クリスティアン・ヴァン・デル・クラーウ イベント&実機レポート

 By : CC Fan

イベントのお知らせを掲載
したオランダの天文コンプリケーションを得意とする独立時計師ブランド、クリスティアン・ヴァン・デル・クラーウ(CHRISTIAAN VAN DER KLAAUW)。

イベントに合わせてオーナー兼マスターウォッチメーカーのPim Koeslag(ピム・コースラグ)氏が来日、氏と共に貴重な実機が持ち込まれ並べて拝見する機会が得られました、氏は2月26日(日)発まで日本に滞在するという事で、土曜日までは実機を見られるチャンスがあるかも…という事で急いでレポートします。





オランダ出身のピム・コースラグ氏はアムステルダムの時計学校を卒業した後、フレデリック・コンスタントとアルピナでキャリアをスタート、自社ムーブメントの立ち上げに関わり、フレデリック・コンスタントがシチズングループ傘下になった時には日本にも何度か訪れたとのこと。
その後、アトリエ・ド・モナコの立ち上げなどを経験し、地元オランダのクリスティアン・ヴァン・デル・クラーウに参加します。

ブランドとして他に類を見ない「天文時計専業」と言うユニークなコンセプトで時計を作り続けています。

コレクションのラインは2つで、複雑天文機構を備えたマスターピースラインと、より幅広い層に訴求するスターズラインです。
ほぼ全てのラインが持ち込まれていたので見てみましょう。



コースラグ氏が腕にしていたのはプラネタリウム デューンズ・オブ・マーズ(火星の砂)リミテッドエディション。
名前の通り、火星の砂をイメージさせるレッドのアベンチュリン文字盤を持ちます。
象徴的なプラネタリウムは水星から土星までの公転周期を正確に表示します。



光の当たり方でアベンチュリンがキラキラと輝きます。
地平線をモチーフにして9時‐3時のみに記されたローマンインデックスと大きなプラネタリウムサブダイヤルがバランスしていると感じます。



自動巻きローターにも星と「爪」の意匠が施されています。
天文機能は文字盤側のモジュールで実現されているため、ケースバック側からは通常の自動巻きムーブメントに見えます。



アベンチュリンに赤を組み合わせ、砂(砂漠)のイメージを想起させるのは珍しいのではないでしょうか。



以前レポートしたロイヤル・アイゼ・アイジンガー リミテッド エディションと。
まわりを取り囲んでいるのはプラネタリウムのパーツです。



別の角度から。



ブルーアベンチュリンや…



ギロッシェ文字盤も!

プラネタリウムと双璧を成すのが…



高精度球体ムーンフェイズを持つ「リアル・ムーン」。
これはグリーン・メテオライト文字盤と組み合わせたリアル・ムーン・ヤウレ グリーン・メテオライト。



メテオライトも角度によって表情が変わります。

このムーンフェイズは「3Dムーンフェイズで世界で一番正確」、11,000年に1日の誤差となるような設計になっているそうです。
この話を聞いたとき、「3Dじゃないのでもっと正確なのがあるの?」と意地悪な質問をしたところ、「知ってる、アンドレアス・ストレーラでしょ?」「彼の工房でギネスの証明書を見たよ」という会話が…



ムーン表示のモジュールも拝見。



個人的に一番好印象だったのはムーンフェイズに潮汐表示をつけたリアル・ムーン・タイド。
12時位置のウィンドウで潮が満ち引きする様子が表示されます。



CVDKでもっとも複雑な機能を持つリアル・ムーン1980。
通常は固定されているブランドロゴの太陽が12時位置で動くことによって季節によって変わる太陽の高さを知ることが出来る機能を12時位置に、太陽と月の相対位置から月食と日食の発生を知らせるエクリプス針が3時位置に、カレンダーが9時位置に追加されています。



スターズラインからはオリオン。
1年で1周する星図によって現在の夜空の様子を知ることが出来ます。



同じくスターズラインからクロノグラフとポインターデイトを備えたハイパーノヴァ。



クロノグラフ、ポインターデイトフルカレンダー、ムーンフェイズを備えたアリアドネ。



そして、シンプルな二針をアベンチュリン文字盤で仕上げたレディ・オリオン・スターダスト。



駆け足で見てきましたが、いかがでしょうか。

天文時計専業と言う矜持に加え、デザインコードがしっかり定められており、どの時計もCVDKの時計だね、と一目見てわかるようなアイデンティティを与えられていると感じます。

是非実機をご覧ください!



関連Web Site

CHRISTIAAN VAN DER KLAAUW
WWW.KLAAUW.COM

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