レディビート バイ アーミン・シュトローム

 From : Armin Strom (アーミン・シュトローム )

アーミン・シュトロームの最新ウォッチは、常に革新を目指すブランドの目標を示しています。ブランドの代表的なムーブメント、ダイヤルとケースを大胆にデザインしたレディビートは、競合力のある価格で革新的な時計づくりを行う新しいシステム78コレクションの記念碑的モデルです。 



ビエンヌのマニュファクチュールで生まれた、この妥協を許さない最新モデルはレディスウォッチで、ブランドのすべてのタイムピースに搭載されているテクニカルで本格的なマニュファクチュールムーブメントを搭載しています。レディビートは多様なデザイン手法を駆使したユニークでフェミニンなウォッチ。アーミン・シュトロームの男性スタッフたちは自らの限界にとどまることがないようブランドの男性的な内部デザインを使わず、フリーランスの女性デザイナーを起用することにより、すべてのレベルで女性らしさを表現することを選びました。

レディビートはオフセンターダイヤルと薄く小さい新ケースを採用しています。レディビートの38ミリというサイズはアーミン・シュトロームでは初めてで、多くの女性が好むサイズです。
ウォッチの正面にはトリプルブリッジが見えます。これはキャリバーALA20のポケットウォッチからのインスピレーションで、その他にもダイヤル上にメカニズムの多くの部品を見ることができます。
このようなコンテンポラリーなサイズは、アーミン・シュトロームのDNAの本質を示すものでもあります。真に必要なものだけに削ぎ落とすと共に読みやすさを追求し、女性のコレクター、時計愛好家、ユーザーの方々により良い体験をしていただくことを目指しています。

スイスブランド、アーミン・シュトロームの初のレディスウォッチ、レディビート。



レディビートのインスピレーション

当社マニュファクチュールは、本格的メカニズムに興味を持つ女性のお客様の要望にお応えし、このレディビートをお届けします。
技術部長のクロード・グライスラーとオーナーのセルジュ・ミッシェルは、スイスの高級ブランド、アーミン・シュトロームのラインにレディスウォッチを加える時が来たと感じていました。グライスラーは「ふつうのウォッチでは見られないほど多くのメリットがある。メカニズムが見えるという私たちの好きな構造がここでも目を惹く」と語ります。ブランドのスケルトンとオープンワークムー ブメントの歴史の延長上にこのレディビートがあります。

アイデアはグライスラーとミッシェルから出たものでしたが、彼らはレディス向けのウォッチについてよく知る二人の女性デザイナーと提携しました。共同創立者の二人は男性であり、だからこそレディスウォッチについては女性のプロデザイナーの手を借りることが必要だと考えました。一人はレディスウォッチとジュエリーの有名ブランドで商品マネジャーのキャリアがあります。二人の男性は、このように洗練され夢とチャレンジに満ちた女性向けのプロダクトを、男性だけで作ることはできないと思いました。まさに女性による女性のためのウォッチで、間に男性の解釈は入っていません。そしてこの女性たちはアーミン・シュトロームの望みをよく理解していました。「この女性たちの話を聞くということは、すべての女性客の話を聞くことになる」とグライスラーは言います。



アーミン・シュトロームには、このようなレディスウォッチへの要望がだいぶ前から寄せられていたのですが、チームはどのように進めたら良いのか、能力を超えることになりはしないかと悩んでいました。新しいチームが立ち上げられ、最初に行ったのは形状の検討です。現在好まれているのはやわらかな形状、例えば月を思わせるようなものという方向に絞られました。

さらに透明性が高く、メカニズムが見えるという華麗なスタイルです。



グライスラーとミッシェルがアーミン・シュトロームを設立してから10年が経ち、本格的なマニュファクチュールに成長して独自のタイムピースを製造しています。わずかな年月の間に多くの業績を生み出しました。マニュファクチュールムーブメント、トゥールビヨンムー ブメント、評判のミラード・フォース・レゾナンスの共鳴ムーブメントとその派生バージョン。二人の創設者は慎重で賢く、マイペースで注意深く成長して来ました。その自然な流れの中で今、女性のためのウォッチが生まれようとしています。「急いでやろうとしては良くないと思った」とグライザーは語ります。このマニュファクチュールの最新のクリエーションについて「良いデザインというのは誠実で機能的なもの」「化粧をして魅力的に見せる必要はない」と言います。しかしアーミン・シュトローム独特の魅力があるのです。レディビートは、ブランドのオンラインコンフィギュレーターで色やデザイン要素を選び、カスタムデザインにすることができます。グライスラーは「カラーは女性にとってとても大切な要素。ですから多くのチョイスを用意した」と語ります。


