ヴァシュロン・コンスタンタンからダブルフェイスの新作ピース「メティエ・ダール‒ 時の探求へ敬意を表して ‒」を発表~4件の特許出願と新開発手巻きムーブメント、キャリバー3670を搭載
From : VACHERON CONSTANTIN (ヴァシュロン・コンスタンタン )メティエ・ダール‒ 時の探求へ敬意を表して ‒
時を知らせる芸術作品:伝統工芸と現代的な装飾技法を融合
新たに開発された革新的な高振動キャリバー3670。512個の部品で構成され、4件の特許出願の対象であるこのムーブメントは象徴的な複雑機構を再解釈した小型化技術における快挙である。2種類の表示モードを導入したレトログラード表示は、連続動作または任意の起動を選択可能。ヴァシュロン・コンスタンタンが創業した1755年9月17日のジュネーブの天空図を再現。審美性と技術の両面から、天文時計「ラ・ケットゥ・デュ・タン」に敬意を表するリストウォッチ。
メティエ・ダール
‒ 時の探求へ敬意を表して ‒
キャリバー3670:新たに開発された手巻きムーブメント
小型化と技術革新の快挙
開発期間 3年、特許出願 4件
2種類の表示モード
レトログラード機能と天文学的複雑機構
20本限定生産
ヴァシュロン・コンスタンタンは、270年にわたる卓越性の探求を讃え、技術と審美性において革新的な「メティエ・ダール ‒ 時の探求へ敬意を表して ‒ 」を発表します。3年の歳月をかけて開発したダブルフェイスのリストウォッチは、新たな手巻きムーブメント、キャリバー3670を搭載し、4件の特許出願しました。表面のダイヤルは人物像をモチーフとし、両腕がダブルレトログラード表示によって時刻を示します。また、2種類の表示モードを備え、任意で起動することも、連続して動作させることが可能です。
伝統工芸と現代的な装飾技法の融合が生み出した人物像のモチーフは、1755年のメゾン創業日にジュネーブから見上げた天空図を背景に、ダブルレトログラード・パワーリザーブ表示と、月齢を示す立体の高精度ムーンフェイズが組み合わされています。裏面のダイヤルは、天空図上で恒星時を表示するとともに星座の動きをリアルタイムで追跡し、9,130年でわずか1日しか誤差が生じません。創業270年を記念した天文時計「ラ・ケットゥ・デュ・タン」(参照:https://watch-media-online.com/news/10397/ )に敬意を表する「メティエ・ダール ‒ 時の探求へ敬意を表して ‒ 」は、43mmのホワイトゴールドケースに収められ、20本限定で製作されます。

新たに開発された革新的ムーブメント
「メティエ・ダール ‒ 時の探求へ敬意を表して ‒ 」は、機械学の限界を押し上げ、芸術と美を生み出すというヴァシュロン・コンスタンタンの飽くなき探求を体現しています。メゾンの深い技術的ノウハウを駆使した新しい手巻きキャリバー3670を搭載するこのタイムピースは、3年の歳月をかけて開発され、以下の4件の特許出願の対象となっています。
- ダブルパワーリザーブ表示:6時~3時位置、3時~0時位置の2箇所に、6日間のパワーリザーブ表示。
- レトログラード時刻表示用ガバナー:レトログラード表示は時針・分針の進む速度が異なるために、同期が従来の課題とされてきましたが、この機構はそれを解決します。例えば11時59分には2本の針は瞬時に、一致した動きで0時または12時へ戻ります。
- ムーンフェイズと月齢:月相に対して正確な月齢を表示。立体的な球体のムーンフェイズと、その周囲に配した月齢を日数で示すリングは、29.5日間をかけて共に回転。
- ムーンフェイズの調整:機構を破損したり時計の作動を妨げたりすることなく、いつでもムーンフェイズ表示を手動で調整可能。

人物像のモチーフは、両腕によってダブルレトログラード表示に時刻を示します。1930年の懐中時計「ブラ・アン・レール」から着想を得つつ、本作は技術革新によって大きな違いをもたらしました。過去の懐中時計は任意で起動した時にのみ時刻を表示し、それ以外では両腕は定位置に戻る仕組みでしたが、この「メティエ・ダール」では、時刻表示にスタンバイモードとアクティブモードを選択することができます。これを可能にした複雑な技術は、スタンバイモードとアクティブモードを導入した2019年の「ツインビート・パーペチュアルカレンダー」(キャリバー3610 QP)での画期的な技術革新が基盤となりました。

