Czapek is back to the Czech Republic

 By : NOBLE STYLING GALLERY

2018年9月26日、プラハ - 19世紀におけるマスター・ウォッチメーカーであったFrancois Czapekの出生地にCzapek & Cie.社が戻ってきました。この機会に、同社はチェコ共和国建国100周年を祝うスペシャル・モデルを披露しました。



この素晴らしいコレクションは、プラハ城のLobkowicz Palace(ロブコヴィッツ宮殿)にて、地元の販売パートナーであるKoscomとの共催によるイベントで発表されました。



スイスを拠点とし、チェコにその起源を持つウォッチ・ブランドCzapekが、そのルーツに立ち返り、チェコ市場における存在を再確立します。このブランドは、ボヘミアのSemonice(セモニツェ)村に生まれ、その後、ポーランド、ジュネーブへと移住したウォッチメーカー、Franciszek Czapek(フランチシェック·チャペック)により19世紀に設立されました。ジュネーブでFranciszek は、François(フランソワ)と名を改め、残りの人生をウォッチメイキングに捧げました。

スイスにおいてCzapekは、最初にMoreau(モロー)、続いてAntoni Patek(アントニ・パテック)とパートナー契約を結びました。



契約終了後、彼ら3人は独自の道を歩み、



Czapekは1945年、自身の時計会社であるCzapek & Cie.をジュネーブに設立し、ワルシャワとパリにショールームを開き、
やがて、ナポレオン3世のお抱え時計職人となりました。



そして1869年、彼はミステリアスにこの世を去りました。

2012年12月12日、プラハにベースをもつHarry Gühl(ハリー・グール)とXavier de Roquemaurel(ザビエル・デ・ロックモーレル)、Sebastian Follonier(セバスティアン・フォロニエ)という3人の起業家によりCzapekの名が復活しました。
そして、2015年11月、ファースト・コレクションが正式に発表されました。



Czapek & Cie.社は、現地の販売パートナーであるKoscomと協力して、チェコ市場で新たなスタートを切りました。同ブランドは、創業者への尊敬と彼の祖国の歴史に敬意を表して「Anniversary」と名づけられた限定モデルを発表しました。

そして、2018年10月28日、日曜日、チェコ共和国はチェコスロバキア独立100周年をお祝いしました。


「Franciszek Czapekは、海外で最高の傑作を創り出しましたが、数多くの作品に歴史的な事象を引用しました。」とCzapek & Cie.社のCEOであるXavier de Roquemaurelは説明します。「Anniversaryモデルは、これらの長き伝統に敬意を表するものです。」


動画も公開されています。



このスペシャル・エディションの特徴は、ダイアルの12時位置にあるチェコスロバキアの国章でも表現されているボヘミア王国の紋章です。同じく描かれている”Pravda vitezi(真実は勝つ)”という文字は、大統領の徽章にもあるように、国のモットーを表しています。





これらのユニークな特徴が、「フルール・ド・リス」スタイルの針、長めのローマン・インデックス、スモールセコンドとパワーリザーブを表示する2つのオフセンターに配置されたサブダイアルといった洗練されたCzapekのエレガンスと融合し、スイスの精密性とチェコの魂が合わさった非常に美しいタイムピースとなりました。


「歴史と伝統というのは、チェコ人にとって本当に重要な価値観です。ですから、チェコ国内における最大の時計店が、歴史的にチェコ共和国と深いつながりを持ったスイスのラグジュアリー・ウォッチ・ブランドであるCzapekのプロジェクトをサポートするというのは自明のことです。私たちは、お客様が過去に敬意を表し、私たちの伝統を表現したこのタイムピースを賞賛されるであろうことを確信しています。」とKoscomのオーナーであるKarel Janeba(カレル・ヤネバ)は語ります。

このAnniversaryモデルは、5Nレッドゴールドまたはスティール製でわずか8本の限定生産です。





このモデルは、プラハ城内のLobkowicz Palace(ロブコヴィッツ宮殿)にて、100名の特別なゲストを招き正式に発表されました。






この素晴らしい会場が選ばれたのは、Czapek & Cie.社とLobkowicz家の王子、William Lobkowiczとの緊密な関係によるものです。ボヘミアにルーツを持つアメリカ人である王子は、マサチューセッツ州ボストンで育ちましたが、彼の家族のもつ膨大な所有物、その修復、保存、展示が自分の使命であると、1990年にはチェコスロバキアに移りました。William Lobkowiczは、Czapekの時計を所有していることはもちろん、ブランドの熱心なサポーターです。


「Czapekは、ファミリーブランドとしての素晴らしい歴史と、最高の品質と優雅さを備えた素晴らしいウォッチメイキングにおけるアイコンです。私たちの家族は、ナチスと共産主義者の支配から50年後この地に戻ってきましたが、私たちの城と貴重なアート・コレクションを初めて公開することで、800年にわたるチェコの遺産を確認しようとしています。私たちはCzapekをホストし、ボヘミアの歴史的かつ熟練したクラフトマンシップをハイライトすることができ、非常にうれしく思います。」とWilliam Lobkowiczは語りました。

CzapekとLobkowiczは、輝かしいチェコの物語を創造性と情熱的な起業家たちの助けにより復活させました。両者とも素晴らしいクオリティと歴史的な名前とブランドを再確立しました。依然として多くのやるべきことがある一方、今回、Czapekを彼のルーツに戻すという重要な一歩が踏み出されました。

プラハ城のLobkowicz Palace(ロブコヴィッツ宮殿)は、チェコ共和国でもっとも重要な文化遺産であり、ユネスコの世界遺産であるプラハ城内にある唯一の私有建造物です。この宮殿は、16世紀の後半、チェコの貴族 Jaroslav Pernštejn(ヤロスラフ・ペルンシュテイン、1528 - 1569)により建てられました。宮殿は、Lobkowicz家女相続人Polyxena(ポリクセナ)との婚姻によりZdeněk Vojtěch(ズデニェク・ヴォイチェフ)が第一王子(1568 – 1628)となり、Lobkowicz家所有のものとなりました。その結婚の後3世紀にわたって、宮殿はボヘミアの最も重要な歴史的なイベントを目撃しました。

現在宮殿には、数多くのLobkowiczコレクションの宝物が保存されています。それらは、チェコ共和国における最も古く巨大な芸術品のコレクションであり、その重要性は6世紀にわたる中央ヨーロッパの文化的、社会的、政治的、経済的な生活の包括的な本質を反映したものです。そこを訪問する人々は、ブリューゲル、カナレット、クラーナハ、ルーベンス、ベラスケスによる絵画、中世、ルネサンス、バロック時代の装飾芸術、きわめて優れた武器や武具、楽器、ベートーベンやモーツァルトなど、17~19世紀の偉大な作曲家によって書かれた楽譜などを見ることができます。