レディビートの特別なチャレンジ

レディビートはテクニカルなコンセプトのレディスウォッチです。時計業界で多く行われているようにメンズウォッチを単に小さくしたものではなく、始めからレディスとしてのコンセプトを持っています。アーミン・シュトロームは皆と同じことはやりません。いつもゼロからきちんと立ち上げることをモットーにしています。



巻上げは使いやすいオートマティック。グラヴィティ・イコール・フォースのマイクロローターが見える構造になっていますが、これはケースバック側から見えるフルサイズのセントラルローターとして開発し直したもので、巻き上げのパワーを高め、パワーリザーブも長くなっています。「男性は正面でローターが回り続けているのを面白いと思って見るかもしれないが、チームでは、女性は巻き上げシステムの動きを見ることにそれほど熱中しないという意見が大多数だった」。最終的に、テクニカルであってもフェミニンでなければならない、それもダイヤモンドやマザーオブパールで「綺麗に」飾るというやり方ではなしにということです。このウォッチはいかなる妥協もしてはならず、堂々とレディスであることを主張し、しかもミニマリストなアーミン・シュトロームのスタイルであるべきです。「このウォッチを作る中で一番難しかったのは、女性のお客様の頭の中に入って行くことだった」とグライザーは苦笑して語ります。

レディビートの開発

女性のデザインカウンセラーたちと提携することにより、アーミン・シュトロームのチームはレディビートのスタイルをグラヴィティ・イコール・フォースのような方向に持ってゆき、新しくアピールするシステム78コレクションにハイライトを当てることにしました。「女性は手首にどんなウォッチを着けたいか?」このとても重要な質問に答えたのはアーミン・シュトロームの典型的なメソッド。つまり、ブランドの価値観をよく考え、それを新しい思索と実践に結びつけるということです。

基本的なアイデアはグラヴィティ・イコール・フォースに置く、そしてムーブメントはアーミン・シュトローム ウォッチの中心的存在であること。しなやかで着けやすいウォッチであること、ダイヤルにメカニズムの動きが見られることを条件としてメカニズムが設計されました。アーミン・シュトロームのラインの中でもグラヴィティ・イコール・フォースはサイズは比較的控えめでしたが、これをさらに縮小したケースを設計。こうしてアーミン・シュトローム初の38ミリケースが生まれました。

グライスラーと二人の女性デザイナーは、やわらかなラインに満ちたウォッチの形状をすぐに考え出しました。アーミン・シュトローム ウォッチの一体ストラップ用のクラシックなラグをサイドにキャスティングし、全体の形状は男性的なブランドのアングルの張ったフォームではなく、円と半円でまとめあげています。「ウォッチは柔らかな、月を思わせる形で包まれている」とグライスラーは語ります。ウォッチをよく見ると、半月の形のプレートが下のレベルでメカニズムの要素と並び、満月の形のサブダイヤルがその上に置かれています。



もう一つのポイントは、ダイヤルには数字がなく、ソフトな小さいロゴが12時のアワーマーカーを兼ねていること。起伏の中に散りばめられたネジ、下に見えるパターン化されたダイヤル、それら全ては紛れもなくアーミン・シュトロームの技術の粋を集めたものです。
時計の役割を端的に表す秒針も、このウォッチのクリーンなルックでは過去のものとされました。ダイヤル上にテクニカルな要素は十分に披露され、特にテンプ車は魅惑的な回転を続けながらダイヤルに堂々と展開されています。表示はアーミン・シュトロームがよく使うオフセンターで、ウォッチの鼓動するハートを引き立たせるように控えています。
最初からテクニカルなレディスウォッチとして開発し、ムーブメントは鼓動するハートであるテンプをいつでも見ることができるようウォッチの正面に持ってくるよう設計しました。目くるめくようなムーブメントの動きは、同時にウォッチが作動しているかどうかを一目で確認することもできます。「アニメーションのあるウォッチが好きだ」とグライスラーは説明。「ウォッチが鼓動しているかどうかが一目でわかるのが良い。ウォッチが走っている、呼吸している、つまり作動していることがわかるように」。
チームはさらに、レディビートのムーブメントを薄くしサイズを抑えるため、グラヴィティ・イコール・フォースでテンプに均一のパワーを伝達するために使われているクラッチ切りシステムとモーターバレルの部分を取り除きました。そして最終的に秒針もカットしたのは、ウォッチのパルス、鼓動でもあるテンプの動きを秒針に煩わされることなく存分に見るためです。
「このコレクションはアーミン・シュトロームのウォッチとして、ブランドの価値を守りラインに調和したものとなるべきでした」とグライスラーは語ります。「急いで作るのではなく、最大の注意を払って作り込みました。女性が女性のために作ったウォッチ。私たち男性だけで作ったとしたら、想像に任せて大きな勘違いをしてしまったかもしれません」。

