO、エドゥアルド・メイランは述べます。「当社の部品は 95% 以上がスイスで製造されており、『スイス メイド』の基準の要件をはるかに上回っています。それなのに、このラベルが中途半端であるために、ぎりぎり基準を満たしながら中国その他の国で多数の部品を製造しているようなブランドでも、当社のダイヤルについているのと同じラベルを使用できるわけです。現在、『スイス メイド』のラベルは価値が低下しています。エントリーレベルのブランドでさえ、自社の存在そのものや価格設定を正当化するために、このラベルを使用しているからです。結局のところ、私たち自身のイメージがこれによって決定されることはありません。実際、私たちの製品には、このラベルによる正当化は必要ありません。製品それ自体が雄弁に物語っているからです」。こうした論理的な結論に至ったことで、モーザー社は自社のモデルのダイヤルから「スイス メイド」のラベルを取り外すことにしました。モーザーの時計は、時計製造の職人技を示す、真に伝統的な製品であり、そのことは製品それ自体を見れば誰の目にも明らかなはずです。

さらに、モーザー社はこの取り組みを究極まで推し進めます。2017 年 1 月 12 日、モーザー社はこれまで作られた中で最もスイスにこだわった時計を発表します。スイスにおいて、スイスの時計メーカーにより、スイスに起源を持つ材料を用いて作られる時計です。この比類ない時計は、2017 年 1 月 16 ~ 20 日に開催される国際高級時計見本市(SIHH)で展示されます。カラーはすでに明らかにされています。レッド フュメです!



2017 年 1 月 12 日、これまで作られた中で最もスイスにこだわった時計がモーザー社によって披露され、2017 年 1 月 16 ~ 20 日に開催される SIHH において、「CARRÉ DES HORLOGERS」内のモーザー社のブースで展示されます。

 

 
関連 Web Site

H. Moser & Cie
http://www.h-moser.com/jp/

(参照)スイス時計協会FH WEBサイト
http://www.fhs.jp/jpn/strengthening.html