オートランス HL スフィア & バカヴォンド トゥールビヨン

 By : CC Fan

しばらく時間が空いてしまいましたが、
バーゼルワールドの新作紹介を続けます。

オートランス(Hautlence)のバーゼルの新作、HL スフィア(HL Sphere)は"オートランスらしい"コンプリケーションを持つコンプリケーションピースです。



スフィア(球)の名前の通り、球体上の時間表示を備えています。
左側の5と書かれた球体が時間表示、右側の180度に00から60までの数字が書かれた部分がレトログラード式の分表示です。
見づらいですが、球は二つの外装パーツがかみ合った構造になっており、内部にギアが入っています、この構造により回転すると外装パーツがうまく回転して次の数字を表示するというシステムになっています。



半透明の文字盤柄は輪列とエネルギーを蓄える用のヒゲゼンマイらしいパーツが見えます。
回転力はレトログラードシステムによって蓄えられ、帰零するときにスフィアが回転します。



スフィアは最小限の要素で地板に接続されているのでまるで浮いているような印象。



同じグループに所属するH.モーザー(H. Moser & Cie.)とムーブメントを共通化したモデルもありますが、このモデルでは"オートランスらしい"ムーブメント。
スフィア側のスペースを空けるため、折り返したユニークな輪列です。
まだプロトタイプ(PROTO)です。



スフィアを収めるため、風防が盛り上がっています。
この機構の"主役"は間違いなくスフィアです。



オートランスらしさが詰まった作品、素晴らしいと思います。



こちらはSIHHで"チラ見せ"されていたスフィア部分の動作模型。
置時計として動作します。



販売予定はないという事ですが、むしろこれが欲しい…

SIHHの新作で、SIHHレポートから漏れてしまったヴァガボンド トゥールビヨン(Vagabonde Tourbillon)も併せてレポートします。



回転ディスクが時間表示と分針を兼ねるスターホイールと呼ばれるシステムと基本は同じですが、ディスク側を固定し分針に相当する分インデックスの方が動くという仕組みです。
上の写真では12時59分でもうすぐ1時00分になる状態。



これは4時17分の図。
60分に近づくにつれ、次の時間が空いてスタンバイしているので時間はスムースにリレーされます。



メッシュの中から隠れている時間が見えます。



ムーブメントはモーザーの同じ表現のピースと同じもの。
フライングトゥールビヨンです。



文字盤が同色のブルーではなく、グレーのピースも。
こちらはよりディスクの構造がわかります。



ユニークな点として、全ての数字が中心に向かって書かれているので、どちらを上にしても可読性は変わりません。
すなわち、右手でも左手でもトゥールビヨンの位置が異なる以外、同じ視認性を実現できます。



TVスクリーンケースはラグ間距離が短いため、見た目よりも収まりがいいです。



トレイが…

関連 Web Site

Hautlence
http://www.hautlence.com/en/

Hautlence YouTube Channel
https://www.youtube.com/user/HAUTLENCE

Noble Styling
http://noblestyling.com/