シチズン 前人未踏の年差±1秒の精度を実現したCaliber 0100 (延長) 第八回~ 【私も買いました】 シチズンオーナーズクラブ1年点検体験レポート

 By : CC Fan

2023年3月15日追記:謎だった着磁の単位についてシチズンから回答が得られたので追記して磁気チェック動画を追加。

(延長)として続けている「シチズン 前人未踏の年差±1秒の精度を実現したCaliber 0100」シリーズ、本編に相当する開発者インタビュー記事が四回だったので、今回の【私も買いました】記事でついに延長編が本編に追いついたことになります。


返送前のCal.0100

さて、第七回では「1年使って±1秒は達成できたか?」という事を衛星電波キャリバーF950を搭載したアテッサと日本標準時とNTPで同期している宅内サーバーと比較し、見事±1秒!という結果をお送りしました。

そして購入から1年が経過したという事は、インタビューでも触れられていたシチズンオーナーズクラブに登録することで行われる「健康診断」としての無償点検のシーズンを迎えました(何年だったっけ?と思っていたら、インタビューでちゃんと1年・2年・8年と伺ってました)。

シチズンオーナーズデスクから佐川急便のエクスプレスバッグで必要書類・アンケート・返送用のボックスと緩衝材が届きます。
返送用のエクスプレスバッグと着払い伝票も同梱されているため、自前で準備するものはなく、梱包して送ればOKです。



上の写真で箱を固定している輪ゴムもセットに含まれています。

ただ、少し気になったのは箱と緩衝材の形状がおそらくシチズンの時計で多数派を占めるメタルバンド(バックルを閉じた状態でペタっと平置きできる)に合わせて最適化されているようで、私のザ・シチズンのようなDバックル+革ベルトの場合どう入れるか?を少し悩みました。
写真は撮り忘れましたが、バックルを外し時計本体とバックルが出来る限り離れるようにビニール袋に入れてから緩衝材でグルグル巻きにし、箱に少し斜めに入れることで事なきを得ました。
これで良いのか?という不安はありましたが、帰ってきた時も同じ形で入っていたので正解だろう、と理解しました。

アンケートには分と秒の位相差の話も書き、いざ発送!としたのが2月15日、メンテナンスが完了して3月6日に発送されたものの、宅配便に気が付かず本日3月13日に受け取りました。



絵面が発送時と同じに見えますが、こちらはテープで止められています。



書類からは一般的な修理・点検と同じシステムが無料で行われる、と言う扱いと読み取りました。
裏蓋とケースに汚れがあったということでケース洗浄、バネ棒は交換してくれたようです。
検査内容もすべてOKで特に問題はなさそうですが…



内装関係の確認項目で「錆・水入り」はOKなのに対し、「着磁」は0.2m/Tと言う単位が書かれていること。
m/Tはミリテスラ(mT)?と思ったのですが、よくわからないので確認中で、情報が入り次第追記します。

2023年3月15日追記:シチズンに上記の確認したところこの表記は磁束密度の単位mT(ミリテスラ)を示しているそうで、着磁(磁気帯び相当)が0.2mTという事になります。
これがどれぐらいの量なのか相対値で見てみましょう。

JISで定められた耐磁の基準は磁場の強さを表すA/m(アンペア毎メートル)基準で、非耐磁1600A/m、第1種4800A/m、第2種16000A/mと定められており、Cal.0100は1種耐磁(「パーフェックス」の一部)です。

磁場の強さを空気中の透磁率で磁束密度に変換すると非耐磁2mT、第1種8mT、第2種20mTになり、今回の0.2mTは第1種基準で40分の1、非耐磁基準でも10分の1に過ぎないので、まあ大丈夫と理解しました。
何より、精度が特に劣化していないという事も確認されているので大丈夫でしょう。

そう言えば磁気検出君(アナログデジタル)があったな…という事で測定を行った動画は記事の最後に追記します。



革バンドは既に1年使って馴染んだものを続投なので装着感は相変わらず良好。
ベルト作るか?と言いつつ1年が経過しました…



分と秒の位相差は改善しているように見えます。

そして、最後にもちろんNICT(日本標準時)のNTPに同期した時刻との比較も実行です。



Pythonがまたアップデートしてるので前回とは少し条件が違うかもしれませんが、ほぼ正秒で針が動いていることが確認できました。
ここから、また2年目に向けてスタートです!

2023年3月15日追記2:磁気は問題ないだろう、と理解しましたが一応測ろう、という事で磁気検出君デジタルで測ってみました(アナログはちょっと分解して改造中です)。

まずは文字盤側。



このチェッカーの感度は1mTなので、(おそらく)最大値が0.2mTなら当然反応しません。

裏蓋側も。



黒いのは個体情報を隠すパーマセルテープで、和紙素材(非磁性体)なので磁気には影響しません。
こちらも反応なし!

【お問い合わせ】
シチズンお客様時計相談室
フリーダイヤル 0120-78-4807
(受付時間 9:30〜17:30 祝日除く月〜金)