A.ランゲ&ゾーネの"新作"ユニークピース「1815 クロノグラフ "ハンプトンコート エディション"」~時計作りで社会に貢献

 By : KITAMURA(a-ls)

A.ランゲ&ゾーネの"新作"ユニークピースである。
情報が解禁された先週の段階ではまだ日本語版プレスリリースがなかったため、ツイッターで呟くにとどめたけれども、"本当にもう なんでこれをカタログ・アイテムにしないのか"と、詰問したいほどに美しいバランスで構築された、その名も「1815 クロノグラフ "ハンプトンコート エディション"」。
そのプレスリリースと、さらにこの「1815 クロノグラフ "ハンプトンコート エディション"」が製作される契機となった「コンクール・オブ・エレガンス2022」についてのプレスリリースが到着したので、2つのリリースを編集する形でご紹介する。



ちなみに、「コンクール・オブ・エレガンス」とは、ロンドン郊外のハンプトン宮殿に数十台もの希少かつ貴重なクラシック・カーを集めて行われるイベントで、幾つかのクラシック・カーのイベントを後援しているA.ランゲ&ゾーネは、2018年からこのイベントも後援している。
今年の「コンクール・オブ・エレガンス」は、来たる9月2日から4日まで、約60台のクラシック・カーを集めて開催されることになっている。

これらを踏まえ、以下、公式リリースから引用(引用部分は青字で表記)。



A.ランゲ&ゾーネが協賛する「コンクール・オブ・エレガンス2022」とチャリティオークションのコラボレーション

フェラーリ、ブガッティ、アストンマーティン…錚々たる名車にため息が漏れ、熱い視線が注がれます。コンクール・オブ・エレガンス10周年を記念して披露されるこれらのクラシックカーは、英国屈指の名門自動車クラブが選りすぐった名車です。その舞台となるのは、ロンドン郊外に建つチューダー様式のハンプトンコート宮殿の広大な庭園です。ここにはかつて、ヘンリー8世の邸宅でした。

情熱を共有し社会に貢献
2018年から協賛しているコンクール・オブ・エレガンスは、当初からA.ランゲ&ゾーネにとって機械式時計のマスターピースを披露するのに理想的な舞台であるというだけでなく、クラシックカーファンやコレクターと出会うことによって着想を得る場でもあります。ランゲCEOのヴィルヘルム・シュミットは、クラシックカーの世界と流行に左右されないタイムピースの世界には間違いなく類似性があると言い、このイベントから想像できる多くの人々の情熱に大きな可能性を見いだしています。

最高水準へのこだわり
コンクール・オブ・エレガンスの週末を忘れ得ぬものにするのは、道路やサーキットで活躍した名車だけではありません。A.ランゲ&ゾーネの時計もまた、ありとあらゆる機械・機構の美を愛するすべての人々にとって忘れがたい週末を演出します。タイムを競うモータースポーツは、昔から計時システムと深い関係にあります。そこで、このイベントを協賛するA.ランゲ&ゾーネは、自動車と時計の関連性を最もよく表現するクロノグラフ搭載機を中心とするコレクションを披露します。
コンクール・オブ・エレガンス会場で、A.ランゲ&ゾーネの時計師が作業する手元を肩越しにのぞき込めば、その複雑なストップウォッチ機構を間近に見ることができます。機構が起動してレバー、ロッカーアーム、歯車が巧みに連動し始めると、クロノグラフキャリバーの精巧な動きに目を見張ることでしょう。

●コンクール・オブ・エレガンスの後、社会貢献のためにオークションに出品される1本限定製作の1815クロノグラフ



「コンクール・オブ・エレガンス」会場でのウォッチメーカーの作業実演や実機展示に加える形で、A.ランゲ&ゾーネが今年、特別に用意したのが、世界に1本だけのユニークピースの製作で、このスペシャルな「1815 クロノグラフ」はイベント会場の名を冠して、「1815 クロノグラフ "ハンプトンコート エディション"」と命名されたのである。
そしてこの作品は、イベントでの展示後の11月6日に、フィリップス(Phillips in Association with Bacs & Russo)のオークションに出品され、落札後の収益金を1976年にウェールズ公チャールズによって設立された「 The Prince's Trust」という、11歳から30歳までの英国の若者の就労を支援するチャリティーに寄付することが、このたび発表されたのである。

