ヴァシュロン・コンスタンタン「“ラ・ミュージック・デュ・タン” レ・キャビノティエ・グランド・コンプリケーション・スプリットセコンド・クロノグラフ -テンポ」~機械式の極致

 From : VACHERON CONSTANTIN (ヴァシュロン・コンスタンタン )



※4/26付追記・解説動画追加しました

“ラ・ミュージック・デュ・タン” レ・キャビノティエ・グランド・コンプリケーション・スプリットセコンド・クロノグラフ -テンポ
全部で24のコンプリケーションを搭載する新しいマニュファクチュール・ムーブメントで駆動するユニークピース


• ストラップの巧妙な固定方式で文字通りリバーシブルのダブルフェイス・ウォッ チ
• “ラ・ミュージック・デュ・タン”:レ・キャビノティエ部門で製作され、音楽芸術に捧げられた各種のユニークピースを集成
• “ラ・ミュージック・デュ・タン”のシリーズに属す各ユニークピースに対し、ヴァシュロン・コンスタンタンとパートナーシップを組むアビーロード・スタジオで録音されたオリジナルのソニック・プリント証明を発行


ヴァシュロン・コンスタンタンは、これまでメゾンが製作した中でも最も複雑な腕時計となるモデルを、ここに誇りをもって発表します。このダブルフェイスのユニークピースは、表のダイヤルにクロノグラフの計測機能とパーペチュアルカレンダーが備わり、裏のダイヤルは、太陽時や均時差、日の出・日の入り、昼夜の長さ、月齢や月相などの表示を含む天文機能に充てられています。この時計はさらに、トゥールビヨンとミニット・リピーターも装備しています。
1163個の部品で構成された新型の自社ムーブメント 、キャリバー2756では、見やすさも抜群な全部で24ものコンプリケーションが見事なオーケストラを成しています。



時刻表示とカレンダー機能の面
リピーター・ウォッチは、時計のコンプリケーションの世界で特別な地位を占めています。この複雑な機械機構は、2世紀以上もヴァシュロン・コンスタンタンが誇りとしてきました。2019年にメゾンのレ・キャビノティエ部門は、“ラ・ミュージック・デュ・タン”というテーマのもとにグループ化されたユニークピースのモデルを通じてリピーター・ウォッチに敬意を表することにしました。
「レ・キャビノティエ・グランド・コンプリケーション・スプリットセコンド・クロノグラフ ― テンポ」は、このアプローチを最も体現する時計です。ゴングの位置やハンマーがゴングを叩いた際の調和の取れた音響を考慮しなくてはならない「ミュージカル」構造を含むミニット・リピーターに加えて、表のダイヤルは、スプリットセコンド・クロノグラフに時刻表示とカレンダー表示も備わります。パーペチュアルカレンダーの表示は、ダイヤル下方に設けられた2つのサブダイヤルで行われ、一方は日付と曜日、他方は月と閏年に用いられています。


ダイヤル上方に左右対称に置かれたサブダイヤルは、時間の表示に充てられています。左側のサブダイヤルは12時間を表し、ディスク内周の24時間目盛りは、第二時間帯表示として利用できます。
右側のサブダイヤルはディスク外周で60分を示し、内周にクロノグラフの30分積算計があります。このクロノグラフがムーブメントに組み込まれる最も複雑なコンプリケーションになるのは間違いないと考えたヴァシュロン・コンスタンタンのウォッチメーカーは、コラムホイール式のスプリットセコンド・クロノグラフを新たに作って、クロノグラフの尊い真価を表現したいと考えました。
2本のセンター秒針を配したスプリットセコンド機構では、ストップ操作により2本のうちの1本だけを止めて中間タイム(スプリットタイム)を計測することができます。そして再スタート操作によって、停止した針が計測を継続している針に「追いつき」ます。しかし、これらの先行する機能に表れているのは、1163個の部品から成るキャリバー2756に発揮された圧倒的な技術力の半分にすぎません。

その成果の全容を知るには、この時計をひっくり返してみなくてはなりません。「レ・キャビノティエ」のスプリットセコンド・クロノグラフは、ケースの上下がまったく対称で、ストラップの固定に巧妙な仕組みが取り入れられているおかげで、完全なリバーシブル・ウォッチになっており、気分やシーンに応じてどちらのフェイスを表にしても着用できるのです。



天文および高度な技術の面
このリバーシブル・ウォッチの他方のダイヤルには、センターに時針と分針、さらに真太陽時を示すための太陽のモチーフをあしらったもう1本の分針があります。地球から見た太陽の位置の変移に基づく真太陽時は、一般的に用いる常用時とは異なります。それは、地軸が傾いていることと、公転軌道が偏った楕円であることに起因します。この真太陽時と、平均太陽時、すなわち私たちが日常生活で用いる常用時とが一致するのは、1年に4回しかありません。
その差は、最大-16分23秒から+14分22秒の範囲で変化します。両者の差は、イクエーション・オブ・タイム(均時差)という言葉で知られますが、この時計では、2つの時刻が同時に判読できるランニング・イクエーション・オブ・タイム(連続作動均時差表示)を採用しています。そして、日の出・日の入りの時刻や3時と9時位置にそれぞれ配された昼と夜の長さの表示も、均時差の情報を補います。



