ヴァシュロン・コンスタンタンより、コンセプトウォッチ「エジェリー・ザ・プリーツ・オブ・タイム」と新作「エジェリー・ムーンフェイズ」発表

 From : VACHERON CONSTANTIN (ヴァシュロン・コンスタンタン )





イーキン・インとのクリエイティブなコラボレーション~「エジェリー・ザ・プリーツ・オブ・タイム」(コンセプトウォッチ)と「エジェリー・ムーンフェイズ」

ヴァシュロン・コンスタンタンと、優れた才能をもち「One of Not Many」の一員であるイーキン・インとのコラボレーションから、2つの創造性溢れる作品が誕生しました。ひとつは高級時計製造、オートクチュール、パフュームを組み合わせたコンセプトウォッチ、もう一つは個別番号とイーキン・インの名がケースバックに刻印され
た、100本限定生産モデルです。


エジェリー・ザ・プリーツ・オブ・タイム (コンセプトウォッチ)
ダイヤモンドがセッティングされたピンクゴールドのケース、「プリーツ」模様が施されたライラック色のマザーオブパールのダイヤル、繊細な刺繍とマザーオブパールの小片が織り込まれオートクチュールの風格を醸す独創的なストラップを備えた、オブジェとしてのタイムピースを超越し、まるで時を止めるかのような経験を提供す
る作品。革新的な構想のタイムピース:イーキン・インは、ストラップに包み込まれ、手首の動きによってランダムに放たれる専用の香りの創作を、熟練調香師ドミニク・ロピオンに依頼しました。



エジェリー・ムーンフェイズ
イーキン・インの創造性溢れる世界観を体現したダイヤルのデザイン。 オートクチュールデザイナーによって生み出された3本のインターチェンジャブル ストラップ


[イーキン・イン]
ENSAD(パリの国立高等装飾美術学校)を卒業したイーキン・インは、2009年パリ市の創造グランプリを受賞、2011年にはANDAMのファーストコレクション賞(ファッションアートの発展を促進するパリANDAMファッション賞)を受賞し、パリのオートクチュールファッションウィークで初めてショーを行いました。イーキン・インは、レオナール、カルティエ、ゲラン、エルメス、スワロフスキー、ランコムなどの高級メゾンとコラボレーションしています。

多岐にわたり活動している彼女は、他の芸術分野でも探究をしています。彫刻家バスティアン・カレと協力しドレスを創作し、光と素材を融合させました。ジョルジョ・マンチーニが指揮したトリスタンとイゾルデの中で、エトワール バレエダンサーのドロテ・ジルベールとマチュー・ガニオが演じた場面の衣装もデザインしました。
イーキン・インは、ストックホルム民族学博物館のA world of Feathers (羽の世界)やフィレンツェのAnimalia Fashion(動物からインスパイアされたファッション)など世界中の芸術展示会からも頻繁に協力を求められます。彼女は、レオス・カラックス監督のアネット(2020年)でマリオン・コティヤールがまとったドレスをデザインし、多様な映画の衣装創作にも貢献しています。2023年からイーキン・インは、2024年末に予定されるフランス文化省のMondesNouveaux (新しい世界)のプログラムの枠組みで将来の人類学と考古学を探究し、近未来的な作品の創作に注力しています。


「エジェリー・ザ・プリーツ・オブ・タイム」 (コンセプトウォッチ)~高級時計製造、オートクチュール、パフュームの融合
「One of Not Many」な創作
そのスタイルと創作アイデアにより、他に類を見ない作品が誕生しました。このエジェリーコンセプトウォッチは、ヴァシュロン・コンスタンタンと優れた才能を持つ「One of Not Many」の一員、イーキン・インとの芸術的なコラボレーションから生まれました。



洗練さへの追求により繋がり、共通の洗練さへの追求と卓越へのビジョンを持った、マニュファクチュールとオートクチュールデザイナーが協力して、エジェリー・ザ・プリーツ・オブ・タイムのコンセプトウォッチを創作しました。このタイムピースは、高級時計製造、オートクチュール、パフューム、3つの異なった世界観の間で生まれた対話を融合しました。37mmのピンクゴールドのケースの豊かな曲線は、ダイヤモンドにより際立っています。ライラック色のダイヤル「プリーツ」模様、2時位置のムーンフェイズとリュウズと斜め延長線上8時位置にヴァシュロン・コンスタンタンのロゴを対角線上に配置、メゾンが大切にしている非対称性を表現しています。そして、イーキン・インが感覚を呼び起こす美的特徴を吹き込み、洗練し独創的な女性らしいフォルムが生まれました。またメゾンとオートクチュールデザイナーは、タイムピースのストラップに組み込まれた、独自の香りの創作を、フランス人熟練調香師ドミニク・ロピオンに依頼しました。