再び、プレスリリースからの引用。


世界にひとつだけの1815クロノグラフをザ・プリンス・トラストに
1815クロノグラフ "ハンプトンコート・エディション"は、コンクール・オブ・エレガンス会場で発表された後、2022年11月6日に、オークションハウス・フィリップスがバックス&ロッソ社と共同開催するジュネーブ・ウォッチ・オークションXVIに出品されます。そして、収益金はザ・プリンス・トラストに寄付されることになっています。
ザ・プリンス・トラストは、1976年にウェールズ公チャールズが設立したこの慈善団体です。11歳から30歳までの青少年が基本的な生活スキルを身につけ、職業生活を始める準備をし、就労できるように支援することを目的として活動をしており、英国でザ・プリンス・トラストが提供する講座を受講している青少年は100万人以上におよびます。ザ・プリンス・トラストの資金調達およびマーケティングディレクター、フランシス・ミルナー氏は、「ザ・プリンス・トラストは、すべての若い人々がその出自や直面する問題に関わらず成功する機会を与えられるべきだと考えています。この活動のために世界に1本しか存在しない時計をオークションに出品してくださるという、A.ランゲ&ゾーネの熱意とご支援により、私たちはこれからも、青少年に明るい未来を拓く手助けをし、困難な状況にあるより多くの青少年に自信を持ってもらい、生活・学習能力を身に着け、就労できるように援助を続けることができます」と語ります。

1815クロノグラフ “ハンプトンコート・エディション”は、直径39.5ミリのホワイトゴールド無垢製ケースに、初めてサンドストーンカラーの数字をプリントしたブラックダイヤルを収めています。クラシックデザインと機構の傑作が一体となったこの時計には、1本限定製作の印が刻まれています。コンクール・オブ・エレガンスのロゴが手彫りで描かれた開閉式裏蓋を開けると、自社で開発・製作したクロノグラフムーブメントが見えます。このムーブメントは、コラムホイール制御式でフライバック機能を搭載しています。テンプは毎時18,000回、すなわち2.5ヘルツで振動し、5分の1秒単位の精度でタイムを計測します。
自社製キャリバーL951.5を構成する306個の部品は、すべてのランゲウォッチと同じように、グラスヒュッテにある本社工房で熟練の職人によって細部まで丹念に仕上げられています。A.ランゲ&ゾーネの最高品質基準を満たすために、この1815クロノグラフのムーブメントも二度組方式で組み立てられます。ゴールド無垢製の裏蓋にエングレービングされたコンクール・オブ・エレガンスのロゴも、その繊細なモチーフをオリジナルに忠実に描くために、数日をかけて手作業で沈み彫りしたものです


さてここまで、1815クロノグラフ"ハンプトンコート・エディション"誕生の理由から、販売そして寄付までの流れがご理解いただけたところで、続いて時計のプレスリリースを引用するのだが、その前にもう一度提案しておきたい。入手はもちろんのこと実物を見ることすらかなわないだろうこの究極モデルを、ハンターバックなしの通常ケースで構わないし、もしも同じデザインだと問題ありというのなら、サブダイヤルまでブラックにしてもらって全然構わないので、どうでしょう、来年あたりにカタログ化するというのは...。


では、以下、プレスリリースより引用


1815クロノグラフ “ハンプトンコート・エディション”~時計作りで社会に貢献

唯一無二のコンビネーション
2004年に発表された1815クロノグラフは、クラシックなデザインと先進的な技術が融合した時計です。デザインでは最善の視認性を追求し、手作業による仕上げと洗練されたディテールにこだわっています。例えば、ダイヤルにアラビア数字と線路をイメージした分目盛りをあしらい、サブダイヤルをやや下方に配置して、往年のA.ランゲ&ゾーネ製懐中時計を彷彿とさせています。
今年のコンクール・オブ・エレガンスのために特別に製作された1815クロノグラフ “ハンプトンコート・エディション”には、ホワイトゴールド製ケースに収めたブラックダイヤルにサンドストーンカラーの数字と目盛りをあしらうという、他には見られない独特のカラーコンビネーションを初めて採用しました。ダイヤルを取り巻くタキメータースケールは平均速度を計算するためのもので、モータースポーツと計時の歴史的な結びつきを物語ります。



