ヴァシュロン・コンスタンタン「トラディショナル・トゥールビヨン・ レトログラード・デイト・オープンフェイス」~伝統とモダンの出会い

 From : VACHERON CONSTANTIN (ヴァシュロン・コンスタンタン )



トラディショナル・トゥールビヨン・レトログラード・デイト・オープンフェイス~伝統とモダンの出会い


• 現代的なデザインとヴァシュロン・コンスタンタンの時計製造の伝統が融合して誕生したモデル。
• 伝統を重んじ、卓越した仕上げとオープンフェイスのダイヤルは、常に新しい創造性を体現。
• キャリバー2162 R31:オープンワークのダイヤルにトゥールビヨンとレトログラードデイトを組み合わせた自社製自動巻きムーブメント。



アバンギャルドなデザインの表現、求められる洗練されたメカニズム、独創的な専門技術を共有したいという思いが、この「トラディショナル・トゥールビヨン・レトログラード・デイト・オープンフェイス」の核心にあります。NAC処理でムーブメントの表面がスレートグレーに仕上げられたキャリバー 2162 R31の構造は、オープンワークによって時計の表と裏の両側から完全に見ることができ、その機械的なパワーを際立たせています。レトログラード・デイト表示も、トゥールビヨンによって引き立てられ、機能的かつ現代的なスタイルの中に奥行きを与えています。




オープンフェイスのデザインとレトログラード・デイト
レトログラード表示は、指針がダイヤルを1周するのではなく、目盛りの始点から終点までを移動し、終点に達すると始点に戻って再び移動を繰り返します。この表示は一般的に指針が円弧をなぞって進みます。 ほとんどのレトログラード表示は、周期的な動きによって時、分、秒、曜日、日付などを示します。



この仕組みには極めて正確な作動が求められ、厳格な専門技術が必要です。とりわけ衝撃と耐久性に関する点です。ヴァシュロン・コンスタンタンにおいてレトログラード表示が最初に人気を集めたのは1920年代のことでした。当時のメゾンはアールデコのデザイン様式から着想を得たスタイルで頭角を現しました。アールデコの刺激は想像力を自由に羽ばたかせ、その存在を際立たせました。

2000年代初期のリファレンス47245と47247の後継モデルに当たる「トラディショナル・トゥールビヨン・レトログラード・デイト・オープンフェイス」は、ダイヤルのレトログラード表示が部分的にオープンワークになっていますが、これもまた20世紀初頭からのメゾンの特徴です。オープンフェイスのダイヤルは、アバンギャルドなデザイン手法を通じて、このタイムピース本来の技術やディテールに対する念入りで一貫した配慮を浮き彫りにしています。
18Kピンクゴールドによる直径41mm、厚さわずか11.07mmのケースを用いたこの新しいタイムピースには、グレーのアリゲーターレザーストラップが組み合わされ、ピンクゴールド製のフォールディングクラスプが付属されています。




伝統的なオートオルロジュリーと大胆な技術を融合した仕上げ
段差をつけたラウンド型ケースとラグ、コインエッジのケースバック、細身のベゼル、レイルウェイミニッツトラック、2つのファセットをもつドフィーヌ針、ゴールド製バトン型アワーマーカーといった「トラディショナル」コレクション独特の特徴は啓蒙主義時代から受け継がれ、ジュネーブの偉大な高級時計の伝統にそのルーツがあります。しかし、ヴァシュロン・コンスタンタンにおいては、過去への敬意は創造性を排除するものではなく、むしろ創造性を刺激するものなのです。職人と熟練の時計職人たちの3年に及ぶ取り組みの成果であるこのタイムピースは、手作業による仕上げが交互に施され、このタイムピースに驚くほどの奥行きを与えています。



ギヨシェ彫りの円弧を配したオープンワークのサファイアダイヤルから見える自社キャリバー2162R31は、レトログラード機構を配した地板が薄いガルバニック層を重ねて達成されたスレートグレーの表面処理によって引き立てられています。



さらに地板上部は手作業による縦の筋目によって強調され、その表面が繊細な輝きを放つように専用の研磨剤で滑らかに仕上げられています。ギヨシェ彫りで装飾した地板の下部についても同様です。トゥールビヨンを従えて存在感を示すレトログラード・デイト表示は、このような極めて現代的でありながら、一方で非常に時計らしいスタイルでさらなる深みを増しています。



マルタ十字をオープンワークで象ったトゥールビヨンにも複雑で高度な仕上げが施されています。キャリッジ内側の手作業による面取りや、円錐状のバーを完全な鏡面に近いほど手で磨き上げたブリッジです。




現代の高級時計製造の限界を押し広げるキャリバー2162 R31
誉れ高いジュネーブ・シールを取得する「トラディショナル・トゥールビヨン・レトログラード・デイト・オープンフェイス」を駆動する自社ムーブメントは、242個の部品から成るキャリバー2162 R31です。このキャリバーは、NACのスレートグレー仕上げによる現代的なスタイリングをはじめ、72時間のロングパワーリザーブや装飾を施したゴールド製ペリフェラルローターなど、オートオルロジュリーのコンセプトを再び取り上げたものになっています。



ヴァシュロン・コンスタンタンのスタイル&ヘリテージディレクターのクリスチャン・セルモニはこう語ります。
「このキャリバーには、オートオルロジュリーの伝統と、常に求められる革新との間にある明らかな拮抗です。このキャリバーは、永続的な足跡を残すことでしょう。」



