オーデマ ピゲ オフィシャルサイトに見る2020年新作~「Code11.59 クロノグラフ"ワン ドロップ"」と「ロイヤル オーク オートマティック ジェム・セッティング」

 By : KITAMURA(a-ls)
 


先日届いたオーデマ ピゲのLINEニュースに、「近いうちに新作の情報もお届けできるかと思います。お楽しみにお待ちください。」というメッセージがあった。

今年は、ウォッチズ&ワンダーズ(旧SIHH)もバーゼル・ワールドも予定通りに開かれないことになってしまったが、オーデマ ピゲは例年の新作発表を行っていたSIHHからの撤退を一年以上前から表明していたので、独自路線を取ることはわかっているのだが、それがどのような形になるかは、いまだ明らかにはされていない。

たとえば2月に書いた、2020年の新作となる「ジャパンブテック限定モデル」の記事、
https://watch-media-online.com/blogs/2910/
https://watch-media-online.com/blogs/2926/

これらは、特にブランドからプレスリリースが配布されたわけでもなく、ユーザーとして登録しているLINEニュースから組み立てた記事なので、もしかしたら今後もこのように、ブランドからユーザーへ直に発信するケースが多くなるのではないかと予想する。

というわけで、ユーザーへの直発信という視点からオーデマ ピゲのオフィシャル・サイトをよーく見てみると、"ん、コレって、新作では!?"というモデルが、なんの前触れもなく掲載されているのがちょくちょく見つかったりするのだ(笑)。

今回はそういう"積極的にはアピールされない新作"モデルを少し紹介してみる(もちろんオーデマ ピゲ様からの承諾は得ている)。



CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ クロノグラフ“ワンドロップ”
Code11.59 シリーズ初のチャリティー・オークション・ピース!!



CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ クロノグラフ“ワンドロップ”は、オーデマ ピゲが、ワン・ドロップ財団(One Drop Foundation)のために製作した、Code11.59の最新作にして、シリーズ初のチャリティー用特別ヴァージョンとなる。

ワン・ドロップ財団とは、2007年にあのシルク・ドゥ・ソレイユ(Cirque du Soleil)の創設者であるギー・ラリベルテ氏が、世界の水問題に取組む目的で設立した非営利団体で、その目的は、地球の最も恵まれない辺境にまで、清潔な水と良質な衛生環境を提供できる、持続可能な方法を作り出すことであり、支援基金を募るための活動の一環であるシルク・ドゥ・ソレイユによるイベント“One Night for One Drop”は、大規模なチャリティー・イベントとして世界的な注目を集めている。

ちなみにオーデマ ピゲは、同財団との「エルサルバドル・プロジェクト(註1)」への協力を推進しているほか、2018年の“One Night for One Drop”イベントに、チャリティー・オークション・モデルとして「ロイヤル オーク・パーペチュアルカレンダー特別モデル」を出品、これは24万ドルという高値で落札され話題となった。
(参考→)https://watch-media-online.com/news/1339/


ワン・ドロップ財団の活動、すなわち革新的なイニシアチブとパートナー企業から迅速な資金調達を得るアクティヴィティーは
非常に高く評価されていて、カナダでチャリティー団体の格付けを行うチャリティ インテリジェンス カナダは、2018年および2019年のトップ10インパクト・チャリティの1つとして同財団を評価している。
(参考→) https://www.charityintelligence.ca/charity-profiles/top-10-impact-charities-of-2019
      https://www.onedrop.org/en/



文字盤は、サンレイ模様のスモークバーガンディ ラッカーダイヤルで、18Kホワイトゴールドのアプライド アワーマーカーと針、ブラックラッカーのインナーベゼルを特徴としている。



その他仕様は、「Code11.59 バイ オーデマ ピゲ クロノグラフ」に準拠する。



[註1]ワン・ドロップの「エルサルバドル・プロジェクト」
水源を枯渇させる浸食作用にストップをかけ、家庭に生鮮食品を供給するために、1万2000本の木を植え、省エネ型の薪の窯200台を建設し、教育的な工房で500人の若者たちにトレーニングを行う ―― オーデマ ピゲ財団は、「シルク・ドゥ・ソレイユ」の創設者ギィ・ラリベルテのNGO「ワン・ドロップ」のエルサルバドルにおけるグローバルなプログラムに、このような形で貢献しています。




そしてもうひとつは、ロイヤルオーク オートマチックのすごいヤツだ!

オーデマ ピゲ ロイヤル オーク オートマティック
品番:15502OR.ZZ.1222OR.01


この画像を見ておわかりかとも思うが、"凄い"という以外、書くべき言葉が浮かばない。

とりあえずはこの驚異的なジェム・セッティングについて触れると、ケース、ダイヤルおよびブレスレットにブリリアントカットダイヤモンドが610個使われて、総計では約7.24カラットとなっている。
また、サーモンっぽいダイヤルの色調を生み出しているのは、実はブリリアントカットのオレンジ・サファイアで、全466個・総計約3.18カラットが使用されている。
ちなみに、オフィシャルのどこにも価格表示はないので、おそらく"プライス・オン・リクエスト"的な存在と思われる。



【仕様詳細】

[ケース]
18Kピンクゴールドケースとベゼルにダイヤモンドセット。
風防とケースバックに反射防止加工サファイアクリスタルガラス
ケース径:41 MM
ケース厚:10.4 MM
防水性:50 m

[文字盤]
18Kピンクゴールドダイヤルにオレンジサファイアをフルセット
蓄光処理を施したピンクゴールド製のアプライドアワーマーカー
ロイヤルオーク針

[ブレスレット]
ダイヤモンドをセットした18Kピンクゴールドブレスレット(サテンブラッシュ仕上げリンクを除く)
APフォールディングバックル
 
[キャリバー]
自動巻き自社製キャリバー4302
直径:32 MM (14 リーニュ)
バランスホイールの振動数:4 Hz (28.800 振動/時)
石数:32
パワーリザーブ:70 時間
部品数:257
機能:時、分、センターセコンド、デイト




今後発表が行われるはずの2020年新作については、時計メディアに対しても、より積極的な発表がなされるとは思うのだが、オーデマ ピゲのようにブティックやSNSなどを通じてユーザーへの独自の発信力を確立しつつあるブランドの宣伝戦略方法は、新時代の手法として時計業界へ大きな影響を与えることになるだろうし、それは大規模見本市の将来すらも左右することになりかねないので、新作の内容はもちろんのこと、発表のスタイルや時期など、2020年のオーデマ ピゲは本当にいろいろな意味で注目に値するものとなるに違いない!!




【問い合わせ】
オーデマ ピゲ ブティック銀座
〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目5−13
TEL.03-6830-0788