ヴァシュロン・コンスタンタン「レ・キャビノティエ・グリザイユ・ハイジュリー -ドラゴン-」~皇帝の龍を描いた「レ・キャビノティエ - レシ・ドゥ・ヴォヤージュ(旅の見聞録) - 」の逸品

 From : VACHERON CONSTANTIN (ヴァシュロン・コンスタンタン )



レ・キャビノティエ・グリザイユ・ハイジュリー -ドラゴン- ~世界中の芸術と文化を讃えた時計製造の長い旅路

ヴァシュロン・コンスタンタンが創業以来大切にする外に目を向ける精神をもって、「レ・キャビノティエ - レシ・ドゥ・ヴォヤージュ(旅の見聞録) - 」は世界中の驚嘆すべきものを辿りながら発見の旅に誘います。「レ・キャビノティエ・グリザイユ・ハイジュリー - ドラゴン-」は、中国とその古来の文化に焦点を当てたユニークピースです。メゾンの熟練エナメル職人が、グリザイユ技法で初めてグリーンのエナメルを用いて、文字盤上に5つの爪を持つ神秘的な皇帝の龍を描き、独創的で感動的なオマージュを捧げます。


このタイムピースは、ヴァシュロン・コンスタンタンの地理的拡張を反映した新しいコレクション「レ・キャビノティエ - レシ・ドゥ・ヴォヤージュ(旅の見聞録) - 」からのユニークピースです。メゾンは19世紀半ばには、中国と商業関係を築きはじめて以来、この国は重要な旅の行先となりました。この国に賛辞を捧げるため、「レ・キャビノティエ・ グリザイユ・ハイジュエリー - ドラゴン -」は、メゾンとしては初めて、グリーンのグリザイユ・エナメルが施され、神秘的な5つの爪を持つ皇帝の龍の独創的な背景を作り出しています。メゾンの卓越した技術力を結集した最も薄い自動巻きムーブメントのひとつである自社キャリバー1120が、バゲットカットダイヤモンドがセッティングされたこのユニークピースに命を吹き込みます。


ヴァシュロン・コンスタンタンと中国
ヴァシュロン・コンスタンタンの冒険はメティエ・ダールにより具現化され、メゾンの拡張における歴史的に重要な場所を辿る想像上の時計製造の長い旅路「レ・キャビノティエ - レシ・ドゥ・ヴォヤージュ(旅の見聞録) -」が創作されました。それぞれのユニークピースには、メゾンが関係を築いた異なった大陸の芸術と文化を想起させます。
19世紀初頭に始まったこの国際的な拡大には、中国にもおよびました。上質なパールとダイヤモンドが配置された青いエナメルの懐中時計は、1865年頃清皇帝のために製作されました。この当時の中国は、2度のアヘン戦争直後、西洋の列強から課された条約体制下にありました。1860年の帝国首都と時計製造の数々の至宝を所蔵していた円明園の略奪により、この紛争は爪跡を残すことになりました。
しかし、皇帝はすぐにこれらのコレクションを再構築しました。高い技術を持った中国の製造会社がなかったため、皇帝はヴァシュロン・コンスタンタンを含むヨーロッパの一流の職人たちに関心を示しました。19世紀前半に中国市場の開拓をはじめ、1845年以降の商業的な繋がりは資料として残っており、メゾンはすでにこの国での確かな名声を博していました。


初めてのグリーンのグリザイユ・エナメル
権力、高貴、幸運の象徴である龍は、賢明さを表す真珠を常に持っています。
グリザイユ芸術は、16世紀に遡る技法で、濃淡によりモチーフを形作り、そこに奥行きをもたらします。今日では稀なこの技法は、暗色エナメルのベースに、リモージュ・ホワイトと呼ばれる希少な白いエナメルの層を重ねていきます。エナメルの各層は、秒単位で正確に時間を測りながら炉で焼成します。焼き入れを繰り返すことで、龍の細部が現れはじめ、精密に描かれた詳細で際立った龍の演出が徐々に明確になります。一般的にエナメルの最終工程では、通常透明なエナメルの層を施し研磨することで、輝きと深みを与え、作品のコントラストを強調します。



ヴァシュロン・コンスタンタンの熟練エナメル職人は、
5つの爪を持つ神秘的な龍に焦点を当て、文字盤を昇華させるため、
新しいグリザイユ・エナメルの技法を考案しました。

