IWC W&W2023 新作、「インヂュニア・オートマチック40」 先行レポート
By : CC Fan現在開催中のWatch and Wonders 2023で発表されたIWCの新作、インヂュニア・オートマチック40。
70年代にジェラルド・ジェンタによって作られたオリジナルのインヂュニアSL(リファレンス1832)の特徴を受け継ぎながら、ハイクオリティ仕上げ、自社ムーブメントなどの現代的なアップデートを加えています。
今回、ステンレスケースの3モデルとチタンケースの1モデルが発表されましたが、そのうちステンレスケースのブラック文字盤とシルバー文字盤のモデルを先行して拝見することができたので先行レポートします。

ジェンタのオリジナルデザインを活かしたまま現代的にアップデートされています。
各要素を徹底的に見直したことで新しい現代的な解釈、を実現したそうです。

構造的な大きな違いとして、インヂュニアSLではベゼルに設けられた5つの凹みに爪をかけ、ケース本体にねじ込むねじ込み式だったため凹みの位相は個体差によって変わっていました。
今回のアップデートでは5つのネジによってベゼルを固定する方式に変更、ねじ込み方式と違いネジの位置は変わらないため外観が統一されます。
また、現代的な加工技術によって仕上げのクオリティも上がってよりケースの主張が強くなっていることに合わせ、文字盤も特徴的な「グリッド」構造が採用されました。
光の当たり方によって表情が変わります。

角度によってはツートンチェックにも見えます。

逆にオリジナルを踏襲したNGENIEUR(ドイツ語)のロゴがいいアクセントになっています。

角度によっては「グリッド」構造はさらに主張しますが、視認性を損なうことはないという絶妙のバランス感覚。

ケースバックは潔いソリッドバック、軟鉄ケースで磁力の侵入を防ぎます、ここは変わりません。
ムーブメントは自社製ムーブメント32111を搭載し、パワーリザーブは120時間72時間です。

ブラックも同様に「グリッド」構造がケースの質感の向上と文字盤の主張がうまく釣り合い、全体として過不足を感じないバランスです。

ブラックもシルバーも全体が同じ色で塗られており、模様が見えるのはあくまで構造に対する光の作用ですが、それだけでこれだけはっきりとした模様を作ることができるというのはすごいと思います。

H型のリンクを連ねた構造の基本構造は同じながら、現代的な加工と品質管理によって着実に装着感を向上させています。

オリジナルのデザインに忠実ながら、ジェンタというビッグネームに臆することなく、確実なアップデートを実現したインヂュニア・オートマチック40。
同じデザインを進化した工業で作るとどうなるか、という点でも非常に興味深いです。
2023年3月27日追記:パワーリザーブ時間が間違っていたのを修正しました。
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ありがとうございます。
再度確認したところ120時間でしたので本文を訂正させていただきました。
ありがとうございます。
鉄自体のマテリアルの改善(より磁力が通りやすい素材)や解析技術の進化などの要因によって同じ耐磁効果でも軟鉄ケースを薄くできたそうです。
文字盤を軟鉄で作り直接的に耐磁機能を持たせることで厚みを抑えることができたそうです。
主観になってしまいますが、ステンブレスの時計としてみると軽いという印象になりそう…と思いました。
ありがとうございます。
オリジナルの意匠を活かしてはいますが、約50年分のアップデートによって確実に「現代」になったと感じました。
チタンのほか、今回初めて会場で拝見できた「アクア」文字盤ではブレスの中ゴマを鏡面仕上げにしてまた違う印象に仕上げており、非常に興味深かったです。
マークXXと同じ機械かと。
買うならチタンかな、でも高い笑
個人的にはチタンが気になります…