ランゲ新作 実機画像~ツァイトヴェルク・デシマルストライク

 By : KITAMURA(a-ls)
新作のツァイトヴェルク・デシマル・ストライク



現行のツァイトヴェルク・ストライキングタイムとの最大の相違点は、ストライキングタイムが15分に一回、つまり1時間に4回の時打ちを行うのに対し、このデシマルストライクは名称に“デシマル(=10進)”とあるように、10分に一回、つまり1時間に6回の時打ちを行うことである。




15分に一回の時打ちに必要とされていたのと同等のトルクを、10分で蓄えなければならないため、ルモントワールを含む動力系にいくつかの改変が加えられたという説明があったが、2年前のツァイトヴェルク・ミニッツ・リピーターがすでにデシマルの概念を持っていたことから考えると、織り込み済みノウハウの組み合わせの妙と言える作品だろう。





もちろん消音モードも以前の通りに装備されているが、SIHH会場でいろいろとアンケートしてみたところ、ストライキングが"6回に増えて嬉しい派”と、"6回だと頻繁すぎて煩い派”がいるようだ。



しかし、この新作の特筆点は、ダイヤルサイドにツァイトヴェルク・ストライキングタイムよりも華やかな、いくつかの装飾技術が施されているということであろう。
ハンマー部分とその受けとにはトランブラージュ装飾、そしてデジタル表示を包括するTシャツ形状の部分(この表現はデ・ハス氏の発明・笑)にも細かな金彫細工が施されている。




トランブラージュ装飾と言って思い出されるのは・・・・、そう、ツァイトヴェルク・ハンドヴェルクスクンストである。

そこで、WMO独占画像として、両者の比較画像を入手した!!





ハンドヴェルクスクンストでダイヤルに隙なく彫られていた加工が、デシマル・ストライクではハンマーとその受けに施されている。



最後に触れておくべきは、その音であろう。
かつてのWG、PGケース、そしてリピーターのPTケースと比較して、このハニーゴールドの音色は、非常に柔らかく明瞭で澄んでいる。個人的にだが、これまでの鳴りものツァイトヴェルクの中では一番素晴らしく思えた。


ランゲ・フレンズディナーの前のカンファレンスで、アントニー・デ・ハス氏がWGケースとこのHGケースの音を鳴らし比べて訊かせてくれた際の動画や、30分きっかりにソヌリが鳴る動画などがあるのだが、まだ編集ができていないので、まずはオフィシャルの動画を。






44.2mm径、13.1mmというデカ厚サイズをどうみるかはあなたの"腕”次第(笑)
100本限定・予価13,040,000円(税抜)