毎時1万8000回の振動で時を刻み、厚さ6.25mmのキャリバー2162 R31は、トゥールビヨンにレトログラード・デイトが組み合わされています。この予想外の組み合わせは、レトログラード機構がオープンワークのダイヤルを通して肉眼で見えるという、まれに見る美しい技術的構図によって体現されています。壮大なトゥールビヨンも、偉大なジュネーブの時計製造の伝統を反映する非常に高品質の仕上げが用いられた現代的な地板にセットされています。



[概要]
アバンギャルドなデザインの表現、求められる洗練されたメカニズム、独創的な専門技術を共有したいという思いが、この「トラディショナル・トゥールビヨン・レトログラード・デイト・オープンフェイス」の核心にあります。NAC処理でムーブメントの表面がスレートグレーに仕上げられたキャリバー2162 R31の構造は、オープンワークによって表と裏から完全に見え、機械のパワーを強調しています。さらにそれを際立たせるのが、レトログラード機構を配置した地板上方に手作業で施された縦の筋目や、下方のギヨシェ彫りです。レトログラード・デイト表示も、トゥールビヨンによって引き立てられ、機能的デザインや現代的なスタイルに深みを増しています。





クリスチャン・セルモニ(ヴァシュロン・コンスタンタン スタイル・アンド・ヘリテージディレクター)インタビュー
――オープンフェイスはヴァシュロン・コンスタンタンが得意とする技術ですか?
『ヴァシュロン・コンスタンタンにおいて、「オープンフェイス」と呼ばれるこのタイプの表示には長い歴史があります。その最初は、ダイヤルの一部にオープンワークを用いた1918年の時計です。これは天文カレンダーを搭載した懐中時計で、当時のデザインとしてはまったく革新的なものでした。それからおよそ1世紀を経て、ヴァシュロン・コンスタンタンは再びこのオープンワークのダイヤルというコンセプトに目を向け、ミレニアムの幕開けを告げた2002年にリファレンス47247を発表しました。メゾンの247周年にあたり、247本限定で作られたこの時計は、37mmのプラチナ製ケースに、レトログラード・デイトの日付表示と6時位置の曜日表示が備わり、オープンワークによってレトログラード・デイトの機構が鑑賞できるようになっています。この時計もヴァシュロン・コンスタンタンの特徴であるオープンフェイスの精神を受け継いでいます。』



――オープンフェイスダイヤルの系譜はその後どのように永続化されたのですか?
『2019年に発表した「トラディショナル・ツインビート・パーペチュアルカレンダー」は、現代的なスタイルと伝統の力とが拮抗し、このダイナミズムの一旦を担いました。これは明らかにマイルトーンになりました。その2年後の2021年、新たな解釈で誕生したのが、「トラディショナル・コンプリートカレンダー・オープンフェイス」です。ホワイトゴールドやピンクゴールドを用いた41mmケースにサファイアクリスタルによるオープンフェイスを合わせたこのスタイリッシュなモデルは、時計製造の伝統や遺産を現代的なデザインと融合させて新たな創造の可能性を切り開きました。』

――新作「トラディショナル・トゥールビヨン・レトログラード・デイト・オープンフェイス」は、これまで述べられたモデルを受け継ぐにふさわしいタイムピースと言ってもいいのではないでしょうか?。
もちろんです。この新作タイムピースは、ヴァシュロン・コンスタンタンにおけるオープンワークダイアルの時計の歴史を塗り替えました。トゥールビヨン、レトログラード・デイトを併せ持ち、極めて優れた部品仕上げなど、壮大なスタイルでそれを実現しています。クラシカルなローズゴールドのケースに収められ、技術的な複雑さと時計としての美しさの限界に挑戦しています。そして鑑賞できる現代的なデザインのキャリバー2162 R31は、まさに壮観です。現代的なデザインと時計製造の遺産との融合が表現された新しいオープンフェイスのデザインは、明らかにメゾンの強力い特徴です。



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以下、Watches&Wonders会場で撮影した実機画像です。










【技術データ】
トラディショナル・トゥールビヨン・レトログラード・デイト・オープンフェイス
リファレンス・ナンバー:6010T/000R-B638
ジュネーブ・シール :取得

キャリバー・ナンバー:2162 R31 (ヴァシュロン・コンスタンタン自社開発・製造)
駆動方式:機械式自動巻き
ムーブメント・サイズ:直径31mm × 厚さ6.25mm
パワーリザーブ:約72時間 
振動数:2.5HZ (毎時1万8000回振動)
部品数:242
石数:30
表示:時、分
・トゥールビヨンのキャリッジによるスモールセコンドの秒
・トゥールビヨン、
・レトログラードデイト


ケース:18K(5N)ピンクゴールド
ケース・サイズ:直径41mm × 厚さ11.07mm
ケースバック:サファイアクリスタルのシースルーケースバック
防水機能:3気圧(約30m)
文字盤:オープンフェイス 4部構成
・18Kゴールドに手作業によるギヨシェ彫りを施し、
・スレートグレーに彩った上部、オパーリンのミニッツトラック(フランジ部)
・18Kゴールド製のアプライド・インデックス
・サファイアクリスタル
・18Kゴールド製のトゥールビヨン セコンドリング
・18K(5N)ピンクゴールド製の時針と分針
・18Kゴールド製の日付針
ストラップ:グレーのミシシッピアリゲーターレザー、手縫いサドルステッチ、ラージ・スクエア・スケール
クラスプ:18K(5N)ピンクゴールド製フォールディングクラスプ、ポリッシュ仕上げの半マルタ十字

発売時期:5月以降発売予定
価格:28,798,000円(予価)

 



【お問い合わせ】
Vacheron Constantin
0120-63-1755(フリーダイヤル)