ユリス・ナルダンがジュネーヴ・ウォッチ・デイズで「ブラスト フリーホイール マルケトリ」を発表

 From : ULYSSE NARDIN (ユリス・ナルダン )



魅惑的な新ブラスト フリーホイール マルケトリ~オート・オルロジュリーの枠を超えて


シリシウムの手品師−高級時計製造メゾン、ユリス・ナルダンは、フライング・トゥールビヨンにも採用されている、メゾンの象徴的な素材の革命的美学を披露します。青い色調のシリシウム・マルケトリの上を、神秘的な「ブラスト フリーホイール マルケトリ」の機構が重力に抗うように宙を舞います−2023年8月29日、ジュネーブ・ウォッチ・デイズにて、まばゆいばかりの大胆な声明。


ユリス・ナルダンの先見性は、新しい「ブラスト フリーホイール マルケトリ」の発表とともに、その技術的革新と大胆なデザインで再び驚きをもたらします。シリシウム(シリコン)を超技術的な素材としてのみならず、芸術的な素材として提示します。

2001年に初めてシリコンを導入したアイコニックな「フリーク」ムーブメントへのオマージュとして、自社製キャリバー UN-176は、文字盤上に歯車とユリス・アンカー・コンスタント・エスケープメントを搭載したトゥールビヨン、香箱、7日間のパワーリザーブ表示を配し、さらにそれらは不可視なアタッチメントで、印象的なモザイク画の上を浮かんでいるように見えます。



さらに、この型破りなタイムピースの美しさは、複雑なレーザー加工を用いて設計された負角ファセットが施された45mmのホワイトゴールド製「ブラスト」ケースで表現されています。破壊的な美しさと人間工学的特性で知られるこのケースは、独立系マニュファクチュールの最先端のノウハウを改めて証明します。その幾何学的なラインはマルケトリ(寄木細工)のモチーフと完璧に呼応し、「超ガラスボックス」はその神秘的なムーブメントをケースサイドからも覗かせ、広範囲な視野を提供します。






オート・オルロジュリー
新しい形
この最先端のオート・オルロジュリーの複雑機構の中心にある独創的で革新的なUN-176ムーブメントは、引力の法則だけでなく、時計製造の原理そのものにも抗っているかのようです。総合的マニュファクチュールによって一貫して設計された「宙を舞う」キャリバーは、ユリス・ナルダンの技術部門が2年の研究開発の末に完成させました。
「ブラスト フリーホイール マルケトリ」の6時位置に搭載されている、メゾンを代表するフライング・トゥールビヨンは、45個の部品で構成され、画期的なコンスタント・エスケープメントを備えています。従来のアンカー脱進機の原理そのものを揺るがす、シリシウム製「ユリス・アンカー・コンスタント・エスケープメント」は、中央にアンクルを固定した円形フレームを備え、直径が毛髪の4分の1の薄さもない2つのブレードスプリング(板ばね)によって宙で支えられています。
互いに垂直に取り付けられた2つのブレードが、曲げ力を受けることで曲がったり、双安定状態に維持されたりします。ユリス・ナルダンによるこの重要な技術的偉業は、パワーリザーブに関係なく、テンプにかかる衝撃を均一に保つことを可能にしました。また、ヒゲゼンマイとガンギ車にもシリシウム・テクノロジーが採用されているため、従来のガンギ車やアンクルピボットの石は不要となりました。ユリス・ナルダンの革新への絶え間ない探究を反映したこの特別なトゥールビヨンは、2015年のグランプリ・ド・オルロジュリー・ド・ジュネーブ(GPHG)でトゥールビヨン部門賞を受賞しました。



他にもシリシウム製文字盤の上に浮いているように見えるのは、12時位置に配された、目にみえる接続部がない宙に浮く香箱です。この香箱が蓄積するエネルギーにより、「ブラスト フリーホイール マルケトリ」には7日間という優れた持続力が備わり、4時位置にある独創的なパワーリザーブ表示がそれを示します。パワーリザーブ表示はディスクの場合と異なり、インジケーターは静止したままで、インジケーターの前に3本の帯が来ているときは、時計が完全に巻き上げられていることを示し、1本の帯の場合はパワーリザーブが残り少ないことを示します。

さらに、香箱の両側にもいくつかのフライング機構がディスプレイされています。左側には、中間車、パワーリザーブ・ディファレンシャル、減速車が配され、右側には、リュウズの巻真と連動する巻上げ機構があります。
シリシウムと革新への大胆な賛歌の指揮者であるユリス・ナルダンが、完全に伝統打破的な仕方で創造した、フライング・トゥールビヨンやアンクル、歯車がワルツを披露し、複雑な機械的相互作用が働く様子を目の当たりにす
るでしょう。


