ローマン・ゴティエが「コンティニュアム チタン エディション スリー」 を発表

 From : Romain Gauthier (ローマン ゴティエ )


C by Romain Gauthier Titanium Edition Three

「コンティニュアム チタン エディション スリー」~継続する現代性


ローマン・ゴティエが「コンティニュアム チタン エディション スリー」で見せているのは、色と質感の新しい組合せです。
常に継続性と現代性を表現するコンティニュアム チタン エディション スリーのダイヤルには、立体感のあるストレートグレイニング仕上げが全く新しい質感をもたらしました。また、スモールセコンドとリューズのラバーリングに新たにブルーの色を組み合わせています。
ラバーストラップにもダイヤルと連続性を持つ新しい仕上げが施されています。



モダンで若々しいデザインによってローマンの自由な創造力を映し出している「コンティニュアム」は、17年以上にわたるブランドと製造の発展の中で獲得したノウハウの結晶です。

「本質は技術にあり、スタイルはカジュアルに、そして精神は自由に」のフリーダムコレクションの考えからこの時計は誕生したと言えます。英語でのコレクション名(C by Romain Gauthier)にある「C」はこの製品のコンセプトに由来することから重要な意味を持ち、連続したつながり(continuum)や時間や空間における連続性(continuity)、広い意味での継続性(continuity)について触れています。それはローマン・ゴティエの哲学の一部である、時計の未来についてのビジョンであり、ブランドにとって新しい領域を広げたのです。

この時計の製造にあたり、ローマンにとって明らかだったのは、ケースはムーブメントと調和すべきだということ、しかも現代的で整っている必要があるということでした。さらに設計に際して快適さや人間工学、素材の選択を十分に考え、その結果ケースはすべてグレード5チタンで作られました。同様にグレード5チタンで作られたダイヤルは製品に一貫性を与え、連続性の意味を思い出させます。つまり、時刻表示を完結させてしまうような円がダイヤル上どこにもないのです。

フィンガーブリッジスタイルに着想を得て、ムーブメントの設計にはジュウ渓谷の時計製造の歴史に倣いながらモダンなアプローチを取り入れており、進化する伝統というローマンのビジョンを示しています。

ローマン・ゴティエがチタン素材を選んだサードエディションも、世界限定38本のみの製作です。ムーブメントブリッジに「1 of 38」と刻印があります。


独特なダイヤルに表現された連続性

コンティニュアムとは現代性と連続性がそのすべてです。それはムーブメントの設計だけでなくダイヤルデザインについても同様です。時計をよく見ると分かりますが、時分針がオフセンターダイヤルで、インデックスは実にわずかですが徐々に細くなるようにデザインされ、しかもそれぞれの長さが異なっています。また、7時位置にあるスモールセコンドでブルーカラーに彩られた5秒毎の目盛は、インデックス同様にそれぞれ長さが違っており、ラインの先端が細くなっています。



ローマンは、ダイヤルになぜこのような凝った見え方を持たせたのか、その目的を説明しています。「時計製造の中でよく見るような『囲まれて閉じた円』より、オープンで風通しのよいダイヤルにしたいと思っていました。ダイヤル上のインデックスの伸びたラインは中心軸に向かって徐々に細くなり、やがてほとんど見えないくらいの点になるというイメージです。これこそが『連続性』という考えを強調しています。」


立体的な針は18Kホワイトゴールド製の小さな塊から加工されており(モノブロック構造)、高い視認性を確保するためにスーパールミノバが塗布されています。

インデックス
針と同様に、数字もバーインデックスも18Kホワイトゴールドのモノブロック構造で、立体的なアプライドインデックスです。エッジの面取りが特徴的で力強い存在感を生み出し、スーパールミノバが塗布されています。

ダイヤル
ケースと同様にナチュラルチタンで作られたダイヤルには新しく、木の柾目のような細い縦のラインの装飾が施され(ストレートグレイニング)、ダイヤル全体に立体感をもたらしています。



目を惹きつけるケースとストラップについて

ベゼル
ダイヤルを取り囲むチタン製のベゼルで目を惹く幾何学的な輪郭は、これまでのローマン・ゴティエの時計では見られなかったフォルムです。ベゼルはまずラウンドシェイプに機械加工され、丸みのある面が作られます。次にベゼル表面の6か所にまっすぐなカットを入れて、平らな6つのファセットを生み出します。このファセットにポリッシュ加工をして光を反射させることによってベゼルに光沢をもたらす一方で、残りのサテン仕上げ部分が光を和らげます。これと同様のファセット加工は時計裏面のサファイアアクリスタルの周囲にも再現されています。

ケースバンドとラグ
ベゼルとケースバックの間にはワンピース構造になったケースバンドとラグが、サテンとポリッシュ仕上げを取り入れながら幾何学的に作られており、巧みに生み出されたフォルムの美しさを楽しむことができます。

ストラップとバックル
チタン製ピンバックルの付いたラバーストラップがラウンド型のケースバンドと角度を持ったラグに沿うよう成形されており、まさにケースの延長線上に自然に続いているように見えます。
また、ラバーにはダイヤルと同じような、縦方向のラインを強調した立体感のある仕上げが施されており時計のデザインに連続性をもたらしています。



