Nautilus(ノーチラス)の40周年モデル5711/1Pを見る

 By : KITAMURA(a-ls)
慌ただしい年の瀬だが、今年の10月に発表されたノーチラス誕生40周年記念モデルのひとつ、5711/1Pに出会えるということで、大掃除などを放り出して都内某所へ向かう。




おおお。
ズシリと重い触感。やはりブレスまでフルPTとなると、ヤバイくらいの存在感を感じる。
この記事の画像はマクロで撮っているが、目で見た感じだと発表当時に賛否の的となったエンボスの記念文字は、ほとんど気にならない範囲だ。






この程度拡大しないと、エンボス文字も、そしてインデックスがバゲット・ダイヤなのも、目視ではなかなか確認できない。



ベースに18Kを使用したダイヤルには、"Sunburst beneath blue PVD coating”が施されているとのことなので、SSのブラック・ブルー文字盤と比較してみる。



いかがだろうか。SSモデルよりもやや明るく深みのあるブルーが表現されている。

しかし、なによりも一番感心したのは、その装着感である。
PTブレスの重厚感に加え、しなやかで吸い付くような、抜群に心地良い装着感が素晴らしいのだ。

パテック・フィリップのケーシングやブレスなどの金属加工のファクトリーを見学すると、そのデザインの中に、実に細やかに人間工学に添った繊細な研究成果が取り込まれているか、知れば知るほど驚かされるのだが、この装着感もその産物であろう。
PTの重さと装着時の取りまわしを科学した結果だろうか、PTのブレスはSSよりもそれぞれの駒の厚みが微妙に薄く設計されている。




左が5711/1P、右が5711/1A



この微妙な厚みの差が、プラチナ・ブレスにしてスポーティでアクティヴな取りまわしを可能にしているのだ。




早くもデリバリーが始まってはいるものの、やはりその争奪戦は激しかったようで、入手にはかなりの"幸運"と"ポイント"とが必要なのであろう(笑)。



で、これは邪推かもしれないが、こうした記念限定時計を単にカッコ良くしてしまうと、世界中で超絶争奪戦となることを、昨年の175周年時計で改めて身に染みたブランド・サイドは、例のエンボス文字をダイヤルの表に描いて敢えて強調したのではないか。

案の定、それは賛否の的となり、あのエンボスのために購入立候補を思いとどまったユーザーもいると聞く。
しかしこうして実機をみると、その文字はほとんど目視できない程度であり、結果として、競争率をわずかなりとも緩和することになった。。。。実はそんな策略があったのではないかとか(笑)、下司の勘繰りしてしまうのだった。

●左が5711/1P、右が5711/1A





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