オブジェを超える感覚的な経験
「エジェリー」コレクションは、イーキン・インの導きのもと、至純な世界観で満たされた独自の美学を通して、
その個性の新たな一面を披露します
インデックスを取り除いたダイヤルにより、より直感的に感情を掻き立てる方法で、「時」を感じ取とることができます。マザーオブパールのダイヤルは、2つの異なったリズムを刻む「プリーツ」模様が施されます。ゴールドのパールで縁どりされたダイヤル中央の外側には、そのひだとくぼみがさらなる広がりを織りなします。イーキン・インは、「はかない白昼夢のような、女性らしく繊細な色合い」のやわらかなライラック色を選びました。マザーオブパールで形作られたムーンフェイズにもこの彩りが添えられます。きわめてスリムな時・分・秒針が時を刻みながら上を通り過ぎるこのコンプリケーションは、ダイヤモンドの縁取りで一層美しさが際立ちます。



イーキン・インは、高度な刺繍芸術により飾られる独自のストラップのために、シルクの糸の間にマザーオブパールの小片を組み入れることを考えました。「この作品は、蛇皮の繊細さと抽象的なレースのエレガントさの間を美しい曲線を描きながら、自然の風景の中を流れる小川のしなやかな流れを表現しています。ストラップを飾る不規則な美しさは、人間の手で作られ、ダイヤルの純粋なフォルムとの視覚的な対話を生みます。」と、本人はコメントしています。このタイムピースの個性を構成する、見えないが不可欠である香りは、熟練調香師ドミニク・ロピオンにより創作され、ストラップに組み込まれています。


革新的なパフューム
このコンセプトウォッチのために特別に創作された香りは、熟練調香師とクリエーターが多くの意見交換を重ねて完成されました。「ドミニクは、感情を操る錬金術師です。唯一無二の知覚と時の経験を提供する時計を創作することが、私たちの当初の考えでした。」とイーキン・インは語ります。感情と調香レシピを融合させるための創作やアイデア模索の話合いを多数重ねて、エジェリー・ザ・プリーツ・オブ・タイムのこのコンセプトウォッチを体現する香りに到達することができました。

「時のような普遍の香りの創作。それは、パステルと冬の清らかさを添え、パウダーのようで多様なニュアンス、まるで太陽とゆったりとした煙が戯れるような無機質な香り。」


ドミニク・ロピオンはそう表現します。

[ドミニク・ロピオン]
ドミニク・ロピオンは、同業の調香師たちの間では、並外れた才能の持ち主、さらに今日活動中の最も偉大な熟練調香師とも評されます。香りという言葉は、ドミニク・ロピオンの情熱、真髄を揺り動かし、躍動源になっています。ドミニクが目指すのは、芸術的な観点から動物の嗅覚に肩を並べることです。ドミニクが初めて自由を感じることに誘い、彼の才能が発揮される心と体をひとつにする提案をします。ドミニクは、フレグランスの構成を直感的で数学的なものとみなし、多様な組み合わせを試す創作を行います。「2つの原材料を組み合わせ、それらの相互作用を感じ記憶する、その後ヨハン・ゼバスティアン・バッハのチェロ組曲のように3つ、4つと増やしていきます。調香師が作業している時は、蒸発を分や時間の単位で測り、時の流れのなかで香りがどのように変化するか、そして跡を残したかを観察するのです。」
ドミニク・ロピオンは、世界的な成功を収めた複数の香りも担当しました。彼は、パフューム、バイオサイエンス、健康、食品、飲料関連の産業の世界的なリーダーIFF社で働く熟練調香師です。IFF社の調香芸術師たちは60年に渡り、先見性と多様性をもつ創作チームを築いて働いてきました。本社のあるニューヨーク、またパリ、グラース、サンパウロ、上海などで、IFF社の調香芸術師たちは嗅覚で感じ取れる、国際的な成功を収め、または極秘の作品を創作しています。


この香りは、イーキン・インの考えと呼応し、多様な原材料が厳密に組み合わされます。オゾンノートとガルバヌムから構成されるミネラルとマリンの調和、ラベンダー、オレンジフラワー、ハニーサックルとイモーテルの一種の調和をベースとした冬の清らかさ、チュベローズとイランイランによる複雑なニュアンス、香水瓶のなかの太陽の輝きとなるオレンジとレモン、過ぎ行く時を表現する香り(オリバナム、ミルラ、オポポナックス)とウードなどです。
香りが決まったら、それをカプセルで包みストラップに組み込み、
「呼吸をするために時の経過を受け入れ、感嘆する鋭い感受性を持つ」ことであるとイーキン・インは語ります。