リューズ
さらにローマンの製品ではお馴染みですが、2時位置に巻上げと時刻設定の役割を持つリューズを配置し、手首の動きを妨げないようなスペースを工夫しています。リューズに取り付けられたラバーのおかげで手巻きがしやすくなり、同時に時計に色のアクセントを加えます。


スネイルカムを採用した賢いストップセコンド機構

ローマンがコンティニュアムに搭載したストップセコンド機構によって時刻を正確にセットすることができます。
その仕組みは他の多くのストップセコンド機能と同様に、リューズを引いた瞬間、テンプ(テンワ)にブレーキをかけるというものです。しかしローマンは動きを止めるために、ストレートあるいはL字型のストップレバーを使わずに、スネイルカムを採用することを選択しました。これには2つの機能を持たせています。まずリューズを引くとスネイルカムがテンワに触れてその動きを止めます。次にリューズを押し戻した時に、スネイルカムが止めた位置から回転しますが、カムの段々と広くなるフォルムが回転することによって、再びテンワが勢いよく動き始めるための助けとなります。

ブランドに親しむ方たちであれば、ローマンが過去の作品でスネイルカムのユニークな形状を使ってきたことをご存知でしょう:そうです、高い評価を受けたロジカル・ワンで見ることができます。


設計と装飾が現代性と出会う自社製ムーブメント

手巻きの自社製ムーブメントに受け継がれた現代性と連続性というテーマが、ケースバックのディスプレイを通して見事に表れています。

主役はフィンガーブリッジです。これはローマンの生まれ故郷、ジュウ渓谷の時計製造の歴史の中で代表的なものですが、この時計では現代的に解釈されています。これらのブリッジはそれぞれ水平に構成されており、「階段状」の形を成しています。これはロジカル・ワンのブリッジと同様の構造になっていますが、この時計での効果はムーブメントにボリューム感と奥行をもたらすだけでなく、ブリッジが文字通り歯車やテンプの上で、切れ目なく流れているような感覚を与えます。

ケースやダイヤルと同様に、ブリッジも軽量のグレード5チタンから作られており、様々な仕上げを施すことによって対照的なトーンや質感を持たせました。それぞれのブリッジの外側のエッジは二重の面取りが特徴的です。また、ブリッジのフラット面とルビー周りは一段高く縁取りされておりへアライン仕上げになっています。この縁の内側には、ローマン・ゴティエの工房にいる手作業仕上げのスペシャリストが特別な手彫りの技術を使い、全くのオリジナルで小さな窪みをたくさん彫り込んだような独特の質感を生み出しました。ブリッジの下にあるムーブメントのメインプレートには手作業でフロスト加工を施しています。



印象的な装飾はブリッジやメインプレートだけに留まりません。ローマンのトレードマークである、面取り加工されたリングを繋げた形状のスポークが特徴の歯車やラチェットホイールには円形模様の装飾(サーキュラー・グレイニング)が施され、クリックやスネイルカム、ローマンのもうひとつの特長でもあるS字型の溝を持つスクリューは美しいポリッシュ仕上げで磨かれています。また、主ゼンマイを収めた香箱の蓋は素晴らしい渦巻状の模様(スネイリング)で装飾されています。

コンティニュアムの調速機構は、わずかにカーブしたアームを持つテンワ、極小の目盛が付いた偏心の補正ねじと最大剛性のために三角形状になったアンクルと、ローマン・ゴティエらしい特徴を備えています。




【技術仕様】
コンティニュアム チタン エディション スリー
[エディション]
グレード5ナチュラルチタン製、世界限定38本、
ムーブメントブリッジに「1 of 38」刻印。

[特徴]
オフセンターの時針、分針
7時位置のスモールセコンド
グレード5ナチュラルチタン製のケース、ダイヤル、ムーブメントブリッジとメインプレート
自社製ムーブメント/ストップセコンド機構
スポーティラバーストラップ

[ダイヤルと針]
立体的なストレートグレイニング仕上げのグレード5ナチュラルチタン製ダイヤル(紫外線防止コーティング)
オフセンターの時針、分針
7時位置のスモールセコンド/5秒毎にブルーのテーパードライン入り
スーパールミノバ仕上げの18Kホワイトゴールド製針とアプライドインデックス(一部数字、バーインデックス)

[ムーブメントと仕上げ]
自社製手巻ムーブメント
サイズ:32.10mm×5.50mm
60時間パワーリザーブ
24石
部品数:154個
振動数:毎時28,800回/4Hz
部品素材:チタン、スティール、ステンレススティール、ジャーマンシルバー(洋銀)
仕上げ:最高級レベルの手作業による装飾
チタン製ブリッジとロジウム仕上げの歯車

[ケース]
素材:グレード5ナチュラルチタン
サイズ:41mm×9.55mm、ラグからラグまでのサイズ49.5mm
防水性:50m/5気圧/160フィート
巻上げと時刻セットのためのリューズ(2時位置/ラバーリング付)
内側に無反射コーティング加工のサファイアクリスタル(ダイヤル側、ケースバックともに)

