ロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン GMTにグリーンカラーが登場~日本マーケット限定のバーガンディ・カラーも

 By : KITAMURA(a-ls)

先日、速報でお伝えしたオーデマ ピゲの2022年下期新作6モデル。その中から、昨日は「 CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ 」の新作3モデルを掲載したが、いよいよ本日は入手困難な状況が続いているロイヤル オークの新作を紹介する。そんなシビアな品薄状況下であるから、"新作が出せるのなら周年モデルをもっと作って欲しい"などと感じる方も多いかもしれないが、新作の多くはブランドの技術革新の成果として数年も前からロードマップ化されているものなので、それとこれとは別の話なわけなのである。しかし、ブランドが日本マーケットを重視しその活況に感謝していることは、この新作モデル「ロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン GMT」に、特別に日本市場限定カラーのモデルが追加されている点に証明されているのではないだろうか。

「ロイヤル オーク コンセプト」というのは、2002年に「ロイヤル オーク」の30周年を祝い誕生したもので、今年で20周年となる。グリーンセラミックの「ロイヤル オーク コンセプト」での採用は今回が初となる。さらに、日本のファンへの限定モデルとして、バーガンディ・カラーも追加されている。

以下、グリーンセラミックのプレスリリースと、バーガンディの画像を掲載する。



ロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン GMTにグリーンカラーが登場


オーデマ ピゲは新たに44ミリのロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン GMTを発表します。チタンケースにグリーンセラミックのベゼルを組み合わせたコンテンポラリーなコンプリケーションタイムピースです。ダイヤルとサファイアケースバックから見えるブラックのアーキテクチャルなムーブメントには、ベゼルと合わせたグリーンのインサートを配し、ハイテクデザインをさらに進めたパワフルなコントラストを演出しています。

新しいロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン GMTは、サンドブラスト仕上げのチタンケースとグリーンセラミックのベゼルを組み合わせています。ウォッチの両面から見えるアーキテクチャルなムーブメントも、色を合わせたグリーンのハイライトを演出。 ©オーデマ ピゲ提供



スタイリッシュなグリーンのアクセント
新しいロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン GMTモデルは、サンドブラストのチタンケース、ベゼル、リューズとプッシュピースの全てがグリーンセラミックで、サテン仕上げとポリッシュの面取りを組み合わせて手作業で仕上げています。オーデマ ピゲは2018年にロイヤル オーク オフショア コレクションでグリーンセラミックを採用していますが、ロイヤル オーク コンセプトでは今回が初めてです。

このセラミックは焼結するとグリーンの色が出るよう加工した酸化ジルコン(ZrO2) パウダーと特殊なバインダーを混合させ、高精度の機械加工を経て完成します。セラミックの正確な組成はマニュファクチュールの企業秘密。部品は1400°C以上の炉で焼結させた後に最終的なグリーンカラーとなります。



均一のカラーに揃えることも難題の一つでした。セラミックの最終的なカラーは焼結温度により違い、バリエーションが出ることは許されません。ル・ブラッシュの職人たちは一つ一つのセラミック部品を貴金属を扱う時のように丁寧に仕上げます。こうして完成するタイムピースは豊かな光の反射で包まれます。

ロイヤル オーク コンセプトのデザインコードでは、ダイヤル側とケースバック側のどちらからも見えるアーキテクチャルなムーブメントが最大の魅力となっています。さらにグリーンセラミックの採用と手巻きキャリバー2954の搭載。



ムーブメントのブラックPVD加工 のブリッジとグリーンのCVD加工のカラーインサートがモダンなコントラストを演出します。新しく開発されたグリーンの薄いレイヤーは、化学蒸着(CVD)によるものです。



チェンバーの中に前駆ガスを充填し、これをガスが分解するまで加熱すると、各要素の表面に成分が固定接着されます。光を微妙に反射する仕上げに加え、この加工技術による全ての部品のカラーは均一で、時を経ても変化することはありません。



タイムピースのコントラストカラーをピンクゴールドのアクセントがさらに照らし出します。ピンクゴールドの針には蓄光処理が施され、12時位置にはAPモノグラムのアプライドロゴが光ります。これに呼応するようにピンクゴールドカラーのフライング トゥールビヨン キャリッジとエスケープメント部品がオープンワークのブリッジから覗きます。



