Inside Czapek - その1

 By : NOBLE STYLING GALLERY
Czapek(チャペック)というブランドは、それを立ち上げた謎に満ちたウォッチメーカー、フランソワ・チャペックについてはもちろんですが、ファースト・モデルである「Quai des Bergues(ケ・デ・ベルク)」にも、語るべき点がたくさんあります。ムーブメントや外装という切り口もありますが、こんな視点で時計を見ていくと面白いかもしれません。それをご紹介する第一回目です。

ちなみに、TOP画像は、フランソワ・チャペックがブティックを構えていたところであり、商品名の由来となったジュネーブ、レマン湖沿いの通りQuai des Bergues(ベルク通り)の画像です。

マスター・ホールマーク - 復活と永遠のシンボル
 
  

Golden Bees「黄金のミツバチ」(実際にはセミですが…)は、457年メロヴィング朝を開いたChilderic(キルデリク)1世が眠るTournai(トゥルネイ)の墓から1653年に発見されました。Childericは、メロヴィング朝フランク王国の最初の国王Clovis(クローヴィス)の父親でもあります。それは、フランス国王のエンブレムの中でも、最も古いものであるとみなされています。その後、「黄金のミツバチ」は、帝政フランスとナポレオン3世のシンボルとなりました。それは、復活と永遠を意味します。

Czapek & Cie.は、このGolden Bees をpoinçon de maitre(ホールマーク)として採用することにしました。それは、ナポレオン3世の宮廷時計職人としてのCzapek の賞賛に値する優秀性に敬意を表し、また復活のシンボルとしたものです。


シークレット・シグネチャー



少なくとも2世紀の間、忘れ去られていた秘密のテクニックが現代に蘇りました。このサインを見る方法とは ?
エナメルのダイアルに光をかざし、Czapekのサインを見つけてください。このサインは、Archive de GenèveにあるCzapek & Cie.の会社登録の書類から複製したものです。このサインがあるモデルは、いくつかのスペシャル・バージョンを除き、Quai des BerguesのNo.33、No.31そして、No.29になります。


Fleur de Lys - フルール・ド・リス

18Kゴールド製、「fleur-de-lys(フルール・ド・リス)」スタイルの針は、Czapek チームにより再発見されました。Aurélien Bouchet(オーレリアン・ブシェ)とともに、彼らは、許容誤差0.15mm を誇る精密機器を使って、0.35mm 厚のfleur-de-lys(フルール・ド・リス)スタイルの針を製造に成功しました。
ここで、裏話。当初この針を製作するにあたって、どの金属を使用するかで試行錯誤が繰り返されました。この細さはスティール等では不可能であり、最終的に最適なマテリアルはゴールドであるという結論に達しました。

第2回目は、4時位置にあるインダイアルのダブルハンド、そしてミステリアスなスティール、XOスティールについてご紹介いたします。


ノーブルスタイリングギャラリー
 

03-6277-1600