メティエダールの匠
2019年以来、ユリス・ナルダンはマルチカラーのシリシウム・マルケトリ・ディスクをあしらった「フリークX」の限定モデルをいくつか発表してきましたが、今回初めてこのノウハウがブラスト・コレクションで披露されます。103枚のブルーのタイルが織りなす眩いばかりの寄木細工が、このタイムピースの文字盤を魅惑的な芸術作品へと昇華させています。ミクロン単位で精密に施されたマット仕上げと鏡面仕上げのバリエーション、そして2種類の厚み(0.30mmと0.35mm)により、変容する反射とコントラストが作品の立体感を際立たせ、華やかな仕上がりになっています。



小さなシリシウムプレートを組み立て、1つの文字盤を装飾するために、職人は何時間にも及ぶ作業に専念し、繊細な宝石を壊したり、傷つけたりしないよう並々ならぬ器用さを発揮しなければなりません。





さらに「ブラスト フリーホイール マルケトリ」のケースバックには、初めてブルーのシリシウムプレートがあしらわれ、この高級素材を細部に至るまで駆使する能力を示しています。


①装飾が施された香箱7日間のパワーリザーブ。
②装飾が施された巻上げ機構の歯車
➂パワーリザーブ表示。4時位置に配された独創的なパワーリザーブ表示。ディスクの場合と異なり、インジケーターは静止したままで、時計が完全に巻き上げられている際は3本の帯を指し、パワーリザーブが残り少ないときは1本の帯を指す。
④ユリス・アンカー・コンスタント・エスケープメント搭載フライング・トゥールビヨン。2015年のグランプリ・ド・オルロジュリー・ド・ジュネーブ(GPHG)でトゥールビヨン部門賞を受賞。
⑤減速車(遊星歯車)
⑥パワーリザーブ・ディファレンシャル
⑦中間車

⑧ケースバック。初となるシリシウム製プレートを用いたケースバック。


【技術仕様】
ブラスト [フリーホイール マルケトリ]

品番:1760-401-3A/3A (ベルベット調ストラップ)
ムーブメント & 機能:UN-176 自社製手巻きムーブメント
・ユリス・アンカー・コンスタント・エスケープメント搭載フライングトゥールビヨン
・シリシウム製ガンギ車、アンクル、ヒゲゼンマイ
・ブレード(板ばね)技術
・部品数249
・石数 23
・振動数2.5 Hz / 18,000 vph
表示:時、分
・4時位置にパワーリザーブ表示
パワーリザーブ:7日間
ケース:サテン仕上げとポリッシュ仕上げのホワイトゴールド製ケース
・マット仕上げシリシウム製プレートを配したホワイトゴールド製オープンサファイアケースバック
ケース径:45 mm
防水性 :30m     
ダイアル:「メティエダール」ダイアル
・ブルーのマット&ポリッシュ仕上げシリシウム製マルケトリを施した文字盤
・スーパールミノバ®を塗布したグレーの針
ストラップ:ブルーのベルベット調防水ラバーストラップ
・ブルーのアリゲーターストラップ
・ブラストトゥールビヨンのストラップと互換性あり
・ホワイトゴールド製フォールディングバックル
価格:19162000円(税込)※9月1日からの新価格





[ユリス・ナルダン]
ユリス・ナルダンは、自由を求める探検家たちへ最先端のタイムピースを提供する独立系マニュファクチュールです。
1846年にユリス・ナルダン自身が工房を設立し、海の世界とのつながりで高い評価を得ました。海洋計器としてのマリンクロノメーターは、これまでに設計されたものの中で最も信頼性が高く、数多くの受賞歴があります。最先端技術のパイオニアであり、シリシウムなどの革新的な素材を積極的に駆使するユリス・ナルダンは、自社内で高精度部品およびムーブメントを製造できる技術力を備えた数少ない総合時計マニュファクチュールの1つです。2001年、メゾンは最初の「フリーク」を発表するとともに、現代の時計製造の在り方を変えました。今日、ユリス・ナルダンはスイスのル・ロックルとラ・ショー・ド・フォンで「フリーク」「ブラスト」「ダイバー」「マリーン」の4つのコレクションを軸に、時計製造のパーフェクションを追求し続けています。
2022年、ユリス・ナルダンと姉妹メゾンのジラール・ペルゴは、高級時計マニュファクチュールの独立し
たグループを形成しました。