ダイヤルの下方にはムーンフェイズがあり、半円形のサブダイヤル上をレトログラード針が反復して月齢と月相を表示します。ここでもまた、ウォッチメーカーは安易な道を取らず、1000年で1度の修正しから要しないという超高精度のムーンフェイズ表示を実現しました。この第二のダイヤルの見た目の調和を図るために、ヴァシュロン・コンスタンタンのシンボルマークのマルタ十字を象ったキャリッジを搭載するトゥールビヨンをダイヤルの12時位置に厳かに配置し、その上にセンター軸の針によるパワーリザーブ表示が重なっています。



これほど多様な機能と表示が備わる時計は、時計製造における正真正銘の挑戦です。まず技術レベルの高さです。このムーブメントは、以前「レファレンス 57260」を開発した同じチームによって開発され、最も微小な部品まで徹底的に考慮されました。それを証明する一つがスプリットセコンドのリフティングレバーで、この部品は動力消費を抑制するように設計されています。そのため、65時間のパワーリザーブが備わるこの時計でクロノグラフを作動させた状態でも40時間まで連続駆動します。次は、美的なデザインに関わる点で、サンレイやギヨシェ彫りの模様を外周に施した2つのスレートグレー・ダイヤルに完璧な視認性を確保するためのものです。それはもちろん、多岐にわたる専門分野のアプローチを生かしてムーブメントの構造を決定づける表示についてのデザインの選択でした。その成果は、直径50 mm、厚さ21mmのゆったりしたピンクゴールドのケースをソフトなカーブで包んだ特別な時計に実を結びました。アリゲーターレザーストラップも、オートオルロ
ジュリー(高級時計製造)の伝統を真に受け継ぐ者にふさわしいこの時計の美しいデザインに仕上げのタッチを添えています。




レ・キャビノティエ:ユニークピースの創作
「レ・キャビノティエ」は、ヴァシュロン・コンスタンタンでは、時計のパーソナライズやユニークピースの創作を専らとする部門とされています。この伝統は18世紀にまで遡ります。当時のマスターウォッチメーカーは、ジュネーブの建物の最上階に設けられた光あふれる場所、すなわち「キャビネット」と名付けられた工房で働き、「キャビノティエ」と呼ばれていました。啓蒙主義の新思想に通じ、熟達のアルティザンであった彼らの手の中で、天文学や精密機械工学、芸術などから想を得た比類ない時計が誕生しました。ジュネーブの偉大な時計づくりの伝統を築くことになったこの専門技術は、1755年の創業以来ヴァシュロン・コンスタンタンに脈々と受け継がれてきました。


ヴァシュロン・コンスタンタンとリピーター・ウォッチ
リピーター・ウォッチは、複雑時計の分野で特別な地位を占めています。ヴァシュロン・コンスタンタンは、その複雑な機構を2世紀以上も取り上げてきました。そして今、レ・キャビノティエ部門は、“ラ・ミュージック・デュ・タン”というテーマに沿ったユニークピースの創作を通じてリピーター・ウォッチを称えることにしました。

人々がまだロウソクの明かりを頼りにしていた時代に暗い場所でも時刻を告げる時計が必要になり、そこで誕生したのが音で「聞く」時計でした。これにはいくつかの種類があります。任意の起動により時刻を時・クォーター(15分)、バージョンにより分単位で告げるリピーター、グランデとプチソヌリ(時間の経過に沿って自動的に時とクォーター(15分)の数を打って告げる)そして最後にアラームです(プログラム可能なチャイム)。

これら複雑機構の特徴はそれぞれ異なっていても、すべてに共通するのは、時計に統合された精巧な機構に、繊細に作られた楽器のような特性、すなわち共鳴や響き、ハーモニーが備わっている点です。複雑なムーブメントを搭載するケースを音楽的表現の唯一の手段とするこれらの時計には、ミニチュア化の絶妙な技を語っています。
ヴァシュロン・コンスタンタンにおいて、リピーター・ウォッチに関する最初の記述は1806年に遡ります。それは創業者の孫ジャック-バルテルミーが記したリピーター付きのゴールド製懐中時計で、社のアーカイブの中のまさに最初の製造台帳に記載されていました。以来、ソヌリやリピーター・ウォッチは、ヴァシュロン・コンスタンタンが誇る遺産にとって欠くことのできないものになり、何世紀にも渡り着実にその充実を図ってきました。



