H.モーザー、SIHH2019新作実機画像~1日2回の水やりが必要なネイチャーウォッチなど話題作が満載のコレクションをフォロー!
By : CC Fan毎年、意表を突いた"コンセプト"ウォッチで話題を独占する、H. モーザー(H. Moser & Cie.)。
昨年は話題を通り越して大炎上しましたが、やり方はともかく、改めて私は彼らの主張に賛同します。
今年のコンセプトは"繊細な自然や生態系の壊れやすさのシンボル"としての、モーザー・ネイチャー・ウォッチ(Moser Nature Watch)、"100%スイスメイド"に拘り、スイスの植物を植えたコンセプトです。
時計の展示とは思えない、生命感が溢れるディスプレイ。
一見するとケースが開いているようですが、これでも閉まっています。
手ブレっていますね…
どれがネイチャー・ウォッチでしょう?
スチールケースとバンド設けられた素地には"スイス産"の多肉植物・苔・ミニエケベリア・クレソン・ムラサキツユクサ・オニオンセットが植えらており、生きている時計です。
ゼンマイを巻くように1日2回の水やりが必要で、ダイヤルもアルプスの天然鉱石と地衣類を使っています。
この時計が伝えることは、時計製造とそれ以外の分野にも及ぶ活動における、環境に配慮した持続可能な発展への取り組みのシンボル、です。
この時計が象徴する取り組みとして、具体的には下記の取り組みが発表されました。
- 2019 年中に、Responsible Jewelery Council(責任あるジュエリー協議会)の認定条件を満たす(すでに手続きが進行中)
- 可能な限り、フェアトレード素材を使用する(2019 年以降のゴールドの新しいコレクションには、フェアトレードゴールドを使用)
- より効率的な方法や処理を使用し、購入した炭素クレジットで剰余排出量をオフセットすることで、時計の製造における二酸化炭素排出量ゼロを保証する
トランプ大統領のスローガンをもじった、#MakeSwissMadeGreatAgain(スイスメイドを再び偉大にしよう)も今年#MakeSwissMadeGreen(スイスメイドをグリーンにしよう)となっています。
※初出時、MakeSwissMadeGreenAgainでしたが、"これからグリーンにする"という意図でAgainが取られることになったそうです。
さらに、に「世界を持ち上げる」ための「てこ」として、教育を支援、読み書き能力の向上と男女平等の教育に取り組む国際組織Room to Read(ルーム・トゥ・リード)と提携し、読み書き学習のための児童書の寄付をブースで行っていました。
タブレットをタッチするたびに10冊の本が寄付される仕組みで、微力ながら私も賛同させていただきました。
そして"いつもの"CEO自ら主演するムービーも用意されています!
ちなみにネイチャー・ウォッチは非売品、H. モーザー社内で大切に育てられるとのこと。
同じくコンセプトの"大物"は過ぎゆく時に耳を傾けるスイス・アルプ・ウォッチ コンセプト ブラック(Swiss Alp Wach Concept Black)です。
夜の闇の中でリピーターを使って時刻を知った時代を思い起こし、通常の時分表示を省くというコンセプト。
前例がないわけではありませんが、非常に思い切った作品です。
また、アルプウォッチの伝統的なケースは"一見するとスマートウォッチにも見える"というユニークさも兼ね備えます。
発表時にSNSで話題となった、"時合わせはどうするんだ?"という疑問に対する回答がこれ。
リュウズを引き出した時だけ見えるパイプ側にインデックスが切ってあり、これが5分に相当します、リュウズ本体にも目印となる基準線が引いてあり、一周で12インデックス=60分=1時間に相当するので、一回鳴らして現在の設定時刻を確認、このインデックスを基準にして時間を合わせればOKです。
珍しい角型のゴングを持つ、HMC 901キャリバー。
もちろんスタンダードなラインも美しい文字盤を持つコンセプトがそろっています。
美しい海を思わせるエンデバー・センターセコンド コンセプト(Endevor Center Second Concept) "ブルーラグーン"のWGケース・RGケースと、日本限定の"ブルーホライズン"、ロゴはおろかインデックスまで省いたフュメダイヤルは角度によって複雑な反射を見せます。
去年発表されたフライングトゥールビヨンにも"コズミックグリーン"と名付けられたグリーンダイヤルが仲間入り。
フルジェムセッティングのモデルも。
ブルーホライズンはテンワのブリッジもスペシャルカラー。
宝石の色をうまく使い分け、グラデーションのようにしています。
ケースサイドもフルバケット。
立てた状態ではまた印象が変わります…
この複雑な光の反射が変化する様はぜひ直接確かめていただきたいです。
自分たちの信じる時計作りを続けるH.モーザー、これからも素晴らしい時計と問題提起を通じて時計業界をよい刺激を与え続けてくれることを信じています!
関連 Web Site
H. Moser & Cie.
http://www.h-moser.com/jp/
(参照)スイス時計協会FH WEBサイト
http://www.fhs.jp/jpn/strengthening.html
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