[ストラップとバックル]
グレーのラバー製ストラップ
特別開発のグレード5ナチュラルチタン製ピンバックル(サテン&ポリッシュ仕上げ)

総重量:55g(ラバーストラップとピンバックル含む)
小売価格:6,380,000円(税込)




【お問い合わせ】
ローマン・ゴティエ日本総輸入代理店
スイスプライムブランズ株式会社
〒104-0045 東京都中央区築地2-15-19 ミレニアム築地ビル8F
Tel.03-6226-4650
www.romaingauthier.jp 




[ローマン・ゴティエ]
2005年に創業されたローマン・ゴティエはスイスのジュウ渓谷にベースを置く高級時計ブランドで、情熱的な創業者ローマン・ゴティエが率いています。彼はスイス高級時計製造の中心地でもある、絵画のように美しいジュウ渓谷で育ち、勉強や仕事をする中で育んできたノウハウと、オート・オルロジュリーへの妥協なき取り組みを結びつけ、比類なきタイムピースを生み出しています。
彼のビジョンは、技術の向上によって豊かな伝統と専門的な技法を守りながら、新しい領域を探求することです。時計職人たちはこの遺産に責任を持つべきで、ローマンはこのような進化に携わることを誇りに思い、今得られる中で最良のものを活用していきたいと考えています。これこそ、彼が考える「進化する伝統」です。
ローマン・ゴティエの時計はどれも高いレベルの手仕上げによって他にはない独自の存在となっています。ムーブメントについては、小さな歯車の製造から全体の組み立てや調整に至るまでの全ての工程、さらにブリッジや地板の面取りや装飾、ダイヤルのエナメル加工まで自社ですべて行っています。全体的に見て、ローマン・ゴティエの時計は何か月もかけて部品を作り出し、数週間かけて装飾を施し、組み立てには何時間もかかる作業を経て完成します。「時」がキーワードであり、すべての職人が要求される高いレベルのクオリティに達するためには、十分な時間をかけなければなりません。
卓越性の鍵は人間の能力だとローマンは考えています。21 世紀という時代が提供できる資源は 道具だけで、それは技術の進化の一部に過ぎません。ローマンの哲学は、十分な時間をかけて訓練や改良を重ねることによって、専門的な技能を獲得した人がもたらすことのできるクオリティがいかに重要なのかを強調しています。この結果、彼の作品は目を惹くデザイン、革新的な自社製ムーブメントと手作業によるハイレベルの仕上げによって認められています。2013年には時計業界のオスカーと呼ばれるジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリにおいて、ローマン・ゴティエのロジカル・ワンがメンズコンプリケーション部門において最優秀賞を獲得しました。さらに2018年にはパリで開催されるにおいて”Talent of Innovation”賞を受賞しました。


[ブランド創業者/ローマン・ゴティエ略歴]
ローマン・ゴティエは1975年スイスのジュウ渓谷、スイス高級時計製造発祥の地で生まれ、ここで伝統的なオート・オルロジュリーへの情熱を育み、機械学とエンジニアを習得、デザインへの造詣を深めました。技術専門学校で精密工学を学んだ後、ローマンは1997年に精密機械の設計者としての資格を取得。1年後に時計の部品メーカーで機械プログラマー兼オペレーターとして働き始め、この会社が後にヨーロッパで最もパフォーマンスのよい施設の一つへと変わるのに貢献しました。
時計だけでなく、自らの高級時計ブランドを一から作ることを決意したローマンは2002年にMBAを取得、最終論文は自分自身の時計会社設立に対するビジネスプランがテーマでした。3年間、非公開で自分の時計の製造に取り組んだあと、2005年満を持してローマン・ゴティエブランドを立ち上げ、バーゼルワールド2007で初の作品プレステージHMを発表しました。この後、プレステージHMS(2010)、ロジカル・ワン(2013)、ロジカル・ワン シークレット(2014)、インサイト・マイクロローター(2017)、インサイト・マイクロローター レディ(2018)、インサイト・マイクロローター スケルトン(2020)、そしてコンティニュアム(2021)と続いています。これらの作品には洗練された伝統的な時計、現代に合わせたカジュアルな創作、そして極めて優美なオブジェダールなどすべてが含まれており、そのすべてが素晴らしい仕上げの自社製ムーブメントを搭載しています。

[ローマン・ゴティエ自社工場]
2014年に完成した自社工場は、常にローマンの目的でもあった自由な創造性を守るための重要な拠点となりました。素晴らしいローマン・ゴティエウォッチの製造能力のほとんどがスイス、ル・サンティミエにローマンが築き上げた工場のおかげです。
その強みは、自社製キャリバーの製造に一切妥協せずに取り組むことができるということです。専有の素材、道具や機械、そして最も重要である独自のサヴォアフェールを有する彼の優れたチームによって品質は守られています。これによってローマン・ゴティエはブランドの時計のために自社製ムーブメントの設計、製造、装飾、組み立て、そして調整まですべてを行うことができます。さらには自社の窯でグランフーエナメルダイヤルを作ることも可能にしました。