アビーロード・スタジオによるソニック・プリント証明
メゾンのパートナーシップにおいて常に音響や音楽が役割を演じてきました。最近の例では、ビートルズやアデル、オアシスといったアイコニックなアーティストと密接に結びついたアビーロード・スタジオです。ヴァシュロン・コンスタンタンは、このスタジオとこのコラボレーションにより、»One of not Many» をテーマにした広告キャンペーンの一環として「フィフティーシックス」コレクションを発表しました。“ラ・ミュージック・デュ・タン”でもこのパートナーシップが役割を果たします。ヴァシュロン・コンスタンタンは、各モデルの固有の音の録音をアビーロード・スタジオに託したからです。

「アビーロード・スタジオとヴァシュロン・コンスタンタンは、極めて近い価値観を有すること以上に密接な関係にあり、コンテンツづくりや専門技術の共有を含むクリエイティブなコラボレーションに共同で取り組んでいます。私たちの時計のソニック・プリント証明書の製作をレコーディングの世界で世界的に認められているエキスパートに託すことは、私たちの協力関係にとって欠かせない活動の一つです」とヴァシュロン・コンスタンタンのCMO、ローラン・ペルヴェスは語ります。“ラ・ミュージック・デュ・タン”シリーズのリピーター・ウォッチに対して、アビーロード・スタジオで録音され証明された、固有の音による「印」が施されるのは初の試みです。アビーロード・スタジオでこのパートナーシップの代表を務めるジェレミー・ヒュフェルマンは次のように説明します。
「これらの驚くべき時計を識別する認証を音でとらえる機会を得られたのはたいへん名誉なことです。これらのレコーディングは、それぞれの時計のパーソナリティを永遠に保存する一方で、私たちのコラボレーションを規定するクラフトマンシップや専門技術、卓越性という共通の価値が見事に凝縮されています」。


概要
リピーター・ウォッチは、時計のコンプリケーションの世界で特別な地位を占めています。この複雑な機械機構は、2世紀以上もヴァシュロン・コンスタンタンが誇りとしてきました。2019年にメゾンのレ・キャビノティエ部門は、“ラ・ミュージック・デュ・タン”というテーマのもとにシリーズ化されたユニークピースのモデルを通じてリピーター・ウォッチに敬意を表することにしました。1163個の部品で構成された新型の自社ムーブメント、キャリバー2756によって24のコンプリケーションが見事なオーケストラを演じる「レ・キャビノティエ・グランド・コンプリケーション・スプリットセコンド・クロノグラフ - テンポ」は、このアプローチを最も体現する時計です。ダブルフェイスのこのユニークピースの表側のダイヤルは、時刻表示とクロノグラフ・スプリットセコンドの計測機能が備わり、パーペチュアルカレンダーの表示もあります。裏側のダイヤルは、太陽時や均時差、日の出・日の入り、昼夜の長さ、月齢と月相の表示などを含む天文表示機能に充てられています。このモデルはさらにトゥールビヨンとミニット・リピーターも搭載しています。このような多彩な機能と表示には、時計技術と美的デザインへの正真正銘の挑戦が表われています。




【技術データ】
“ラ・ミュージック・デュ・タン”
レ・キャビノティエ・グランド・コンプリケーション・スプリットセコンド・クロノグラフ ―テンポ
リファレンス・ナンバー :9740C/000R-B692
ジュネーブ・シール:取得

キャリバー・ナンバー: CAL. 2756(ヴァシュロン・コンスタンタン自社開発・製造)
駆動方式:機械式手巻き
ムーブメント・サイズ: 直径33.30MM × 厚さ16.35MM
パワーリザーブ: 約65時間
振動数: 2.5HZ(毎時1万8800回振動)
部品数:1163
石数:40


表示: 表側
 オフセンターの時、分 - ミニット・リピーター(任意の操作による時、15分、分) - 第二時間帯/24時間の時間帯、クロノグラフの30分積算計 - スプリットセコンド・クロノグラフ - パーペチュアルカレンダー(曜日、日付、月、閏年)
表示:裏側
レギュレーター・トゥールビヨン - レトログラード式のムーンフェイズ(月齢、月相) - ランニング・イクエーション・オブ・タイム(連続作動均時差表示) - 日の出・日の入り、昼夜の長さ、パワーリザーブ

ケース:18K(5N)ピンクゴールド
ケース・サイズ:直径50MM × 厚さ21MM
文字盤:サンレイスレートオパーリン(上部の中央部)
ギヨシェ彫り模様(中央リング): ホワイトペイントのインデックス 
ストラップ:ブラウンのミシシッピ・アリゲーターレザー
アリゲーターレザーのライナー:手縫いサドルステッチ、ラージ・スクエア・スケール
クラスプ:18K(5N)ピンクゴールド製フォールディングクラスプと18K(5N)ピンクゴールド製クラスプ、ポリッシュ仕上げの半マルタ十字
付属ボックス:レ・キャビノティエ・モデル 
ユニークピース:世界限定1本(時計裏面に《PIÈCE UNIQUE》と《LES CABINOTIERS》の文字を刻印)




【お問い合わせ】
Vacheron Constantin
0120-63-1755(フリーダイヤル)

その他、詳細はオフィシャルサイトにて
www.vacheron-constantin.com