ブラックのインナーベゼルにはトランスファー印刷のホワイトのアワーマーカーが並び、明るいタッチを添えます。



グリーンラバーストラップにはサンドブラスト仕上げのチタン製APフォールディングバックル。ウォッチの前衛的なデザインはディテールまで完璧です。タイムピースには追加のブラックラバーストラップも付属しています。


伝統と最新テクノロジーのブレンド
手巻きキャリバー2954 は品格あるフライング トゥールビヨンを最先端のディスプレイで包みます:第二時間帯インジケーター(GMT-Greenwich Mean Time)、そして6時位置のリューズ位置インジケーター。これはリューズの巻真がH(時刻調整)、N(ニュートラル)、R(巻上げ)のどの位置にあるかを示します。



3時位置のGMT表示は一目で第二時間帯を読み取ることができます。これは4時位置のプッシュピースで調整します(一度押すと1時間進む)。第二時間帯は12時間表示で、2枚のディスクを重ねた構造。12時間で一回転する時ディスクはサファイア製で、黒の輪郭の白い数字が現れます。それに対し昼/夜ディスクはブラス製で24時間で一回転。昼間を示す白い半円と夜間を示すCVD加工されたグリーンの半円で構成。

キャリバー2954はマニュファクチュールが特許を保持する平行ダブルバレル システムを採用。これによりロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン GMT のパワーリザーブは10日間となり、約237時間、コンスタントな巻上げ状態を保ちます。二つのバレルからのエネルギーは、二つに接続する一個のカナ車を通して同時に歯車に伝達されるため、エネルギーが滑らかに伝わります。このシステムでは輪列へのプレッシャーが減り、二つのバレルの摩擦はトルクの変化を補正しこれにより精度、パワーリザーブ、信頼性が向上します[註1]




ロイヤルオーク コンセプトが20才に!
2002年、ロイヤル オークの30周年を祝い、ロイヤル オーク コンセプトが登場しました。この機会にオーデマ ピゲはコンセプトカーにインスパイアされた150本限定モデルを発表しました。航空産業で用いられる軽量で耐久性の高い合金、アラクライト602とチタンを組み合わせています。ベゼルはロイヤル オークのトレードマークである八角形のフォルム。大きめな44ミリの丸みを帯びたケースは手首にフィットするカーブしたエルゴノミックなラインというデザインで、このタイムピースを新たな地平に送り出しました。未来的なケースのデザインに加え、ダイヤルからは最先端の手巻きメカニズムが見えます。リューズのポジション表示、メインスプリングのトルクを表示するダイナモグラフ、パワーリザーブのリニア表示などの革新的な機能を盛り込んでいます。トゥールビヨンキャリッジと衝撃吸収型のブリッジが9時位置に見えます。

当初は一度のみの限定モデルとして発売されたロイヤル オーク コンセプトですが、21世紀のオートオルロジュリーらしい最新のデザインが評価され、コレクションに発展しました。2008年、オーデマ ピゲはロイヤル オーク カーボン コンセプト トゥールビヨンとクロノグラフを発表。先駆的なフォージドカーボン®、セラミック、チタンを使い、ムーブメントにも初めてカーボンの部品が使われました。その後も実験的な試みの舞台となったロイヤル オーク コンセプトは、さらに優れた素材、前衛的なデザイン、革新的なコンプリケーションが登場し、未来的なタイムピースとしての位置を確立しました。

2011年、オーデマ ピゲはチタンとブラックセラミック製の初のロイヤル オーク コンセプト トゥールビヨン GMTを発表。ダイヤルにはオープンワークのムーブメントのトゥールビヨン キャリッジ、砂時計型のアッパーブリッジ、リューズポジションとセカンドタイムゾーン表示が並びます。2014年にはロイヤル オーク コンセプト トゥールビヨンGMTに、チタンとホワイトセラミックを組み合わせたバージョンが加わりました。
2015年、オーデマ ピゲはミハエル・シューマッハと提携した特許保持のロイヤル オークコンセプト ラップタイマーを発表。レーシングトラックで複数の連続した周回タイムを測定することのできる初の機械式タイムピースです。このウォッチはまたコレクション初の提携モデルでもありました。同年、マニュファクチュールはRD#1として知られるロイヤル オーク コンセプト スーパーソヌリのプロトタイプを発表。この特許保持のテクノロジーは、スイス連邦工科大学院ローザンヌ校(EPFL)、音楽家を含む様々なエキスパートたちと共に、8年にわたって行った往時の懐中時計の音色を復元する研究の成果です。