ブラックダイヤルにコントラスト豊かに浮かび上がるロディウムカラーのサブダイヤルは、スモールセコンドと分積算計です。さらに、ゴールド製時針および分針、そしてスチール製のクロノグラフ秒針、スモールセコンド針および分積算針はいずれも、ケース素材に調和するロディウムカラーに仕上げられ、優れた視認性を実現しています。ブラックの手縫いのアリゲーターベルトにホワイトゴールド無垢製ピンバックルを組み合わせ、全体をエレガントな印象にまとめています。

高精度という美しさ
最も美しいフライバック・クロノグラフの一つを“ハンプトンコート・エディション”に選んだのは、モータースポーツに計時が欠かせないからでもあります。コンクール・オブ・エレガンスのロゴを手彫りで描いた開閉式裏蓋を開けると、2010年以来採用されている自社製手巻きキャリバーL951.5が見えます。二度組方式で仕上げられたこのコラムホイール制御式ムーブメントは、プレシジョン・ジャンピング・ミニッツカウンターおよびフライバック機能を搭載しています。パワーリザーブは60時間におよび、自社製フリースプラング式ヒゲゼンマイが大きな偏心錘付きテンプを駆動させ、安定した歩度を保ちます。テンプは毎時18,000回、すなわち2.5ヘルツで振動し、5分の1秒単位の精度でタイムを計測します。



サファイアクリスタルのシースルーバックからは、時間と労力をかけて手作業で作り上げたクロノグラフ機構が見えます。さまざまな素材と表面装飾を緻密に相互調整して組み立てたムーブメントは、立体感のある開放的な構造になっています。それによって、複雑な切替えプロセスの細部や、ランゲ独自のスワンネック形バネを組み込み、芸術的なハンドエングレービングを施したテンプ受けも見ることができます。この小さく、しかし華やかな花模様の仕上げ装飾が施された部品は、その時計が紛れもなくランゲウォッチであることの証しです。そして、その花模様を描くエングレーバーごとに違う彫りの深さや線さばきによっても、この1815クロノグラフが世界に二つと存在しない一点物になっているのです。



【仕様】
1815クロノグラフ “ハンプトンコート・エディション”
Ref. 414.047

[ムーブメント]
ランゲ自社製キャリバーL951.5、手巻き、ランゲ最高品質基準準拠、手作業による組立ておよび装飾、五姿勢調整済み、素材の特性を生かした洋銀製の地板および受け、ハンドエングレービング入りテンプ受け
ムーブメント部品数:306
石数:34
ビス留め式ゴールドシャトン:4
脱進機:アンクル脱進機
調速機:耐震機構および偏心錘付きテンプ、自社製ヒゲゼンマイ、毎時18,000振動、スワンネック形バネと側面にある調整用ビスにより微調整可能な速度調整装置
パワーリザーブ:完全巻上げ状態で60時間
ムーブメント寸法:直径:30.6 mm、高さ:6.1 mm


[機能]
時、分およびストップセコンド機能搭載スモールセコンドによる時刻表示/プレシジョン・ジャンピング・ミニッツカウンター搭載フライバック・クロノグラフ/タキメータースケール
操作系:ゼンマイ巻上げと時刻合わせ用リューズ/クロノグラフ操作用ボタン2個


[ケース]
18Kホワイトゴールド、開閉式裏蓋(外側に手彫りのコンクール・オブ・エレガンスのロゴ、内側に“Unique piece“の限定刻印)
ケース寸法:直径:39.5ミリ、高さ:11.8 mm

[ダイヤル]
シルバー、ブラック
・サブダイヤル:ロディウムカラー
・ダイヤルのプリント文字:サンドストーンカラー

[針およびアプライドインデックス]
・時および分:ロディウム仕上げのゴールド
・クロノグラフ秒針、秒針および分積算針:ロディウム仕上げのスチール

[風防ガラスおよび シースルーバック]
サファイアクリスタル(モース硬度9)

[ベルト]
手縫いアリゲーターベルト、ブラック

[バックル]
18Kホワイトゴールド製ピンバックル

[限定数]
1本(ザ・プリンス・トラスト・チャリティーオークションに出品)







【お問合せ】
A.ランゲ&ゾーネ
TEL.0120-23-1845