これを実現するためには、革新的な開発過程を必要としました。香りを凝縮した微小なしずくは、カプセルに封じ込められます。ストラップの各構成部品(ライナー、ストラップループ、刺繍など)は、これらのカプセルで浸されます。これらのナノカプセルに含まれるフレグランスの香りは、ストラップと肌の摩擦と手首の動きに応じてランダムに放たれます。


体験を押し広げる装い
エジェリーのこのコンセプトウォッチに寄り添うため、イーキン・インはその精神に呼応するオートクチュールのドレスを創作しました。



「軽やかな生地が体に巻き付くように曲線を描き、自然的な色合いの旋回するプリーツ模様が貴重なものを形作る、ダイヤルの輝く光の反射を想起させます。
体と調和するこの波打つシルエットは、時の中を漂うような柔軟性により、着用者の動きと様々な部分へのやさしい接触を結びつけます。放射状のプリーツスカートの変化する立体感は、シルクシフォンまで広がる虹色に輝くサテンの流れを織りなし、透明感と今の瞬間の美しさを捉えるシルクの変化のある輝きを作り上げています。様々な要素の活力からインスピレーションを得たこの作品は、流れるようなエレガンスを反映する動きが作る美を讃えています。」



と、彼女は語ります。
繊維や織物における最新のテクノロジーを用いて、イーキン・インは環境に配慮したナノ染料による手染めにより、繊維と布地にグラデーションを施した光輪のように鉱物の粉末を浸し、高級時計製造、オートクチュール、パフュームの美的特徴を結びつけながら、特別にあつらえて作ったこのドレスに独特の外観を与えています。



「エジェリー・ムーンフェイズ」~イーキン・インとの創造性溢れるコラボレーション
オートクチュールの洗練さとヴァシュロン・コンスタンタンが継承する審美性からインスピレーションを得た「エジェリー」コレクションに、オートクチュールデザイナーであるイーキン・インとともにあらたに100本限定で生産したエジェリー・ンフェイズが登場します。



3本の付け替え可能なストラップから選択できるこのモデルは、ベゼルにジェムセッティングが施されてピンクゴールドの37mmケースを備え、このコレクションのデザインコードを守った色合いを採用しています。マザーオブパールのダイヤルは、なめらかまたはプリーツ模様を組み合わせ装飾され、ムーンフェイズはリュウズとともにメゾンのロゴと斜めの線を描いて配されます。


前例のない創造的なコラボレーション
2020年の誕生以来、「エジェリー」コレクションは、女性のために捧げられた高級時計製造の世界観の中で、そのフォルムをはっきりと主張しています。独自のデザインコードに、新次元の創造性を組み合わせ、イーキン・インとのプロジェクトが完成し、新しいエジェリー・ムーンフェイズが誕生しました。



エフォートレスな魅力で知られる彼女の特徴は、繊細なプリーツによる構造的なシルエットやぼやかされたライン、中央にプリーツ模様が施されたマザーオブパールのダイヤル上で表現されました。その色合いは、モーヴ(薄く灰色がかった青みの強い紫色)、優しいライラックやパープルのモアレで覆われる彼女の作品で表現されるスタイルを想起させます。パステルカラー3色の付け替え可能なストラップを選んだイーキン・インは、「これらのはかない女性らしい色合いは、白昼夢を体現しています。」と語ります。




サンドリン・ドンギー(ヴァシュロン・コンスタンタン、プロダクト&イノベーションディレクター)へのインタビュー
――エジェリー・コレクションは2020年に誕生しましたが、なぜ女性に捧げるコレクションの創作をこの年まで待ったのですか?
『女性は、私たちの歴史には欠かせない、常に重要な存在でした。18世紀の変わり目には、それを示す美しいコンプリケーション搭載懐中時計が数例あり、エナメル、彫金、貴石で豊かに飾られたこのチャイム時計もそのひとつです。19世紀末からヴァシュロン・コンスタンタンは、女性のために腕時計を製作します。その後、20世紀を通して、メゾンは女性顧客のために、並外れた創造性を発揮します。その流れを受け継ぐのがエジェリーです。もちろん、メゾンの大胆な特徴のひとつでもある、一風変わった、または、オフセットの表示はコレクションの中に用いられています。』



――「 One of Not Many」キャンペーンの優れた才能のひとりと作品を創作する最初のコラボレーションはどのように進みましたか?
『イーキン・インが時計製造技術による制限について馴染みがないことが、このコラボレーションを非常に豊かなものにしました。まったくの白紙からのスタートでなく、彼女は自身の洗練された世界観をタイムピースの中に組み入れることに成功しました。自身のコレクションと創作を通して、プリーツの動きを探究し、動きの中でも構造や立体感を想像し、無の空間を形作り、均衡点とともに、浮かんで動く部分と形作られた部分の境界を追求しました。エジェリー・ムーンフェイズのダイヤルを近くで見ると、共通した審美性がはっきりと見て取れます。濃淡の複雑な反射を生むの明るい色のマザーオブパールが選ばれ、イーキン・インの作品に用いられるパステルの色合いを想起させます。』