このタイムピースのために、メゾンの熟練エナメル職人はリモージュ・ホワイトで描いた初期段階の作品に、グリーンで着色した半透明のエナメルを施すことを選びました。



この様に着色することで、モチーフの夢幻的な面を強調します。立体感を出すために、熟練エナメル職人はその後、再びリモージュ・ホワイトを加えることで、モチーフの最終的な詳細を仕上げ、層毎に炉で焼成しました。



グリザイユ・エナメルとジェムセッティングを組み合わせるのは、メゾンのメティエ・ダールの分野では初めての試みです。直径40mmの18Kホワイトゴールド製ケースは、ベゼル、ミドルケース、ラグに146個のバゲットカットダイヤモンド(7.1カラット)がセッティングされています。リュウズには、ブリリアントカットダイヤモンドが逆さにセッティングされ飾られています。ダークグリーンのアリゲーターレザーストラップと16個のバゲットカットダイヤモンドが施されたホワイトゴールド製のピンバックルが装備されます。


伝説的な超薄型ムーブメント、キャリバー1120
「レ・キャビノティエ・グリザイユ・ハイジュエリー - ドラゴン -」は、メゾンの超薄型キャリバーにおけるノウハウを生かし、厚さわずか8.9mmのケースを備え、そのエレガントなシルエットが際立ちます。
ヴァシュロン・コンスタンタンの初期の超薄型キャリバーは19世紀に遡り、メゾンはこれまで、着用時に着け心地の良い腕時計に魅了された顧客の要望に応え、複数の薄型ムーブメントの開発をしてきました。例えば1911年には、メゾンの台帳に、共通で厚さ2.82mmという3つのキャリバーが記録されています。薄さを追求した結果、1917年には厚さ2.25mm、1924年に1.88mmのムーブメントが誕生しました。1955年には、創業200周年を記念し、メゾンの歴史上最も薄い厚さ1.64mmの手巻きキャリバー1003を発表しました。



厚さわずか2.45mmのキャリバー1120は、技術とエレガントな
デザインを融合させるという意志を踏襲しています。

1968年に発表されたこのムーブメントは、2010年にデザインが見直され、マルタ十字を模った18Kゴールド製のローターが搭載され、サイズは維持しながらも、パワーリザーブを40時間まで伸ばしました。名高いジュネーブ・シールが刻印され、コート・ド・ジュネーブ、ペルラージュ、面取り、側面のヘアライン仕上げが手作業で施され、このムーブメントの装飾と仕上げがさらに高まりました。144個の部品から構成され、2.75Hz(毎時1万9800回振動)で調速されるこの最新世代キャリバー1120は、時計のホワイトゴールド製のリーフ型針を優美に動かします。




レ・キャビノティエ - レシ・ドゥ・ヴォヤージュ(旅の見聞録) -
世界に目を向けながら、ジュネーブ時計製造の技術を深めることがヴァシュロン・コンスタンタンの信念です。創業者の孫にあたるジャック・バルテルミー・ヴァシュロン(1787–1864年)は、最初にフランスとイタリアを巡り、その旅路はフランソワ・コンスタンタン(1788-1854年)に引き継がれ、絶え間ない旅によりメゾンの商業的な発展貢献します。フランソワ・コンスタンタンが中央ヨーロッパ、南米、北欧、アジアの市場を開拓し商業関係を確立した同じ時期に、メゾンは米国と中国だけでなく、ブラジル、香港、キューバにも足場を築きました。

フランソワ・コンスタンタンの書簡から、ナポレオン戦争とウィーン条約直後の復興の真っ只中にあるヨーロッパに向けたマニュファクチュールの四半世紀にわたる様子がうかがえます。ヴァシュロン・コンスタンタンの名が国境を越え、新たな市場を獲得しビジネスの拡大を続けました。この時代から旅はメゾンの価値に根付いた概念であり、270年近いメゾンの歴史は、その人類の冒険により築かれているのです。創業者の足跡をたどり、世界とその驚嘆すべきものを題材にメティエ・ダールと機械芸術を融合させた「レ・キャビノティエ - レシ・ドゥ・ヴォヤージュ(旅の見聞録) - 」のシリーズを、卓越した技術と機械芸術を表現手段に、世界とその驚異を巡る時計製造の長い旅として制作しました。


