BaselWorld2018 グルーベル フォルセイ ダブルトゥールビヨン テクニック ブルー ＋ α ＋ 7月12日(東京)・14日(神戸)での新作展示会の詳報

来る７月１２日（木）の東京と、14日(土)の神戸で、ステファン・フォルセイ氏が来日して２０１８新作の発表会を行うグルーベル フォルセイ(Greubel Forsey)。

この2018年新作展示会も間近に迫った時期ではありますが、一部滞っていたバーゼルの新作レポートなどを、新作展示に合わせてご紹介していきます！

※新作展示会にはメディアだけでなく、一般ユーザーも参加できます。
参加申し込みの詳細は上記のリンク先か、文末にも再掲しましたので、そちらをご覧ください。

今回は新作として精度を競う国際クロノメトリーコンクールで915/1000(日差1秒以下)というスコアで優勝した、高精度機ダブルトゥールビヨン テクニック (Double Tourbillon Technique)に加わったブルーバージョンと新作ではない＋αを紹介します。
コンテストについては、"発明"を解説したレポートもあわせてご覧ください。



鮮烈なブルーは洋銀製ムーブメントの地板・ブリッジそのものを化学・物理処理によって青くしています。
各々の部品の処理条件を変え、複数の部品の色が揃うようにしています。
地板のブルーの上に配置された、ブラックポリッシュのシルバー、ゴールドシャトン、ルビー、歯車…それぞれの部品の色のコントラストが映えます。

可視化された1回転3.2時間の高速回転同軸香箱は4つのスプリングを直列に接続し、120時間(5日)のロングパワーリザーブを提供します。
手巻き時計には珍しく、巻き終わりでスリップするスリッピングアタッチメントが設けられており、巻きすぎによる過剰トルクから機構を保護します。

2時位置の差動歯車機構でパワーリザーブを計算し、3時位置のパワーリザーブインジケータに表示します。
"主役"のダブルトゥールビヨン30°は6時位置に堂々と配置されます。



光の加減によってブルーの印象は変化します。
4分で1回転する外側トゥールビヨンには1から4の数字が降られたサファイア製の秒針が取り付けられ、トゥールビヨンの位置を知ることができます。
これとは別に9時位置にはスモールセコンドが。



バックビューも鮮烈なブルーが印象的です。
香箱からトゥールビヨンに至る輪列とパワーリザーブインジケータ・時分針に至る輪列をそれぞれ見ることができます。
大型のムーブメント直径38.40 mm 厚み12.15 mmと余裕を持った頑丈な造りです。

ケースも大きめで直径47.50 mm 厚み16.84 mmは厳しいかもしれません。
素材としてチタン・プラチナ・ホワイトゴールドから選択できるので、チタンを使えばかなり軽くなると思います、この個体はプラチナなので"心地よい重さ"を十二分に堪能できました。



素晴らしい眺めです…
一目でグルーベル フォルセイとわかるユニークな形状のブリッジも見逃せません。



実用的なラバーベルトには"グルーベル フォルセイの碑文"が刻まれています。



もちろんケースサイドにも。



リュウズ側にも。
大きめのリュウズはぱっと見の印象が良くなかったのですが、実際に巻き上げや時合わせという操作を行うと"なるほど"と納得です。
実用品としての時計であり、使いやすさは全てにおいて優先すべきという姿勢と理解しました。

手に取られたときは是非、巻いて感触を確かめてみてください。

さて、バーゼルで発表された新作はここまでですが、撮影不可のナノ フドロワイヤント デモンストレータ2を含め、既存作もいくつか拝見させていただきました。
併せて紹介いたします。



SIHHでも拝見したディファレンシャル イクアリティー(DIFFÉRENTIAL D'ÉGALITÉ)です。
個人的には今年の新作では一番好きです。

そして、"ブラックポリッシュの例"として登場したのが…



インベンション ピース 1(Invantion Piece 1)！
名前の通り、"発明(Invantion)"を称えるピースで、"発明"をメインにし、リング状の時分表示(赤が時、青が分)は控えめです(12時間で半周=24時間で1周の24時間表示ですが、半分にはインデックスが切られていません)。
ダブルトゥールビヨン30°を支えるブリッジはリング状の時分表示の外側に支点があるため、"最も長い"そうです。
ダブルトゥールビヨン30°を基準に、テクニックのものと比べてもその長さが伝わるでしょうか？
このブリッジをブラックポリッシュで完璧に仕上げている例として今回の展示会にプロトタイプ00が持ち込まれましたが、製品版はすでに完売しています。
ちなみに、2はクアドラプル トゥールビヨン、3はトゥールビヨン24セコンズですが、すべて完売です。



トゥールビヨンの美しさを堪能でると同時に、時計としての機能もちゃんと備えています。



文字盤に相当するムーブメント地板と風防の間に大きな空間が取られ、立体的なトゥールビヨンが浮かんでいるようにも見えます。



ずっと眺めていたい…



文字盤側ではトゥールビヨン以外の歯車の要素を省くことで、トゥールビヨンだけがどこにもつながらずに浮かんでいるようなイメージになっています。



ケースバックには創業者2人の名前と"碑文"、大きなルビーが見えます。

同様のコンセプトでダブルトゥールビヨン30°を可視化したのが、独立メゾンの話題でよく登場するハリーウィンストンのOPUSプロジェクトで、グルーベル フォルセイが担当した6作目、OPUS6です。



こちらは6にちなんだのか6本限定でした。

だいぶ横道にそれた気もしますが、どのピースも素晴らしく、少しでも多くの方にまずは触れていただきたいと思います。
是非、日本での新作展示の機会に、ご自身の目で確かめてみてください。


東京
日時：2018.7.12（木）15:00-20:00
　　　※16:00より、ステファン・フォルセイ氏による新作プレゼンテーションを行います。
場所：アンダーズ 東京 51F Andaz Studio　東京都港区虎ノ門1-23-4

この東京会場では、主催のカミネさんのご厚意で、WMO専用席を設けていただけることになりました。
参加を希望される方は、a-ls編集長のツイッター・アカウント（ https://twitter.com/als_uhruhr　）　
もしくは、 info@watch-media-online.com  までメッセージを送ってください。

ステファン・フォルセイ氏

神戸
日時：2018.7.14（土）13:00-19:00
　　　※16:00より、ステファン・フォルセイ氏による新作プレゼンテーションを行います。
場所：カミネ 旧居留地店神戸市中央区播磨町49 旧居留地平和ビル1F

さらなる詳細ならびに、参加申し込み用のフォームは以下にて！

http://kamine.co.jp/greubelforsey2018/





【問い合わせ・電話での申し込み】
株式会社カミネ
078-321-0039
(受付時間)10:30～19:30 (不定休）