Patek Philippe 2017 実機レポート④~レディース・ウォッチ

 By : KITAMURA(a-ls)

豊作と言われる今年のレディース作品の中でも白眉と言えるくらい綺麗な仕上がりだったのが、4947G-010。
すでにRG(ホワイト・オパーリン文字盤)とWG(ブルーソレイユ文字盤)が存在する年次カレンダーのモデルだが、今年のシルバー・サンバースト文字盤は、オーガンジー布を思わせるように挿された文字盤パターンがとっても瀟洒。



141個のダイヤでケースサイドを二重に取り巻くエレガントなデザインは言うまでもなく、婦人用時計の美点を満たす大変に贅沢な仕上がりである。

MOPダイヤルの4948と合わせて選択の幅がさらに広がることで、世のご婦人たちは昨年以上に品定めに迷うことになるだろう。

この4948もそうだが、今年のパテック フィリップ・レディース・ウォッチの特徴は、既存モデルの工芸的な完成度を高めることで、結果、時計プラスアルファの魅力が大いに増している点ではないだろうか。


その良い例がレディース・ワールドタイムの7130G-014だ。


ギョウシェ・パターン、素材、配色の組み合わせによって、同じリファレンスの存在感が、美しさの中に"厳しさ”を秘めたものへと昇華している。



同じことは、婦人用グランドコンプリケーションの新作、レディース永久カレンダー7140G-001にもあてはまる。
2012年に先行したRの柔らかさとは、ひと味違った印象を受ける仕上がりとなっている。


別稿で改めて触れるが、しかもこちらはキャリバー240系40周年の記念ヴァリエーションの、ハイエンドピースの代表格のひとつでもあるのだ。


もうひとつ、キャリバー240系の40周年記念的ラインアップのレディース新作を続けておく。
前述の7130G-014がメカニック部門の代表とするなら、前回の実機レポ―ト③の"Rare Handcrafts timepieces collection"でも紹介したこの4899/900G-001は、間違いなくアート部門のハイライトだろう。



149個のダイヤモンドと182個のピンクサファイアとを散りばめて造形したケース、ピンクMOPを切り出して羽毛のモチーフを手作業で刻んだ文字盤、そして時分針にまでエングレーヴを施すという華麗な外装の中には、派生形ではなく40年の時計史を刻んできた純正なるキャリバー240が内包されている。まさに時計製作技術と宝飾技術の完璧な融合といえる。



貴石数で言えば、文字盤には9さらに8個のダイヤモンドと89個のピンクサファイアがランダムにセッティングされ、リュウズにも36個のダイヤと1個のカボションカット・ピンクサファイヤがセッティングされている。加えて、ホワイトゴールドのピンバックルは65個のダイヤモンドと82個のピンクサファイヤで飾られており、この4899/900モデルには合計702個(約4.35カラット)の貴石がセッティングされている。


残るはレディース・ノーチラス、7118/1A-010と7118/A-011と、
レディースアクアノート5062/450R-001、5072R-001だが、レディースが思いのほか長引いたので、メンズと合わせて紹介することに・・・。



ほんとに遅々として進まず大変申し訳ないが、次回はいよいよ最終章の予定。




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