システム78:アーミン・シュトロームのコレクションへの新たなエントリー

2019年11月のドバイウォッチウィークで発表されたグラヴィティ・イコール・フォースは、ブランドの新しい方向を示しました。シングルバレルコレクションに替わるシステム78コレクションが登場したのです。この哲学的なオートオルロジュリーコレクションは求めやすい価格でもあり、アーミン・シュトロームのエントリーラインとなりました。この名前はブランドが創造したいと願っているものです:望む人すベての手に入るオートオルロジュリーのシステム。一つ一つの新しいウォッチがイノベーションを持つ、そして1978年に生まれた同い年のセルジュ・ミッシェルとクロード・グライスラーの二人の共同創設者が生み出したモダンなアーミン・シュトロームの時計づくりの哲学を表現するものなのです。

技術仕様:レディビート/ Ref. ST20 - LAB


表示:時、分

ムーブメント:アーミン・シュトローム マニュファクチュール キャリバーALA20セントラルローター使用の自動巻
調整機構:テンプに4個の調整ネジ
パワーリザー ブ:70時間
サイズ:32.70 mm x 8.34 mm
振動数:3.5 Hz (25,200 振動/時)
仕上げ:最高レベルの手仕上げ
石数:20
部品数:185

ケース:ステンレススティール
サファイアクリスタルとサファイアケースバック、反射防止加工
直径:38ミリ
厚さ:11.65 mm
防水性:3気圧

ダイヤル:オフセット、ブラックまたはホワイトのサブダイヤル

針:アーミン・シュトローム製、ステンレススティール、手仕上げ
ストラップ:ラバーとアルカンタラの2素材、ホワイトまたはブラックサテン

今日のArmin Strom :

Serge Michel(サージュ・ミシェル)とClaude Greisler(クロード・グライスラー)のパートナーシップ
人口15,000人のBurgdorf(ブルクドルフ)のような町で生まれ育った同じ年に生まれた子供たちは、学校、家族、共通の友人のいずれかを通じて、お互い知り合っている可能性は往々にしてあります。そのようなことが、有名なスケルトン技術をもったArmin Strom氏が、時計店とワークショップを構えていたこの町Burgdorfで育ったSerge Michel(サージュ・ミシェル)とClaude Greisler(クロード・グライスラー)にもあてはまります。この町の近郊のBienne(ビエンヌ)という街で開発製造されたSwatchブランドの時計が発表されたとき、Sergeは、ウォッチ・コレクターであった父親の影響もあり、Swatchの時計を集め始めました。それは、彼の生涯を通じて継続していくであろうと思われるものでした。Sergeがマーケティングを学び続けていたとき、Claudeはウォッチメーカーになることを決心し、最初にSolothurn(ゾロトゥルン)の時計学校に通い、LeLocleのCIFOM技術学校では、ヴィンテージやコンプリケーション・ムーブメントの修復に特化しました。そして、ムーブメント開発に特化した研究を修めました。

SergeとClaudeは若い頃からウォッチメーカーであるArmin Strom氏のことを知っていました。Sergeは彼の店の窓越しに時計を眺めていたことだけではなく、彼が、時計を顧客に届けるため遠くまで旅行をしていることで知られている地元の有名人であった事実も覚えています。Claudeも、両親がBurdorf(ブルクドルフ)の歴史的中心地であるArmin Strom氏のショップのすぐ隣で眼鏡店を経営していたため、幼い頃から彼のことを知っていました。SergeはArmin Strom氏と家族づきあいをするようになり、ディナーの場でも、話題が時計やウォッチメイキングのことになっていくこともしばしばありました。したがって、Armin Strom氏が、どのようにしてその名声と評判を確かなものにすることを考えていたことからも、家族的な付き合いから、ビジネス関係に発展していったことは、驚くことではありません。

