シチズン 前人未踏の年差±1秒の精度を実現したCaliber 0100 (延長)第五回~【私も買いました】ファーストインプレッション編

 By : CC Fan

四回にわたってお送りしてきた(水晶振動子編半導体・システム構成編機械編全体・総論編)、シチズンCaliber0100開発者テクニカルインタビュー。

前回までで、当初予定していたテクニカルインタビューのレポートは終わりましたが、今回は「延長」、初見でピピっと来て発表時に予約した和紙文字盤モデルが到着したので受け取り、【私も買いました】ファーストインプレッションをお送りしたいと思います。



銀座SIXにあるシチズンフラグシップストア東京にて。



白系文字盤・革ベルト・折り畳みバックル…と「構成要素」で好みだったのもありますが、結局は「全体」から感じるバランスというかインスピレーション的なもの、というふんわりとしたものが決定打になりました。

2019年のCaliber0100登場時の3モデルも検討、白文字盤・革ベルトのモデルに一番惹かれましたが、「実用考えると18金ケースか…」とシチズンからの帰り道に田無の駅で三時間ぐらい悩んだ挙句、結局ご縁が無かったのも、今回に繋がったのかもしれません。

各年のモデルを比較すると、各部の細かいデザイン要素がいろいろと変化し、狙っている方向性が変化しているように見えます。
私が感じる全体の印象としては、和紙モデルは「普通」になったというか、初めの頃の記念モデルとしての緊張のようなものが抜け、良い意味でリラックスした…と理解しました。

特に、秒インデックスの長さは初代モデルが一番長く、ほぼアプライドと同じ長さで、秒針と広い範囲で重なることで「1秒の美しさ」を表現するようなデザインでしたが、ステンレスモデルで短くなり、和紙モデルではさらに少し短くなっています、印象に最も「効いて」いるのはここではないか?と考えています。
時分針が水晶を思わせるデザインから、ドーフィン針に変わったことも効いていそうです、一方、秒針は細部は少し違う?物の同じ方向性でCaliber 0100搭載機と分かるような意匠を保っています。



気になっていたのは「影蒔絵」で表現された特徴的な「文様」が時計として使う場合にどれぐらい主張するか?という点。
美しくても時刻の読み取りを阻害するようでは…と考えていましたが、これは完全に杞憂でした。

写真では伝わりにくいのですが、肉眼で見ると正面から見たとき・光が当たっているときは「文様」はほとんど主張せず、見えたとしても真ん中の部分が少し暗くなっている?程度に抑えられ、ほぼ白文字盤に見えます。
さらに、研磨された針は光を捉えて輝くので、コントラストによってどの角度でも針を見失うことはありません。

「文様」だけ見たい時は斜めから覗きこむように見ることで羽根一枚一枚まで明確に見ることができ、そこから時計として通常読むであろう角度まで変化させていくと羽根のディティールがスッと消えて通常の白文字盤になる様子は面白いです。
これは動画を撮ろうとしましたが、いまいち上手くいかず、またリベンジします。

和紙、プラチナ箔とプラチナ粉を使っているため?か、文字盤は角度によっては、わずかに青み(水色?)を帯びた色にも見え、表情豊かです。
6時位置のイーグルマークがゴールドになっているのも、プラチナカラーで統一された文字盤のアクセントとして働くので良いと思いました。



正面で光が当たっていないとわずかに影?のように見える「文様」、青み(水色っぽい)も見えています。
たぶん、使っていて「光の当て方」を学習すればより読み取り易くなるとは思います。



革ベルトに関してはまだ馴染んでいないので評価は保留。
機械式に比べると本体が軽いためか、ベルトはかなり薄いものが使われています。
艶ありのベルトですが、個人的には艶なしにしたいかも、これは別作?

折り畳みバックルは二つ折り、私のポジションだとバックルの位置も適性なので特に問題なし。
まだギシギシいう状態なので、しばらく馴染めば評価も変化するかもしれません。



2019年から使っているQ&Q、二年越しの「先輩」と。
針の動きのほか、耳を近づけてモーターの音を聞くと、0100の方が鋭い音で残響が少なく、バックラッシ抑制スプリングが揺れを押さえ込んでいるな…と実感できます。

2019年のバーゼルからのいろいろに「決着」が付けられ、最後は【私も買いました】で終わるのはなかなか綺麗にまとまったかなと…
年末年始に使って、しばらくしたらまた感想を書きます。

あとは、「クオーツ講座」も…



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