幾何学から芸術性へ® : ヴァシュロン・コンスタンタンの年間テーマ
ヴァシュロン・コンスタンタンのタイムピースは、部品が集まった単なる結集体としての価値を超えています。手書きのデッサン、幾何学的なデザイン画、そしてこれらを技術的に発展させ、形状、色、感触からなるひとつの世界が生まれます。巧妙な機構の複雑構造はデザインと融合し、緻密なディテールにより優美さが吹き込まれ、職人の巧みな技で感情を掻き立てます。メゾンが製造するタイムピースは、形状と数学の研究に基づきながらも、職人の才能を最大限に表現し、その魂のこもったエレガンスを感じ取ることができます。



「トラディショナル」のクラシシズム、「パトリモニー」のミニマリズム、「エジェリー」の気品さ、「オーヴァーシーズ」スポーティでシックな精神は、2024年のメゾンのテーマに沿って表現された芸術性という錬金術を見事に表現しています。





【技術データ】 
エジェリー・ザ・プリーツ・オブ・タイム (コンセプトウォッチ)
販売をしないユニークピース

キャリバー・ナンバー:1088 L(機械式自動巻き・ヴァシュロン・コンスタンタン自社開発・製造)
キャリバー・サイズ:直径30MM (9 ’’’) X 厚さ5.03 MM
パワーリザーブ:約40時間
振動数:4 HZ (毎時2万8800回振動)
部品数: 164
石数: 26
表示: 時分・センターセコンド、ムーンフェイズ
ケース:18K(5N)ピンクゴールド
ケースサイズ:直径37mm X 厚さ10.08mm
・58個のラウンドカットダイヤモンドをセッティングしたベゼル
・ムーンストーンをセッティングしたリュウズ
・サファイアクリスタルのシースルーケースバック
文字盤:ライラック色のマザーオブパール、「プリーツ模様」
・34個のラウンドカットダイヤモンドをセッティングした18K(5N)ピンクゴールドのリング
・18Kゴールド製パール状のミニットトラック
・マザーオブパールの雲の背景に18Kゴールドの月
ストラップ/バックル:マザーオブパールの小片と香りのカプセルを入れ込み、シルク糸で施された芸術的な刺繍で飾られたカーフスキンストラップ
ダイヤモンド合計:92個のダイヤモンド、総重量約1.10 CT(最低保証カラット数)


エジェリー・ムーンフェイズ
リファレンス・ナンバー:8005F/000R-H030
100本限定(個別シリアルナンバーを刻印)
予定価格:6,160, 000円 (税込み)
発売時期: 2024年06月予定

キャリバー・ナンバー:1088 L(機械式自動巻き・ヴァシュロン・コンスタンタン自社開発・製造)
キャリバーサイズ:直径30mm (9 ’’’) X 厚さ5.03mm
パワーリザーブ:約40時間
振動数:4 HZ (毎時2万8800回振動)
部品数: 164
石数: 26
表示: 時分・センターセコンド、ムーンフェイズ
ケース: 18K(5N)ピンクゴールド
ケースサイズ:直径37mm X 厚さ10.08mm
・58個のラウンドカット・ダイヤモンドをセッティングしたベゼル
・ムーンストーンをセッティングしたリュウズ
・サファイアクリスタルのシースルーケースバック
・防水機能3気圧 (約30M)
文字盤: ライラック色のマザーオブパール、「プリーツ模様」
34個のラウンドカットダイヤモンドをセッティングした18K(5N)ピンクゴールドのリング
・18Kゴールド製パール状のミニットトラック
・マザーオブパールの雲の背景に、18Kゴールドの月
・18K(5N)ピンクゴールド製のアプライドによるアラビア数字
ストラップ/バックル:3本の付け替え可能なストラップが付属 
・ライラック色のミシシッピアリゲーターレザー
・パウダーピンクのグレイン仕上げカーフスキンレザー
・ミッドナイトブルーのサテン仕上げカーフスキンレザー

・各ストラップに18K(5N)ピンクゴールド製ピンバックルを装備
ダイヤモンド合計: 92個のダイヤモンド、総重量約1.10 CT (最低保証カラット数)



【お問い合わせ】
Vacheron Constantin
0120-63-1755(フリーダイヤル)


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Watches&Wondersにて拝見した実機画像

ユニークピースであるコンセプト・ウォッチのほうは見ることができませんでしたが、



拝見した「エジュリー・ムーンフェイズ」は、通常モデルと言えども工芸的にも非常に見ごたえのある作品でした。



角度と光によって、MOPダイヤルの色味が変化して見えます。