John M. Flaux 「チーター」時計と動物の融合

 By : CC Fan


印象的なチーター型クロックのプレスリリースがメールで送られてきたので紹介いたします。
例によってプレスリリースは英語とフランス語しかないため、抄訳…ですらない紹介ブログとして掲載します。



独立時計師協会(Académie Horlogère Des Créateurs Indépendants - AHCI、通称アカデミー)の候補生であるJohn-Mikael Flauxによるチーターを象ったソヌリクロックです。


何よりも動いているところを見るのが、一番よさそうなどまずは動画を…



フランス語でLe GUÉPARD、英語でThe Cheetahと言う名前の作品です。
その意味はそのままネコ科の大型動物チーターです。

Jhon-M Flauxのアイディアは時計のメカニズムを昆虫や動物、別の機械と融合したアート作品を作るという事でした。
彼が大好きで、今回モチーフに選んだチーター、地球上で最速の速度を持ちながら、現在は絶滅危惧種になってしまっています。
絶滅と戦うチーターを今回、正時ごとに時刻を鳴り響かせて伝えるパッシングストライクを融合させ、「時間の経過」との戦いを表現した作品になります。
時計の文字盤が見えない場所に置いてあったとしても、時間の経過を音として伝えます。



より正確にいえば、チーターを象ったストライキング機構と表現するのが正しいかもしれません。
前に突き出した左前脚はカムによって1時間に1回のストライキング機構の起動を司ります。
右前足と頭部はスネイルカムから時刻を読み取り、時刻分ゴングを鳴らします。
そして、下半身はハンマーに連動し、叩くたびに翔けるような動きをします。
更に、尻尾の部分はパッシング機構の手動起動で、繰り返し時刻を鳴らすこともできます。

…簡単にいうと、学校ソヌリの30分の単音が無い版みたいな動きですね。



チーターとしての造形と機械部品としての造形を妥協無くうまくバランスさせています。



「主役」のチーター(ストライキング機構)に対し、時計(計時機構)本体は目立たないようにケースに入れ、隠されています。
計時機構から伸びた2つの輪列の片方が時分針、もう片方が時刻読み取り用のスネイルカムを動かしています。

時計本体はリュウズ巻き・リュウズ合わせ、ストライキング機構はカギ巻きです。



ゴングは背景の裏に配置。



背景のイメージはアーティスト、Line Descombesによって描かれた宇宙の象徴のイメージです。
時計製造で使われるブルースチールを思わせる青色は、磨き上げられたスチールと真鍮の金色に調和しています。



チーターの先には日の出のイメージが描かれ、絶滅の危機に瀕しながらもチーターの将来への希望を表現しています。



「チーター」を構成する部品群。
部品数は205個、全ての部品の仕上げには1か月の時間がかかるそうです。
パワーリザーブは45時間、おそらく計時側のパワーリザーブです。
チーターは5個の生産数に制限され、それぞれはオーナーとの話し合いで決まるユニークピースとなります。
サイズは30cm×10cm×10cm、値段はPOR(Price On Request)です。

https://www.john-mikael-flaux.com/guepard.php