「メティエ・ダール ‒ 時の探求へ敬意を表して ‒ 」のアクティブモードでは、通常のダイヤルの針と同様、両腕が動作し続け、時・分の経過を常時表示します。スタンバイモードでは、計時機能は表からは見えない部分で作動し続けています。ケース側面の10時位置に配したプッシュボタンによって手動で起動するまで、人物像の腕は定位置にとどまっています。時刻を示した後は、プッシュボタンで再度起動されると、両腕は再び定位置に戻ります。

キャリバー3670は、5Hz(毎時3万6000回振動)の高振動と、6日間のパワーリザーブを確保する3つの香箱を採用しています。これも「ツインビート」のキャリバー3610が着想源となりました。任意で起動または連続で動作するデュアルモードのレトログラード時刻表示は、香箱で大量のトルクを必要とします。長時間のパワーリザーブと高振動を組み合わせることで、時刻表示によって生じる振り角の変調を最小限に抑えています。

高度な技術に加え、512個の部品で構成されるわずか34mm x 7.8mmのムーブメントは小型化技術における快挙でもあります。これにより、直径43mm、厚さ13.58mmという、エレガントな外観と快適な着け心地を備えたケースを実現しました。完成したタイムピースはジュネーブ・シールを取得し、技術の品質とともに、細部にまでこだわった美しい仕上げが保証されています。

独創的なデザイン
ヴァシュロン・コンスタンタンは、希少な手仕事による伝統工芸の保護と発展に尽力すると同時に、現代的な装飾技法の探求にも取り組んでいます。「メティエ・ダール ‒ 時の探求へ敬意を表して ‒ 」における芸術的アプローチでは、伝統と革新の調和が鍵となりました。
ダイヤルの中央部には、天文学者をモチーフとした「ラ・ケットゥ・デュ・タン」のオートマトンを思わせるゴールドカラーの人物像を配置しています。

創業270周年を記念し、1755年9月17日のジュネーブの天空図を描いたグラデーションブルーを背景に、立体の月を頭上に配した人物像は、宇宙の中心に佇んでいるかのようです。天空図を正確なものとするため、ジュネーブ天文台の天文学者の協力を得て、その日の星々の正確な位置が特定されました。
人物像の両側に配した2つの大きなアーチは、左に時、右に分が刻まれています。その下方には、アーチ型の2つのパワーリザーブ表示が足元の両側に置かれ、左右対称のデザインを完成させています。

想像力をかき立てるこの芸術作品は、多種多様の特別な工芸技術を結集し、伝統技法と現代の技法を融合することによって生まれました。立体的な人物像のモチーフはチタンを素材とし、ゴールドのPVD加工と、手作業のサンドブラストによるパティーナ仕上げを施しています。立体的な球体の高精度ムーンもチタンを使用し、手作業によるエングレービングとポリッシュ仕上げを施しています。

また、月相の周期に伴って変化する月の外観を再現するため、片側はゴールドのPVD加工、暗い側はディープブルーのPVD加工で仕上げています。時・分表示のアーチは18Kホワイトゴールドにオパーリン仕上げを施し、27個の18K(3N)イエローゴールド製アプライド・インデックスを配しています。
ダイヤルは2層のサファイアクリスタルで作られています。上層のクリスタルは、メタル加工によって、裏面にブルーグラデーションと1755年の天空図を施しています。ヴァシュロン・コンスタンタンのロゴをゴールドパウダーを用いた転写プリント、パワーリザーブ表示をホワイトの転写プリントであしらい、装飾を破損から保護するため1層目の下に2層目を固定しています。

恒星時を表示し、リアルタイムで星座の動きを追跡する裏面のダイヤルは、サファイアクリスタルのケースバックにレーザーエングレービングで天空図を描いています。ブルーの表示はメタル加工、イエローの表示は転写プリント、また月名はゴールドパウダーによる転写で記しています。