概要
ヴァシュロン・コンスタンタンは、メティエ・ダールと高い技術を結びつけたユニークピースが集結した「レ・キャビノティエ - レシ・ドゥ・ヴォヤージュ(旅の見聞録)-」を発表します。このコレクションは、19世紀に始まったメゾンの国際的な拡張と創業当時から大切にする世界に開けた精神を讃えています。
それぞれのタイムピースが、この長い旅路の様々な行き先を象徴しています。「レ・キャビノティエ・グリザイユ・ハイジュエリー - ドラゴン -」は、ヴァシュロン・コンスタンタンが1845年から商業取引をはじめた中国に賛辞を捧げます。文字盤には、5つの爪を持つ皇帝の龍と真珠が、メゾンの熟練エナメル職人により、マニュファクチュールで初めてグリーンのグリザイユ・エナメルで描かれました。



もうひとつの初めての試みは、グリザイユ・エナメルを施した文字盤のタイムピースにジェムセッティングを組み合わせたことです。このタイムピースのケースは、ベゼル、ミドルケース、ラグに146個のバゲットカットダイヤモンドが、リュウズにはブリリアントカットダイヤモンドが施されています。 



ジ ュネーブ・シールが刻印されたこのタイムピースは、2.45mmという究極の薄さとその構造の美しさで伝説的なムーブメント、自動巻きキャリバー1120を搭載。ホワイトゴールド製ケースは、直径40mm、厚さ8.9mmで、ダークグリーンのアリゲーターレザーストラップとジェムセッティングを施したホワイトゴールド製ピンバックルが装備されます。





クリスチャン・セルモニ(スタイル&ヘリテージディレクター)インタビュー

――この「レ・キャビノティエ - レシ・ドゥ・ヴォヤージュ(旅の見聞録)-」コレクションでは、薄い時計にも焦点を当ています。この分野でのヴァシュロン・コンスタンタンの正当性について、どのようにお考えですか?
『1755年の創業以来、メゾンは懐中時計、腕時計、リングウォッチ、ペンダントウォッチ、ブローチウォッチなど、製造芸術におけるすべての分野に携わり、それらを複雑機構、グランドコンプリケーション、超薄型ムーブメントを完璧にマスターしてきました。最後に挙げたこの専門分野は、複雑機構を搭載した時計ほど貴重ではないと思われがちですが、それはまったく違います。超薄型キャリバーには、同等の才能とノウハウを必要とします。メゾンはそれを創業以来立証してきました。19世紀初期、メゾンの経営者たちの間で交わされた書簡には、明確に≪薄い時計≫と記されています。この薄さの追求は、20世紀を通してメゾンの特徴となりました。1931年に発表された懐中時計は、直径39.20mm(175/12 リーニュ)、厚さわずか0.94mmの手巻きムーブメントを搭載していました。1955年にはメゾンの200周年記念のためにキャリバー1003、その13年後には「レ・キャビノティエ・グリザイユ・ハイジュエリー - ドラゴン -」に搭載されるキャリバー1120が発表されました。これらのキャリバーは、完成された審美性を備えた超薄型ムーブメントを継続的に開発するメゾンの伝統を築いてきました。一部のキャリバーは、採用された技術的解決策と構成部品の配置のなかでの形状の意義を理解する時計愛好家たちのコミュニティ内でアイコニックな存在となりました。2針または3針の時計の分野で有効なことは、コンプリケーションの分野でもそうであり、これは追加機能モジュール付きのキャリバー1120のおかげです。その意味では、2013年の発表時に最薄であった、厚さ3.90mmのミニット・リピーター搭載のキャリバー1731がよい例です。』

――ヴァシュロン・コンスタンタンはグリザイユ・エナメルとセッティングを完全に熟達していますが、なぜ今までこれら2つのメティエ・ダールを組み合わせることがなかったのしょうか?
『これらの技術は、確かにマニュファクチュールで完璧にマスターしています。グリザイユ・エナメルは息をのむ程の詳細を濃淡で表現し、写実的な描写により息をのむ美しさの文字盤に仕上げるため、何か邪魔をするものがあってはならないと考えていました。例えば、メゾンが昨年「レ・ロワヨーム・アクアティック(水の王国)」コレクションで発表したグリザイユ・エナメルの作品は、ベゼルとなめらかなケースを備え、ジェムセッティングはまったくありませんでした。「レ・キャビノティエ・グリザイユ・ハイジュエリー - ドラゴン -」は、文字盤のグリザイユ・エナメルでメゾンで初めて採用されたグリーンの色合いが、メゾンのデザイナーたちを新しいことへの挑戦に駆り立てました。このエナメル技法による奥行き効果を強調するだけでなく、その輝きを際立たせることから、ケースへのジェムセッティングは明白な選択であると考えられました。』



