クリスティアン・ヴァン・デル・クラーウイベント 速報レポート、新作アリアドネを拝見!
By : CC FanWATCH MEDIA ONLINEでも告知したオランダの天文コンプリケーション専門メゾン、クリスティン・ヴァン・デル・クラーウ(CVDK)のイベント。
本日(2023年8月19日)には日本橋三越ワールドウォッチフェアのイベントも行われる、という事で18日のイベントの様子と個人的に是非見てみたい、と思っていた新作「アリアドネ(ARIADNE)」の速報レポートをお送りします。
2月の来日、Watch & Wonders Geneveぶりとなるオーナー兼マスターウォッチメーカーのPim Koeslag(ピム・コースラグ)氏。
曰く、2月の来日では「非常に良い反応」が得られたそう、今回同様に夜なべして書いた甲斐があった!?
新作はより広い層に訴求するスターズラインに加わったステンレススティールケースのアリアドネ。
ピムがCVDKに参加した後、手がけた初めての時計です。
古典的でスタンダードに見えますが、今となっては「ありそうでない」印象にまとまっているクロノグラフ・フルカレンダー・ムーンフェイズをバランスよく配置したダイヤル。
12時位置のサブダイヤルはカレンダーの月と曜日とクロノグラフの30分積算計、9時位置は永久秒針スモールセコンドと24時間表示、6時位置はムーンフェイズとクロノグラフの12時間積算計、そして3時位置でデザインに「効いている」と感じるのはブランド名と12の「爪」のモチーフです。
更にセンターにはクロノグラフ秒積算計と時分針、そしてポインターデイトが配置されています。
多機能ですが、表示がバランスよく配置され、それぞれの要素の主張が調整されているのか煩さは感じませんでした。
文字盤とケースはハイエンドのアストロノミカルコンプリケーションと同じ基準で作られており、歪みはありません。
字盤は26個のパーツを個別に仕上げた後、手作業で組み上げることでエッジが立った立体感のあるメリハリが効いた印象を与えています。
このシルバー文字盤のブルーのアプライド・インデックスは焼いて仕上げるブルースティールとのこと。
スターズラインの説明と、ムーブメント名のCVDK7758、と言う名前で気が付く方もいるかもしれませんが、これは名作クロノグラフムーブメントETA7750系(バルジュー)をベースにしたモデファイ(改造)ムーブメントです。
そのまま使っているわけではなく、CVDKでいったん分解して調整や改良、ドイツのエングレーバー、ヨッヘン・ベンツィンガーによる「爪」の意匠を施したローターの取り付けを行っています。
また、細かい点としてムーンフェイズのムーンディスクも一旦取り外し、工房内の工作機械でムーン部分を凹ませスーパールミノバを埋め込む追加工を行っているそうです。
ルミノバが埋め込まれたムーンがムーンフェイズの青空と同色系の青色になるのも全体の印象に効いているかもしれません。
ケースと文字盤のクオリティはアストロノミカルコンプリケーションと同基準、という事でコンプリケーションと並べれて写真撮ればよかった…とこの記事を書いていて気が付きました。
こちらはピムが腕に付けていたプラネタリウム デューンズ・オブ・マーズ(火星の砂)、たしかに外装の品質はこれに比肩するレベルと感じます。
ハンドエングレーブローターと個人的には好きな「素晴らしきカム式」の7750系クロノグラフ。
高度なハイエンドラインのマスターピースラインのアストロノミカルコンプリケーションはもちろん素晴らしいですが、値段も相応に高価になってしまうため幅広い層に訴求するラインを設けるという姿勢は個人的には非常に共感できます。
私の一番好印象はアントラサイト文字盤。
赤い針も好みです。
この文字盤はかなりのもの、と感じていて、是非写真だけではなく実機を見てほしい!
夜空のイメージではこのブルーでしょうか?
変な言い方かもしれませんがバランス感覚と言うか、何を取って何を捨てて時計を成立させるか?が上手いと感じました。
そしてピムによるプレゼンテーションで…
ブランドがスタートしたのが1974年で、なんと今年は49年目、来年2024年に50周年を迎えるそうです。
50周年に向け、「未だ見たことのない」アストロノミカルコンプリケーションを準備中、とのこと。
内容はまだ秘密ですが、凄そう…
「これは見たかった」度はかなり高い、ピムの「古巣」フレデリック・コンスタントのトゥールビヨンムーブメントにプラネタリウモジュールを載せたオンリーウォッチバージョン。
トゥールビヨンに合わせるためにプラネタリウムが12時、カレンダー部分が9時位置に専用モジュールで、改めて見るとアリアドネっぽい4つのサブダイヤルで3時位置がロゴなのも同じです。
フレデリック・コンスタントが社外にムーブを供給してコラボレーションする、というのはこれが初めてとのこと。
アリアドネだけではなく、色々新しいプロジェクトも行われているようでこれからも目が離せません!
関連Web Site
CHRISTIAAN VAN DER KLAAUW
WWW.KLAAUW.COM
Noble Styling
http://noblestyling.com/
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