Sergeは、「私は、これが、時計をスケルトン化するという伝統を維持し、将来に向けてそれを発展させる素晴らしい機会であると確信しました。2006年に話は戻りますが、その当時私たちにはウォッチメイキングについての知識はほとんどありませんでした。私たちは情熱を持っていましたが、時計製作における専門家が必要でした。それがClaudeでした。彼は2007年、チームに加わりました、そしてブランドとしてのArmin Stromの立ち上げ、ハンドメイドのスケルトン・ウォッチ製作から、今日の私たちの姿である、完全な設備の整ったマニュファクチュールへの方向転換へのチャレンジを始めました。」
二人のビジョンの中核となる要素は、常にムーブメントを時計の心臓部として考えることであり、それは、ブランドが独自のムーブメントを開発、製造する必要があることを意味していました。「これは、ムーブメントを設計するだけの問題ではありませんでした。」とClaudeは説明します。「私たちは、私たちが望む真鍮と、可能な限り最高のプレート、ブリッジ、ピニオンのためのスティールを加工し、電解メッキと仕上げ、そして組み立てをすべて社内で行うことができるのです。」

今日のArmin Strom : 完全に統合されたマニュファクチュール

Armin Stromは、垂直統合された完全なマニュファクチュールです。革命的なMirrored Force Resonance(ミラード・フォース・レゾナンス)のムーブメントであっても、最初はアイデアを紙に書き、それらがコンピュータ制御の設計プログラムに移されモデル化が始まります。このようにArmin Strom社では、数多くのことが社内で行われ、最終的に最小の部品を製造するために、寸法が1ミクロンの精度まで計算されたものが工作機械にインプットされます。

Armin Strom社では、エスケープメントとバランス・スプリングを除いて、大半のコンポーネントが社内で製作されています。スクリュー、ピニオン、歯車などの小さな丸い部品は、長尺のスティールや真鍮の棒を側面から歯や軸に削り落とす旋盤で製造されています。ベースプレートやブリッジのような大きめのコンポーネントは、ロボットアームでコンポーネントを移動させながら、異なる工程のためのさまざまなツールを用い、複数の軸に沿って連続的に機械加工するCNCマシーンで作られています。

より小さいブリッジ、レバーおよびスプリングのような特に小さくて繊細な部品の製作には、放電加工が用いられます。これは、ワイヤーを金属の細い小さな穴に通すことを含みます。ワイヤーを通って流れる電流は、プレート全体が浸された溶液と反応し、その結果、極少量の金属を「侵食」します。これにより、金属の構造的完全性を維持しながら、特に繊細な操作を行うことができます。実際、Armin Stromは、金属の表面にかかる応力のことを考慮して、スタンピングによる部品の製造はしていません。

仕上げ前のコンポーネントが製造されると、それらはエングレーブ、面取り、ポリッシュ、そしてサーキュラー・グレインまたはコート・ド・ジュネーブ装飾が手作業でなされ、社内にある電解メッキ部署に移されます。ここでは腐食を防止し、表面を硬化させるために、ニッケルのレイヤーを追加する前に、すべてのスティールと真鍮製のコンポーネントにゴールド・プレイトが施されます。洗浄後、部品を他の電解溶液にて、ロジウム、ルテニウムまたはローズゴールドなどの最終的な色を与えます。Armin Storm社は、独自のワークショップの中に電解メッキ部署があるおかげで、お客様は異なるコンポーネントにお好みの色をコーティングすることができます。

こうして、ムーブメントの構成するコンポーネントは、それらを組み上げるためウォッチメーカーに渡されます。石をベースプレートとブリッジにセットした後、ウォッチメーカーは輪列とゼンマイを追加します。エスケープメントとテンプが配置され、ムーブメントが動き始めます。そうしてまた完全に分解して、洗浄、乾燥させた後、再び組み上げ、潤滑します。精度のテストを数日行った後、時計が完成します。


関連 Web Site

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