リシャール・ミル カップ第1回大会はスクーナー船「マリエット」が総合優勝~歴史的な船出

 From : RICHARD MILLE (リシャール・ミル )




1939年以前に設計された11隻のヨットと200名のクルーが参加、歴史的な船出となった第1回大会の総合優勝はスクーナー船「マリエット」



リシャール・ミルをクラシックヨットへと手繰り寄せた強い絆は、2人の出会いから始まりました。ブノワ・クチュリエとの友情がファイフチーム創設へと両人を導き、それを皮切りにセーリングヨットの目的を継承するためにリシャールミルカップの開催に至りました。このアイディアは、20世紀初頭の素晴らしいヨットが最初に参加した最盛期の競技を復活させたいと考えから至ったものです。そしてそれは、当時開催されていたものに近いレガッタに参加できることを意図しています。



『20世紀初頭の帆船はスピードだけを追求して設計、製造をされており、私はその質の高さを評価しています。その美しさと能力とが素晴らしい個性としてそれぞれに備わっているのです。船体、帆、マスト、どれを見ても全てが秀逸です。どんな些細な部分でさえも例外ではありません。それらすべてが機能しているのですから。これらの厳選された素材で造られたヨットには魂が宿っています。これらの船と私たちの時計には、実は非常に多くの共通点があるのです。同じ時代のものではありませんが、同じ哲学的アプローチから誕生したものなのです。』と、リシャール・ミル氏は語ります。



この2週間に及ぶ初開催のリシャール・ミル カップは、戦前に行われた輝かしいレガッタの舞台を再び訪れます。イギリス海峡を走るレースは時の旅です。歴事上最初の偉大なヨットレースはこの海峡で開催されました。この伝統を受け継ぐ大会を確固たるものにしようと、長い歴史のある名門ヨットクラブの一群がこの前例のない競技へのサポートに踏み込みました。



ファルマスのロイヤル・コーンウォール・ヨットクラブ、ダートマスのロイヤル・ダート・ヨットクラブ、そして1815年に設立されたカウズの高級ヨットクラブ、ロイヤル・ヨット・スクワドロンは、いずれも出場するヨットやクルーに門戸を開いたのです。リシャール・ミル カップの主催者であるウィリアム・コリアーは次の様に語ります。
『リシャール・ミル カップは戦前のレーシング サーキットの片鱗を思い出させてくれます。これまではヨットクラブが大会を開催し、そこに参加するヨットが競技すべく決めたコースでレースが行われていました。第一世界大戦前のガフカッターやグランドスクーナ―の船団が繰り広げる激しいレースは、現代では見ることはできません。2週間のレースは持久力とスポーツマンシップへの真の挑戦です。その見返りとして、素晴らしい友情関係と忘れられない思い出を得ることが出来るのです。リシャール・ミル カップはクラシックヨットレースに新たな時代を切り開きました。そして私たちはそれを今後さらに広げていきます。』




感動の波に乗るログブック
2023年6月11日。ファルマス、イングリッシュコーンウォール。
11隻のヨットと200人の航海士。世代もばらばらで、あらゆるバックグラウンドを持つ男女、ただクラシックヨットレースへの情熱を持った人々がスポーツマンシップの精神に則り競技に挑む。プ



ログラムは? アンティーク セーリングヨットの船団はファルマスからダートマスを経由しカウズへと向かい、イギリス海峡を渡りゴールのフランスのル・アーヴへと向かう航路で競い合う。



2023年6月17日。天候こそが今日の演技監督、脚本を支持し、役割を分担する。海ら陸へ向かって吹く風、海風、そして無風、全てがスキッパーとクルーの経験と対応力を試している。各レースで、前日に練った戦術は明け方には新たな戦術へと変わった。レースは次から次へと続いていくが、二度と同じものはない。海が海のルールを作り出すのだ。



作戦の成功へとつながる、ポジションの奪い合いと、正しい帆の組み合わせを選ぶ作業は全て人の手によって行われる。スキッパーはそのひとつひとつに厳格な指揮を執る。帆はジャイブしタックし、巨大な木製のブームは左舷から右舷へと移動する。メインセイル、ジブ、ステイセル、ヤンキースが風になびく。息をのむようなサスペンス状態だった。アトランティック、アディックス、マリエッテでのバトルは感情を熱く滾らせた。スクーナーは威風堂々と波を切り裂いた。タイムキーパーはヨットに審判を告げる。



チームファイフヴェッセル、マリキータ、ムーンビームIVやムーンビーム、さらにリシャール・ミルのパートナーのヨットマン、ピエール・カシラギが操縦するアイーシャ、シンシア、レディ・アン、ケルピー、トゥイガたち。それぞれの激闘の後にはヨットクラブがその日の勝者を迎え入れ、全ての参加者と共に称えあった。勝利は皆で分かち合ってこそ美しい。



2023年6月22日。ワイト島のカウズ港で、クルーはフランスのアルバートル海岸沖にある2つの仮想マークの間にゲートを追加するコース変更に直面する。天気図を参考に戦略を検討。前日同様に競技者はお互いを観察し、それに応じてコースを修正。出航すると、船団はそよ風と時折吹く突風を楽しみながら走り出した。最終ゴールと総合順位は、100海里離れた場所で彼らを待っていた。



2023年6月25日。1838年に設立されたアーブル・レガート協会は、有名な宝石商ガラードによって設計されたカップに勝利した船の名前が刻まれるのを辛抱強く待っていた。第1回大会が終了した時点で、マリエットは特権を授与された。参加者全員が出席した朗らかなセレモニーで、各部門優勝者には40センチの永久トロフィーのレプリカが贈られた。マリエットはスクーナークラスで最高の栄誉を獲得し、その一方でギャフ装備のレディ・アンはカッタークラスで優勝した。
すべての寄港地でヨットの船員や本格的なヨットの愛好者たちが示した熱意をみることができた。

卓越性の長い伝統を持つこの競技に参加するということはブランドの選択であり、最初のリシャール・ミル カップは、まだ語られていない古典的なセーリング物語のスタートとなった。エレガンスへの情熱とパフォーマンスの感動に突き動かされ、次版は、さらに魅力的な航海日誌を綴ることでしょう。






【お問い合わせ】
リシャールミルジャパン
Tel.03-5511-1555
http://www.richardmille.jp/