2018年、オーデマ ピゲは初のロイヤル オーク コンセプト トゥールビヨン クロノグラフ オープンワークをホワイト、ブルー、レッドの3つのバリエーションで発表しました。同年、マニュファクチュールはロイヤル オーク コンセプト コレクションで初のフライング トゥールビヨンを発表。これは初のレディース ロイヤル オーク コンセプトであり、このパワフルな38.5ミリのモデルは当初ダイヤモンドセットでした。フライング トゥールビヨンは、チタンとブラックセラミックケースのモデルの最新GMTムーブメントにも搭載されています。キャリバー2954を搭載したこのフライング トゥールビヨンGMTの新世代は、非対称デザインのブラック加工チタンブリッジにピンクゴールドカラーのアクセントを配した新しいムーブメントデザインをアピール。2020年にはロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン GMT の新しいバージョンが発売されました。チタンケース、グレーセラミック ベゼル、エレクトリックブルーのALD加工(原子層蒸着)のブリッジとスレートグレーのインサートを配したアーキテクチャルなムーブメントを搭載しています。

フライング トゥールビヨンは、2021年に250本限定で42ミリのロイヤル オーク コンセプト"ブラックパンサー"フライング トゥールビヨンが発表されて脚光を浴びました。マーベルとブランドとの長い提携の始まりです。ブラックパンサーの世界にインスパイアされたウォッチケースはチタンとブラックセラミック。マーベルのヒーローの最先端スーツを思わせるユニークなデザインです。ダイヤルにはホワイトゴールド製のブラックパンサーのシルエットが、コンテンポラリーなハンドペイントで描かれています。

ロイヤル オークコンセプトコレクションは20年にわたり、新素材、カラー、コントラストの新たな領域を広げてきました。2023年もさらなる発展を続けます。


[註1]「トルク」または「カプル」は機械工学で、正反対に作用する二つの同等の平行した力の組み合わせを指します。



“Born in Le Brassus, raised around the world.”
⟪ル・ブラッシュの自然が生み出し、人とともに生きていく⟫




【仕様】
ロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン GMT / 44ミリ
26589IO.OO.D056CA.01

[ケース]
サンドブラスト仕上げチタンケース、グリーンセラミックのベゼル、反射防止加工サファイアクリスタルとケースバック、グリーンセラミックのプッシュピースとネジ込み式リューズ、サンドブラスト仕上げチタンのプッシュピースガード、10気圧防水
ケース厚: 16.1ミリ

[機能]
フライング トゥールビヨン、GMT24時間表示、ファンクションセレクター、時、分

[ダイヤル]
サファイアプレートの3時位置にセカンドタイムゾーンインジケーター、6時にリューズ位置インジケーター、蓄光処理を施したピンクゴールドのロイヤルオーク針、ブラックインナーベゼル

[ストラップ]
グリーンラバーストラップ、サンドブラスト仕上げチタンのAPフォールディングバックル。ブラックラバーストラップ付属

[ムーブメント仕様]
手巻きキャリバー2954
外径 :35.6 ミリ (15 ¾ リーニュ)
厚さ :9.15 ミリ
石数 :24
部品数 :348
パワーリザーブ :約237時間
振動数 :3 Hz (21,600振動/時)

価格要問い合わせ
発売日:2022年10月以降 順次入荷予定


【日本限定】
ロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン GMT(バーガンディ)








【お問い合わせ】
オーデマ ピゲ ジャパン
03-6830-0000



[オーデマ ピゲ]
オーデマ ピゲは、今なお創業者一族(オーデマ家、ピゲ家)によって経営される最も歴史ある高級時計ブランドです。1875年以来ル・ブラッシュを拠点に、型破りなトレンドを生み出そうと新たなスキルや技術の開発、そして職人技の向上を続ける才能ある職人たちを、何世代にもわたり育んできました。スイス・ジュラ山脈に抱かれたジュウ渓谷で、マニュファクチュールが受け継いできた職人技と先進的なスピリットが込められた、デザインや技術の粋を極めた数々の厳選されたマスターピースが制作されています。感性という言語を通して、世界中の時計愛好家と情熱や職人技を共有するオーデマ ピゲは、創造的な実践を行うさまざまな異分野と豊かな交流を楽しみ、素晴らしいコミュニティを築いてきました。ル・ブラッシュの自然が生み出し、人とともに生きていく。Born in Le Brassus, raised around the world. — www.audemarspiguet.com