高級時計製造の伝統に則り、ムーブメント部品の仕上げと装飾にも特別な配慮を施しています。キャリバー3670を構成する512個の部品はすべて、たとえタイムピースの組み立て後に外から見えなくなる部品であっても、ひとつひとつ手作業で仕上げています。これには、コート・ド・ジュネーブなどの仕上げでムーブメント部品の光のコントラストを高めるのではなく、ムーブメントの前面と背面のブリッジに円形サテン仕上げを施す手法を用いています。前面の透明なサファイアクリスタルダイヤルからの反射を抑え、裏面ダイヤルの天空図の視認性を高めるため、この繊細で均一な仕上げを採用しました。サファイアクリスタルのシースルーケースバックからは、ムーブメントのメインブリッジに刻印された270周年記念のエンブレムを眺めることができます。
象徴的な複雑機構を再解釈
「メティエ・ダール ‒ 時の探求へ敬意を表して ‒ 」は、誇り高き伝統と遺産を受け継ぎ、天文学的複雑機構とレトログラード表示というヴァシュロン・コンスタンタンを象徴する2つの要素を再解釈するタイムピースです。
創業の年である1755年に天文表示を備えた初の時計を製作して以来、天文現象への好奇心はメゾンの時計製造において中核をなしています。天文学的複雑機構の技術に新たな地平を切り拓くべく、メゾンは飽くなき探求を続け、「メティエ・ダール ‒ 時の探求へ敬意を表して ‒ 」では過去のタイムピースからも着想を得ています。2枚のサファイアクリスタルのディスクを重ね合わせて恒星時・分を表示する「レ・キャビノティエ・セレスティア・アストロノミカル・グランド・コンプリケーション3600」(2017年)、北半球と南半球を立体的に表現した「レ・キャビノティエ・アーミラリ・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー - プラネタリア -」がその例です。
進化し続けるメゾンの技術力を示すだけでなく、天文学的複雑機構はヴァシュロン・コンスタンタンにとって深遠な文化的意味を持ちます。人類の歴史を通じて、夜空の神秘は人々の想像力をかき立ててきました。惑星と星々が刻む一定のリズムによって、人は日々の周期、季節の変化、年の進みを認識し、そこから時間の概念が生まれました。この根源的な知から、天文学という科学、そして時計製造という複雑な技が誕生したのです。
長年にわたり、メゾンを象徴するもうひとつの要素が、レトログラード表示です。「ブラ・アン・レール」(1930)、「ラ・カラベル」(1937)といったバイレトログラード表示を備えた懐中時計から、1994年に誕生した「メルカトル」シリーズ、レトログラード日付・曜日表示を備えた「パトリモニー・レトログラード・デイ/デイト」(2007)、そして「レ・キャビノティエ・レトログラード・アーミラリ・トゥールビヨン」(2015)など、ダブルレトログラード表示のリストウォッチに至るまで、数々の作品がそれを物語ります。
2005年、グランドコンプリケーションウォッチ「サン・ジェルヴェ」とともに誕生したキャリバー2250は、新形態のレトログラード表示を採用しました。「メティエ・ダール ‒ 時の探求へ敬意を表して ‒ 」では、この連続するバイレトログラード表示のパワーリザーブを、バイレトログラード時・分表示とともに組み込んでいます。
独創的なデザインと革新的な機構を備え、メゾンの時計製造に対する姿勢を豊かに物語る「メティエ・ダール‒ 時の探求へ敬意を表して ‒ 」は、これまでの技術革新を基盤としつつ、それらを再解釈し、新たに開発された技術と融合させています。
サンドリン・ドンガイ(プロダクトマーケティング&イノベーションディレクター)
インタビュー
――本作「時の探求へ敬意を表して」を「メティエ・ダール」コレクションとして製作したのはなぜ
ですか?
『「メティエ・ダール」は、その名が示す通り、メゾンが受け継ぐ伝統工芸のノウハウを披露するキャンバスであり、時間と文明を探求する場でもあります。このコレクションに革新的な複雑機構を加えたいという強い願いがありました。創造性の面では、(4件の特許出願が示す)技術的な成果と芸術表現を、かつてない形で融合しています。』
――本作には、どのようなメティエ・ダール(装飾技術)が用いられていますか?
『このタイムピースには、芸術表現を実現する技術とノウハウを注ぎ込み、手仕事による伝統工芸と現代的な装飾技法による仕上げを組み合わせています。その技法は目指す審美性に基づいて選定しました。例えば、チタン製の立体ムーンは、手作業によるエングレービングの後にバイカラーのPVD加工を施しています。チタンを素材とする人物像のモチーフには、18K(3N)イエローゴールド加工を施し、さらに手作業のサンドブラストでパティーナ仕上げを施しています。』

