A.ランゲ＆ゾーネが上海W&Wにて創業175周年を記念する限定3モデルを発表！

1845年にグラスヒュッテに創業したA.ランゲ＆ゾーネ(創業時の名称はA.Lange)。それから175年目の記念年に当たる今年、新型コロナウィルスの感染拡大によるジュネーブ・サロンの中止など、いろいろなイレギュラーはあったものの、A.ランゲ＆ゾーネは3モデルの記念限定時計を発表した。
“F. A.ランゲへのオマージュ”というタイトルが付せられた創業に関するオマージュなので、3本ともその時代の懐中時計に範をとった1815ファミリーに属すモデルで、先日掲載したアンソニー・デ・ハース開発部長へのインタヴューで予告されていたように、それぞれが異なった価格帯でカテゴライズされた3モデルだ。


●2020年発表のアニバーサリーエディション“F. A.ランゲへのオマージュ”
（左から）：1815フラッハ・ハニーゴールド、1815ラトラパント・ハニーゴールド、トゥールボグラフ・パーペチュアル・ハニーゴールド


特筆点は3本ともにハニーゴールド・ケースで、それは2010年に出された165周年記念の3本のハニーカラーゴールド(当時はこの名称だった)の限定モデル(トゥールボグラフ、ランゲ1トゥールビヨン、1815ムーン)を継承していると思われる。
ではまずはその概要を。

■1815 フラッハ・ハニーゴールド
二針の1815。エナメル文字盤を採用。薄さという現代性とエナメル文字盤という懐古性が共生する作品。

予定価格 374万円（税抜） ※世界限定175本
発売予定時期 ：2020年9月

 

■1815 ラトラパント・ハニーゴールド
2013年に発表された「1815ラトラパント・パーペチュアルカレンダー」から永久カレンダー・モジュールを取り、スタイリッシュなフェイスに再解釈、文字盤上に「GLASHUTTE IN SACHSEN」という表記が大きく画かれた初の作品。

予定価格 1,475万円（税抜） ※世界限定100本、ブティック限定
発売予定時期 ：2020年11月

 

■トゥールボグラフ・パーペチュアル・ハニーゴールド
これは完全新作とは言い難いが、A.ランゲ＆ゾーネのハイエンド・ウォッチとして、175周年を祝うに相応しいまったく新しいダイヤルデザインが試みられている。ハニーゴールドにブラックロディウム加工を施し、数字と目盛りをレリーフ彫りにして表面から立体的に表現する浮かし彫りを採用。機械・文字盤工芸ともに最先端技術に挑んでいる。

参考価格 500,000ユーロ（ドイツVAT19％含む） ※世界限定50本
発売予定時期 ：2020年11月

 

以下、プレスリリースを掲載する。




ザクセンに高級時計産業を興して175年。A.ランゲ＆ゾーネがアニバーサリーエディション“F. A.ランゲへのオマージュ”を発表


A.ランゲ＆ゾーネは、1815 ファミリーの格別な3モデルに“F. A.ランゲへのオマージュ”の名を冠した新作を上海で開催されるWatches & Wondersで発表します。この三つの限定エディションでは、フェルディナント・アドルフ・ランゲの功績を讃え、ケース素材としてランゲが専用使用権を有するハニーゴールドを採用し、ムーブメントおよびダイヤルに特別な仕上げ装飾を施しています。F. A.ランゲは175年前に工房を設立し、ザクセン高級時計産業の礎を築き、その発展に尽くしました。



2020年は、A.ランゲ＆ゾーネにとって二重の意味で記念すべき年です。ザクセン高級時計産業を興して175年、そして勇気ある会社再設立から30年という節目の年なのです。フェルディナント・アドルフ・ランゲは、1845年12月7日にドイツ・ザクセンの山間の町グラスヒュッテに懐中時計工房を設立しました。これが、後の時計産業立地グラスヒュッテの原点となりました。15人の見習工と始めた小さな時計工房は、ドイツ国外にも名を馳せるマニュファクチュールへと成長します。F.A. ランゲは当時としては近代的な分業制を時計製作に導入し、育て上げた時計師には独立して起業することを勧めました。


●創業者F.Aランゲと最初の工房建物

彼は、生まれ故郷であるザクセンで世界最高の時計を作るという目標を胸に、時計製作にメートル法を導入し、革新的な計器や工具を開発するなど、科学と工芸技術を近代的な製法に巧みに取り入れます。さらに、多数の優れた機構と時計技法を開発して、多くの特許を申請しています。その代表的な例は4分の3プレートです。この地板は、1990年に会社が再出発して以来ずっとA.ランゲ＆ゾーネの時計ならではの特徴となっています。


●初期3分の２プレート（カギ巻き懐中)

●4分の３プレート(リューズ式)