――ヴァシュロン・コンスタンタンは中国と非常に長い繋がりがあるのですか?
『ヴァシュロン・コンスタンタンが、19世紀半ばから緊密な関係を築いた中国は、人々を魅了する国です。2015年には、中国とスイスの両国間関係樹立65周年を記念した展覧会「時の中枢ジュネーブ–スイス時計製造文化の原点」に、ジュネーブ芸術歴史博物館と北京の首都博物館と提携し、ヴァシュロン・コンスタンタンも参加しました。時計製造に関するアジアで開催された最も重要な展覧会であり、メゾンの所蔵品の1/3を占める350点のタイムピース、道具、絵画、彫金などが展示されました。北京の首都博物館の展覧会の会場には、メゾンの熟練した時計師、彫金師、エナメル職人、ギヨシェ彫り職人たちが参加しました。この国に約30の販売店を構えるメゾンにとって、いかに重要なマーケットであるかをご理解いただけるでしょう。中国のお客様は、美しい高級時計製造と精緻な仕上がりに精通し、一流のメティエ・ダールを高く評価し不変の熱意を傾けているのです。』





【技術データ】
レ・キャビノティエ・グリザイユ・ハイジュエリー - ドラゴン-
リファレンス・ナンバー :2017C/000G-096C

ムーブメント:ヴァシュロン・コンスタンタン自社開発・製造キャリバー1120(ジュネーブ・シール取得)
・駆動方式機械式自動巻き
・ムーブメント・サイズ:直径28.40mm × 厚さ2.45mm
・パワーリザーブ:約40時間   
・振動数:2.75HZ(毎時1万9800回振動)   
・部品数:144
・石数:36
表示:時・分
ケース:18Kホワイトゴールド
・146個のバゲットカットダイヤモンド(約7.10ct)
・インバーテッドにはブリリアントカットダイヤモンド(約0.10ct)がセッティングされたリュウズ
・サファイアクリスタルのシースルーケースバック
ケース・サイズ:直径40mm × 厚さ8.90mm、  
文字盤:龍を描いたグリーンのグリザイユ・エナメル
ストラップ:ダークグリーンのミシシッピアリゲーターレザー
・アリゲーターレザーのライニング
・手縫いサドルステッチ、ラージスクエア・スケール
バックル:18Kホワイトゴールド製ピンバックル、16個のバゲットカットダイヤモンド( 約0.60ct)
付属ボックス:レ・キャビノティエ・モデル
ユニークピース:時計裏面に《PIÈCE UNIQUE》、《LES CABINOTIERS》の文字と《AC》紋章を刻印


【お問い合わせ】
Vacheron Constantin
0120-63-1755(フリーダイヤル)




[ヴァシュロン・コンスタンタン]
1755年に創業したヴァシュロン・コンスタンタンは、270年近く一度も途切れることなく時計製造を続ける世界最古のマニュファクチュールであり、卓越した時計製造と洗練されたスタイルを何世代にもわたり熟練の職人により継承し、輝かしい遺産を守り続けてきました。メゾンが製造する時計は、控えめで気品豊かなスタイルに高級時計の素晴らしい価値が体現され、その一つ一つに、最高峰の職人技と極めて高度な仕上げを施し、ヴァシュロン・コンスタンタンならではの技法や美意識が表現されています。
ヴァシュロン・コンスタンタンは、そのコレクションを通じて、比類ない伝統と革新の精神を実現しています。「メティエ・ダール」、「パトリモニー」、」「トラディショナル」、「オーヴァーシーズ」、「フィフティーシックス」、「ヒストリーク」、「エジェリー」はメゾンを代表するコレクションです。さらにメゾンでは、時計に精通した時計愛好家のために「レ・コレクショナー」のヴィンテージウォッチや、「レ・キャビノティエ」部門を通じてユニークピースを提案する貴重な機会を提供しています。
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