――本作の人物像のモチーフと「ラ・ケットゥ・デュ・タン」のオートマトンにはどのような違いがありますか?
『本作は、「ラ・ケットゥ・デュ・タン」のオートマトンを直接的なインスピレーションとし、同作に敬意を表して製作しました。どちらも人の形をしたモチーフが両腕で時刻を示します。しかし、「メティエ・ダール」の人物像はオートマトンではありません。人物の腕は審美的要素であると同時に従来の針の役割を果たし、キャリバー3670は任意の起動または連続動作を選択して時刻を表示できます。一方、オートマトンは任意で起動し、事前に組まれた一連の動作を行います。「ラ・ケットゥ・デュ・タン」は、計時機構における機能としてオートマトンを組み込んでいるのです。』

【技術データ】
メティエ・ダール ‒ 時の探求へ敬意を表して ‒
リファレンス:7200A/000G-H103
価格:要問合せ
限定:20本限定モデル(シリアルナンバー入り)
販売:ヴァシュロン・コンスタンタンのブティック

ムーブメント:キャリバー3670(手巻き)
・ジュネーブ・シール取得
・振動数 5Hz(毎時3万6000振動)
・パワーリザーブ 144時間
・ムーヴメント サイズ:34mm(15リーニュ) x 7.8mm
・55個の石を含む512個の部品
表示
・ダブルレトログラード時・分表示、連続式表示モードか
・スタンバイモードまたは任意の起動を選択可能
・立体の高精度ムーンフェイズ、月齢
・天空図
・恒星日
・ダブルレトログラード・パワーリザーブ表示
ケース:18Kホワイトゴールド
・ケースサイズ:直径 43mm/厚さ 13.58mm
・防水機能 3気圧
文字盤(前面)
・2層のサファイアクリスタル文字盤
・ゴールド加工を施した立体的なチタン製の人物像モチーフ、サンドブラスト・パティーナ仕上げ
・チタン製の立体的な高精度ムーン、手作業によるエングレービングとPVD加工
文字盤(裏面)
・サファイアクリスタル
・アワーマーカー、針
・オパーリン仕上げを施した18Kゴールド製アプライド・アーチ2個
・18K(3N)イエローゴールド製アプライド・インデックス 27個
ストラップ:ダークブルーのアリゲーターレザーストラップ、アリゲーターライニング付き
・ゴールドの糸によるハンドステッチ
・18Kホワイトゴールド製フォールディングクラスプ
【お問い合わせ】
Vacheron Constantin
0120-63-1755(フリーダイヤル)
[ヴァシュロン・コンスタンタン]
1755年、ヴァシュロン・コンスタンタンの探求の旅はジュネーブで始まりました。創業以来、一度も途切れることなく受け継がれてきたこの探求心は、今日に至るまでメゾンの独自性を形づくる原点となっています。卓越した技術への探求は、複雑機構、計時精度、小型化、独創的な表示、精巧な仕上げ、そして常に革新的であり続けるという確固たる意志によって表現されています。芸術性への探求においては、エレガントなデザインや複雑な装飾の創造を育むだけでなく、芸術や文化、工芸品や職人への長期的な支援へとつながっています。またこの探求心は、人とも結びついています。メゾンは絶えず学びを深め、改善の余地を探ると同時に、知識やサヴォアフェールの継承にも力を注いでいます。「できる限り最善を尽くす、そう試みることは少なくとも可能である」。1819年に、フランソワ・コンスタンタンが記したこの言葉が表す探求の精神こそが、270年間、メゾンの創造と革新の歴史を導いてきたのです。
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