決して立ち止まらない ― 伝統は時を超え国境を越える
A.ランゲ＆ゾーネの時計師たちは、ブランドの偉大な伝統に刺激を受け、革新的アイデアと秀でた工芸技能で高級時計産業をさらに発展させるべく努力しています。「決して立ち止まらない」という理念は、この度発表される“F. A.ランゲへのオマージュ”の名を冠するアニバーサリーエディションにも反映されています。この三つの限定モデルでは、フェルディナント・アドルフ・ランゲの功績を讃え、ケース素材としてランゲが専用使用権を有するハニーゴールドを採用するとともに、ムーブメントに特別な仕上げ装飾を施し、ダイヤルデザインにも趣向を凝らしました。これらの伝統要素と革新的な工芸技術が見事に融合した時計は、ザクセン時計産業の原点を今に伝えます。


A.ランゲ＆ゾーネは、この特別エディションを2020年9月9日から13日まで上海で初開催されるWatches & Wondersで発表します。この地は、A.ランゲ＆ゾーネが中国におけるマーケティング強化のため2008年に世界で2店目のブティックをオープンした、ゆかりのある街です。A.ランゲ＆ゾーネは販売網を拡大し続けており、現在では中国と香港を合わせて20店舗以上のブティックと販売代理店のネットワークを構築しています。


●上海輸出用に作られたA.ランゲ＆ゾーネ懐中時計(1920年頃作)

その目覚ましい発展についてランゲCEOヴィルヘルム・シュミットは、「1年間に数千本だけ製作するマニュファクチュールにとっては、大成功と胸をはることのできる成果だと思います。中国では、当ブランドの時計に対する評価はますます高くなっており、特に若い世代にも好評で、私たちも大変喜んでいます。中国市場には大きな可能性があり、この市場におけるA.ランゲ＆ゾーネの地位をさらに高めることができると確信しています」と述べています。


創業者から受け継いだ伝統 ― 2020年アニバーサリーエディション“F. A.ランゲへのオマージュ”
1815 ファミリーの名前は、フェルディナント・アドルフ・ランゲの誕生年にちなんでいます。1815ファミリーの時計は伝統技法に発想を得て設計されており、その意味で特にA.ランゲ＆ゾーネの伝統的側面を体現するプロダクトファミリーです。
伝統的なデザインは、懐中時計を製作した当時の精神を現在の機械式時計に反映したものです。上品な慎ましさと高精度は、フェルディナント・アドルフ・ランゲの価値観を物語ります。
三つの限定モデルに共通する特徴は、革新的なケース素材ハニーゴールドです。この素材には、時計製作に冶金学の知識を応用するというランゲ工房の科学的側面が垣間見えます。そして3モデルのムーブメントにはいずれも、表面に粒状感を持たせた洋銀製プレート、エングレービングにブラックロディウム仕上げを施したテンプ受けが組み込まれています。さらに、どの時計にもこのエディションのためにデザインされたダイヤルが収められています。



1815フラッハ・ハニーゴールド

この流行に左右されない優美さが漂う二針時計は、ケース直径38ミリで厚みはわずか6.3ミリです。手作業で丹念にエナメル仕上げを施したダイヤルにアラビア数字とレイルウェイタイプの分目盛りをあしらったデザインは、往年のF.A. ランゲ作の懐中時計に倣ったものです。このモデルは175本の限定版です。



1815ラトラパント・ハニーゴールド

このモデルは、A.ランゲ＆ゾーネで初めて伝統的な計時用複雑機構クロノグラフとラトラパントそのものだけを搭載した時計です。さらに、ハニーゴールド製ケースにシルバー無垢製のブラックダイヤルを収めたのも、この時計が初めてです。この高級感あふれる時計を100本限定で製作、A.ランゲ&ゾーネブティックでのみ販売します。



トゥールボグラフ・パーペチュアル・ハニーゴールド

このトゥールボグラフ・パーペチュアル・ハニーゴールドも、私たちの高級時計製作技法を発展させ続けようとする意欲を物語ります。この時計はアニバーサリーエディションのうち最も複雑なモデルだけに、製作数もわずか50本に限定されています。搭載されている五つの複雑機構のうちトゥールビヨンとチェーンフュジー機構は、歩度の安定性を高めるためだけに取り付けられています。他の三つの複雑機構、すなわちクロノグラフ、ラトラパントおよび永久カレンダーを完璧に連係させるのは至難の業です。A.ランゲ＆ゾーネはこのモデルで、まったく新しいダイヤルデザインに挑みました。ハニーゴールドにブラックロディウム加工を施し、数字と目盛りをレリーフ彫りにして表面から立体的に浮かび上がらせています。




インターネット
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各モデルごとにプレスリリースは、順次・別途掲載します。
※また先日掲載したデ・ハース開発部長のインタヴューにおきまして、部長が語られた「新作」についての解釈に、日・独間でのニュアンスに違いがありましたことをこの場を借りてお詫びします。